2014年09月

今月は18日にスコットランド独立の住民投票があり、独立反対が55%、賛成が45%でイギリス残留が決まった。

スコットランドがイングランドと合併したのは、1707年である。300年以上経って独立運動が起き、結局独立はならなかったものの、45%もの支持を取り付けたというのは、驚くべきことだ。何しろ、もし独立したら、あのユニオンジャックから青い部分が消えて、赤いミッフィーちゃんの口みたいな国旗になるのである。

スコットランドとイングランドは地続きで、間に大河があるわけでも、巨大な山脈があるわけでも、万里の長城があるわけでもなく、地図に線が引かれていなければ、どこからどこまでがイングランドだからスコットランドだか分からない。

それが300年以上経って独立を志望し、賛成派が45%もいたのである。反対派の中にも条件があえば、独立したいという人もいるだろうから、それを考えると、土地と人の結びつきというものは、なかなか無関係な人には理解できないものであることを痛感する。

一方、琉球王国が完全に日本になったのは、1879年(明治12年)である。わずか135年前で歴史的に見れば、つい最近といっていい。こちらは間に海があり、琉球王国は大陸との関係も強かった。その上、戦後は米軍基地を押し付けられている。そんな沖縄が独立しようとしても、世界中だれも不思議には思わないだろう。思うのは本土に住む日本人だけである。

別にスコットランドや沖縄が独立すべきだとか、すべきでないと言っているのではない。国家の独立問題は、その土地に住んでいる人にしか理解できないことであることを理解すべきだと言いたいのである。今騒動になっている香港を始め、台湾、チベット、新疆、朝鮮半島、アジアにはそんな問題が山積みになっている。

それらは、いずれもそこに住む人間でない僕達が、軽々に論じることの出来ない問題なのである。唯一できるのは、独立運動に対して、犯罪行為や人権侵害が行われていないかを監視することぐらいだろう。

さて、スコットランドがイングランドと合併した1707年は宝永4年で、富士山が大噴火(宝永大噴火)の年でもある。そして、今月27日、御嶽山が突然噴火し、登山者に多数の死傷者が出た。

もし、噴火が夜だったら、ほとんど死傷者は出なかったろうし、前日(金曜日)でもかなり違っただろう。いや、天気が悪かっただけでもーもっとも、この場合は別の被害が出たかもしれないが、何もよりによって休日の絶好の行楽日和の真っ昼間に噴火せんでもと思う。

ともあれ、犠牲者の方のご冥福をお祈りします。
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臼井 隆一郎氏『コーヒーが廻り世界史が廻る―近代市民社会の黒い血液』(中公新書)を読んだ。

僕はドトール派なので、スターバックス(以下スタバ)を滅多に使わないのだが、海外旅行に行くとスタバに行くことがある。思えば、初めて入ったスタバも、出来たばかりの北京の西単店だった。

今や、スタバは世界中どこにでもある。僕はスタバのコーヒーが特別美味いとは思わない。値段も高くはないが、激安というほどでもない。それでも入ってしまうのは、安心感があるからだ。

スタバのコーヒーは、世界中どこで飲んでも、同じようなメニューで、同じような値段である。コーヒーは国によって違っていて、アメリカならいわゆるアメリカンの薄いコーヒーが主流だし、フランスやイタリアならエスプレッソ、ベトナムはぬるくて濃いベトナムコーヒー、トルコならどろどろのトルココーヒーである。コーヒーの普及が遅かった中国にいたっては、コーヒー自体を喫茶店で飲むことが難しかったりする。それが、スタバにいけば、言葉が通じなくても、日本で飲むのとほぼ同じコーヒーが飲めるのである。

それだけではない。スタバに行けばエアコンが効いている。Wi-fiが使える。当たり前だがトイレもある。ニューヨークのガイドさんは、トイレに行きたくなったら、買わなくてもいいからスタバに行けと言っていた。スタバは今や旅行者のインフラになっているのである。

スタバがインフラとなりうるのは、商品がコーヒーだからである。料理なら、食い終わったら出ていかなければならない。酒では酔っ払ってしまい、仕事や読書、真面目な話は出来ない。ジュースではガキんちょのたまり場になってしまう。そう考えると、コーヒー以外の飲み物はちょっと思いつかない。

『コーヒーが廻り世界史が廻る』は、そんなコーヒーがいつ、どこで飲まれるようになり世界中に広まっていったか、また、それが世界史にどんな役割を果たしたかについて書かれた本である。



コーヒーはイスラム神秘主義(スーフィー)の僧侶により飲まれたのが起源であるという。彼らは、修行の際、眠気を払い、食欲をなくすためにコーヒーを飲んだという。やがて、スーフィーだけでなく戒律で酒が飲めない他のイスラム教徒にも受け入れられ、キリスト教徒にもひろまっていく。仕事とコーヒーというストイックな組み合わせは、その始まりから運命づけられていたのである。

以前、イギリスの世界最大の保険会社ロイズ(Lloyd's)の発祥はコーヒーハウスだと聞いたことがあった。これを聞いた時、なんだか不思議に思った。イギリスの飲み物といえば、紅茶だし、どこかへ飲みに行くといえば、パブでビールである。どうもコーヒーというイメージがない。

しかし、17世紀から18世紀にかけて、イギリスはコーヒーハウスの全盛期で、単にコーヒーを飲む場所としてだけでなく、郵便局や証券取引所、保険会社、そして学校の役割まで果たしたという。そこに共通するのは最先端の情報が集まる場所である。

これがなぜ、紅茶とビールに変わったかは、本書を読んでもらうとして、スタバの持つインフラとしての側面は、この次代に確立されていたのである。

もちろん、飲む人がいれば、作る人もいる。コーヒーは地球上をぐるっと一周するコーヒーベルトという地帯でしか採れない。その多くは、ヨーロッパ列強の植民地である。コーヒーを生産する植民地と本国との関係も興味深い。

臼井氏はドイツ文学が専門である。そのためか、文章が文学的で、読んでいて飽きさせない。amazonの批評を読むと、そこが学問的でないという人がいるが、そもそも、この本はコーヒーの歴史を描くものでも、歴史に与えたコーヒーの影響を読み解くものでもない。

この本の題名はあくまで『コーヒーが廻り世界史が廻る』である。コーヒーと世界は一緒に回るのであり、コーヒーが世界を廻したとはどこにも書いていないのである。
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1.アメリカがイスラム国を空爆してますなー

2.イスラム国、普通に反撃できないから、テロに訴えますなー

3.アメリカ、マジ怒りで根絶やしにしようとしますなー

4.集団的自衛権発動で日本も参加させられますなー

5.日本もテロの標的になりますなー

っていうことでよろしいでしょうか?今、第2段階に入りつつあるようです。

「イスラム国」、アメリカやパリの地下鉄攻撃を計画か:ハフィントン・ポスト-ロイター
イラクのアバディ首相は25日、イスラム教スンニ派の過激派組織「イスラム国」戦闘員が、パリや米国で地下鉄攻撃を計画しているとの「信頼できる」情報を入手したと明らかにした。
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昨年不幸な事件が起きたカッパドキアのゼミ渓谷がどんなところかは、昨日のエントリ(ゼミ渓谷を歩いてみた:2014年09月23日)に書いたとおりである。それでは、ここは安全な場所なのだろうか。

ゼミ渓谷の道


事件の経緯はこちらをどうぞ。
トルコ・カッパドキア女子大学生死傷事件⇒容疑者逮捕:Hashigozakura

最初にいっておくと、トルコ(及びトルコ人)が親日かどうかなどということは、犯罪とは全く関係ない。もちろん、オリンピックの落選も関係ない。そもそも、その国が親日だの反日だのは、海外旅行での安全とは全く関わりがない。

いうまでもなく、犯罪者は法を犯して金品なり性的満足感なりを得ようとする。彼らにとって大事なことはそれらを得ることと、法を犯していることがバレないようにすることだけだ。そんな彼らに被害者の国籍などどうでもいい話で、自分にとって都合のいい人間を、都合のいい場所で襲うだけである。

逆も真なりで、反日国だから日本人を選んで襲うということもない。それを言い訳に使うことはあるかも知れないが、犯罪者はあくまで犯罪者であって、それ以上のものではない。

これは犯罪だけに言えることではない。最近、ネットだけでなく、あちこちで親日だの反日だのという言葉を目にするが、全く意味のないことである。そんな意識をもっても、意味がないばかりか百害あって一利なしだと僕は思っている。

さて、前置きが長くなったが、カッパドキアのゼミ渓谷は旅行者にとって安全だろうか。

ポイントは、ここがほとんど人気がない所だというところである。たしかに、ここで何者かに襲われて、助けを呼んだとしても、よほど運がよくないと誰も来てくれないだろう。これは一見危険な感じがする。

しかし、犯罪者の視点からすると、ほとんど人がいないということは、ターゲットを待つのに時間がかかるということでもある。よし人が来たとしても、自分にとって都合のいい人でないことも多いはずだ。

例えば、金品を強奪するにはお金を持っていることが前提だが、お金を使う場所が近くにないから、たいして持っていない可能性が高い。性犯罪のつもりなら、年寄り夫婦や屈強な彼氏をつれた女性が歩いてきてもターゲットにならない。

もし、市街地から付けられてきたらどうだろう。ここはそれにも向いていない。市街地からやや遠く、その間も見通しのいい一本道だからである。これは追跡する時間が長くなり、ターゲットに発見される可能性も高くなる。

犯罪者にとって、一番嫌なことは、犯罪を遂行する前に感付かれることである。その点でも、ゼミ渓谷は犯罪を犯しやすい場所ではない。もし普通の犯罪者なら、市街地で目をつけて、こちらに向かっているのが分かったら、諦めてターゲットを変えるだろう。

逆に言えば、犯罪者に狙われる一番危険な場所は、市街地や観光地などの人がいる場所と、そのすぐ近くで、ぽっかり人がいない場所というところになる。特に後者は人混みに疲れて迷い込んでしまいがちで、気を抜きやすいところだから注意しなければならない。

話を戻すと、ここまで人がおらず、市街地から離れている場所は、一応安全な場所だと言えるだろう。しかし、それは相手がまともな犯罪者(犯罪者がまともというのもおかしな話だが)の場合である。被害者の二人は、海外旅行の経験が豊富で、留学経験もあったらしいので、まともな犯罪者に対しては気をつけていただろう。

しかし、残念ながら相手はまともでなかった。これは不幸としかいいようがない。僕はこの女性二人の落ち度はほとんどないと考えている。

唯一、気になるのは若い女性の二人連れだったということぐらいである。若い女性が狙われやすいのは言うまでもないが、二人連れは一人よりも緊張感がなくなり、周囲に目が届かなくなりやすい。また、サイクリング中に犯罪に巻き込まれたとのことだが、それも緊張感がなくなる理由の一つになるかもしれない。

まともでない犯罪者からの被害を防ぐのは難しい。唯一できることは、普通の犯罪者に対するのと同じく、常に周囲に気を配ることぐらいだろう。なにしろ相手はまともでないのである。完全に防ぐ方法はない。

海外旅行自体やめればいいという人もいるが、まともでない奴は日本にだっている。日本で起きたら、日本の事件として報道されるだけだ。
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カッパドキアといえば、記憶に新しいのが、去年、日本人女性二人が刃物で襲われ、うち一人が亡くなった事件である。

トルコ観光地で日本人女性2人死傷、刃物で襲われる:ロイター
[ギョレメ(トルコ) 9日 ロイター] - トルコ中部の観光地カッパドキアのゼミ渓谷で、日本人の女性観光客2人が何者かに刃物で襲われ、1人が死亡、もう1人が重傷を負い病院に搬送された。同国のDogan通信が9日報じた。

というわけで、ゼミ渓谷に行ってみた。

早朝の気球ツアーの後、一休み(メシくって昼寝)して出発。ゼミ渓谷は、宿泊しているギョレメ市街地の中心部から30分ほど歩いたところにある。

まず、朝、熱気球から見たゼミ渓谷。渓谷といっても水は流れていないが、道の脇に木が生えているのが分かる。
ゼミ渓谷

カッパドキアは奇岩ばかりで、この世のものとは思えぬ珍奇な光景だが、逆に言えば草木が少なく殺風景で、2日もいれば飽きてしまう。第一、日を避ける所が少なく暑い。ゼミ渓谷は適度に木立があり、ハイキングやサイクリングに最適。

ゼミ渓谷入り口を示す標識。ギョレメ市街地から、ギョレメ野外博物館へ向う広い道の途中で、右に曲がればよい。
ゼミ渓谷入口

入り口付近に、朽ち果てた車があった。
ルノー車

道は細かいじゃり道でどこまでも平坦。僕はサンダルで歩いていたので、ときどき小石や砂が入ったが、おおむね歩きやすい道である。
ゼミ渓谷の道

こんな感じの道がどこまでも続く。途中、いくつか分かれ道もあるが、別の場所に行く道にはすべて道標があるので、迷う心配もない。往復で休憩を含めて二時間ほど歩いたが、出会ったのは数組の観光客だけ。現地人には全く会わなかった。

もちろん、まわりは奇岩。四角い穴はもともと住居だったところで、イスラム教が力を持った時代に、キリスト教徒が隠れ住んだところ。
ゼミ渓谷の奇岩

この小さい穴が密集しているところは、鳩を飼っていた跡。これはゼミ渓谷だけではなく、カッパドキアのいたるところにある。カッパドキアは不毛の地であるため、鳩の糞を肥料にしていたそうだ。
鳩の巣穴

木はポプラが多い。
ポプラ

こういう少し広いところでは、必ず焚き火の跡があった。それほど古いものではなく、ここ数日のものだろう。ヨーロッパから来るサイクリストやライダーが多いそうなので、ここで野宿をしたのだと思われる。

道はだんだん細くなる。ぬぼーと立つわたくし。こんなワケのわからん奴を襲う勇気のある奴はいまい。
私

道端には花も咲いている。
花

外から見ると一見単なる岩にしか見えなかったが、後ろに回ってみるとこんなふうに中が空洞になっていた。たぶん、ここにも人が住んでいたのだろう。野外博物館のように立入禁止の場所もないので、こういうちょっとした冒険ができるのが面白い。
室

天然のブドウ発見!
天然のブドウ

もちろん食ってみた。暑いので生ぬるいが、甘くて美味い。美味すぎる。十万石まんじゅう・・・より美味い。
食ってみた

小一時間歩いて戻ってきた。入り口付近には牧場があって馬を飼っていた。さらにこの近くにはリゾートホテルもあった。
牧場

ゼミ渓谷は、ほとんど起伏がなく、道標もしっかりしていて迷う心配もない。暑さをしのぐ木陰も豊富にある。水だけは持っていかなければならないが、散歩やハイキングには最高の場所である。

さて、ここは果たして危険な所だろうか。結論からいえば、危険な場所とは思えないのだが、それは次のエントリで考えてみよう。
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ubuntuを14.04LTSにしたら、中国語が入力できなくなった。アップデートしてから、中国語の入力をしなかったので、それが原因か、別の原因があるのかは分からない。

iBusはちゃんと動いていて、日本語入力は問題ない。中国語はピンインから漢字まで変換はできるのだが、確定するとなぜか[Invalid UTF-8]と入力されてしまい、肝心の漢字が入力されない。

なにか方法があるのかもしれないが、こちらを参考にピンインIMEを削除後、再インストールしたら入力できるようになった。方法は次の通り。

1.システム設定から、「テキスト入力」を呼び出し、中国語(Pinyin)を削除する。「使用する入力ソース」から「中国語(Pinyin)」をクリックして、左下のー(マイナス)を押せばOK。
テキスト入力

2.ターミナルを開き(Ctrl+Alt+T)、次のコマンドを入力。

sudo apt-get remove ibus-pinyin
sudo apt-get install ibus-pinyin
sudo apt-get install ibus-libpinyin


3.システム設定から、中国語(Pinyin)を追加する。左下の+(プラス)を押して追加する。

最後の「sudo apt-get install ibus-libpinyin」はやらなくてもいいかもしれない。
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カッパドキア観光のお約束、熱気球に乗った。

申し込み等はすべて旅行計画部(ヨメ)がやったので、僕は現地で乗るだけだったのだが、なにしろ何の下調べもしていないから、気球に乗るってのがこんなことだとは知らなかった。

どんな写真を撮っても、非常識な写真しか撮れないので、選別が難しい。後ほど、Webアルバムへのリンクを貼っておくので、興味のある方はそちらをどうぞ。

まず、熱気球の飛んでいる数が非常識だ。これは前日にホテルの窓から見た景色(今月の壁紙(カッパドキア・パムッカレ・イスタンブール):2014年09月07日)。これにまず度肝を抜かれた。大丈夫か?これ。
カッパドキア気球1024x768

さて、当日である。気球観光は朝が早い。4時頃、ホテルに迎えのバスが来て、一旦バルーン会社で簡単な朝食を摂る。食べ放題だが、早すぎてそんなに食べられないし、帰ったらホテルのバイキングが待っているので、コーヒーとビスケット数個で済ませた。飛んでいる最中は当然トイレにはいけないので、ここで済ませておく。
出発前

しばらくして、グループに分かれ小型バスで発着地へ行く。あちこちで気球を飛ばす準備をしていた。
バーナー

バルーン会社によっても違うらしいが、こんな感じで20人から30人がすし詰めになって乗る。乗り方は、ゴンドラに開いている穴に足をかけて乗り込む。運動神経に難のある人と足の短い人はちょっときついかもしれない。
ゴンドラに乗る人々

バーナーを操作するところ。パイロットは二人。僕はバーナーに近かったので、後頭部が熱くなった。
操作部

いよいよ離陸。思った以上に安定していて、なんの恐怖感もない。天気がよかったせいもあるかもしれない。
離陸

周りを見れば、バルーンだらけ。非常識にもほどがある。
バルーン

時間が時間なので、日の出が見られる。
日の出

上空からみたギョレメの市街地。泊まったホテルもここにある。最初の写真は向こうからこちらを写したもの。
市街地

カッパドキアの地形。侵食されてできた谷がよく見える。一つ一つの谷に名前がある。
侵食された地形

住居跡。40年ぐらい前まで人が住んでいたという。
住居跡

林立するきのこ岩。
きのこ岩

こんなに飛んでいてぶつからないのかと思いきや・・・・あれ?ぶつかってませんか?
ぶつかる

フライトは風のない日だと一時間ぐらいで終了。どうやって着陸するのかと思ったら、これがまた非常識だった。
着陸

なんと、車に引かれたトレーラーの上に着陸するのである。そのまま、広いところまで引かれていって・・・
車上のゴンドラ

ここで終了。飛行時間は一時間ほどで、風の状態によって短くなることもあるという。なぜか、終了の儀式としてシャンパンが振る舞われる。
終了の儀式

カッパドキアの気球といえば、2013年に墜落事故の記憶が新しい。僕も、乗る前は正直少々不安ではあったが、実際に乗ってみると全く揺れないので、怖い感じはなかった。

ただ、数が多すぎる。パイロットと別のお客さんの会話を盗み聞きしたところ、バルーンは99飛んでいるという。マジなのかギャグなのかは分からないが、そのぐらい飛んでいても不思議ではない。

Webアルバムはこちらでどうぞ
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今まで履いていたサンダルがかなりくたびれてきたので、イスタンブールで有終の美を飾っていただき(要するに捨ててきた)、新しいサンダルを買うことにした。

問題は何を買うかである。まず候補に上がったのが、学校で履いているクロックスのRetroClog(便サンがクロックスになった話参照)。



これは、普通のCrocsとは違い、一昔前のスニーカーのようなソールが付いている。

普通のクロックスは、軽いのはいいのだが、なにか頼りなく、ちょっとした突起物があったら、ソールを突き破って足を突き刺しそうな不安感がある。RetroClogのソールはスニーカーそのものなので、そんな不安感が全くない。

そのぶん、通常のクロックスよりも少々重いのだが、僕はクロックス(実際にはウォルディーズ)をベランダに置いていて、風で吹き飛ばされたことがあるので、その点でも安心だ。学校で実際に履いていて、大変気に入ったので、最初はこれにしようと思ったのだが、アマゾンで値段を確認すると、4000円以上もするじゃないか。

よくよく考えてみると、この重さでこの値段なら、クロックスである必要はない。それに、今回のように旅行に持っていくのに、クロックスはかさばる。というわけで、前から気になっていたテバ(Teva)のサンダルを買ってみた。

テバのサンダルにはいろいろなモデルがあるが、定番はORIGINAL UNIVERSALHURRICANE XLTらしい。ORIGINAL UNIVERSALはビーチサンダルのようなソールで、見た感じ頼りないので、HURRICANE XLTの方にした。

テバHURRICANE XLT

履くとこんな感じ。前後、かかとの3つのストラップがマジックテープで調整できる。サイズはいつも履いている靴のサイズと同じでピッタリだった。
Tevaのサンダルを履いた

裏はこんな感じ。雨の中も歩いてみたが、グリップは問題なさそうだ。
テバサンダル(裏)

重さは両足で560gぐらい。さすがにクロックスと比べれば重いが、これでも十分軽く感じる。

僕は足の皮が弱いらしく、この手のサンダルは、履き始めに必ず靴ずれする。だが、これは素足で少々長い距離を歩いても、今のところ靴ずれをおこしていない。ストラップそのものは、それほど柔らかい素材ではないのだが、絶妙の位置にあるのだろう。

ソールのクッションも固くなく柔らかくなく、長距離を歩いても疲れない。何といっても、三本のストラップをちゃんと調整すれば、ソールがピタッと足に吸い付くようで気持ちいい。買ってから二週間ほど経ったが、大変に気に入ったので、季節外れだけどストロングバイ。

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8月のトルコ旅行のとき、飛行機を乗り継いで、まず最初に行ったのはカッパドキアだった。ホテルの前でバスを降りたら、いきなり犬がやってきた。人に対して全く警戒していないので、ホテルの飼い犬かと思ったら、野良ちゃんだった。

その時は夜だったので、気にしなかったが、次の日、町を歩いていると、いたるところに犬がいる。台湾やベトナム、中国福建省も野良犬が多かったが、ここはその比ではない。いたるところにゴロゴロしている。
カッパドキア犬

田舎だからかと思ったらそうではない。大都市、イスタンブールにもたくさんいる。
イスタンブール犬

人間がいてもお構いなし。
イスタンブール犬2

トルコの野良犬は、総じて大人しく、人に向かって吠えているところを見たことがない。それどころか、子供が豪快に投げて遊んでいるのを見た。それでも噛むどころか吠えもしないのだから大したものだが、それは投げるものではない。

上の二枚の写真をよくご覧いただくと分かるが、イスタンブールの犬は耳にピアスをしている。ガイドさんに聞いたところ、これは予防注射をしているという印だそうだ。つまり、公的に保護された野良犬なのである。

犬も多いが猫も多い。ごく普通の猫だが、食うものはいくらでもありそうなのに、何故か日本の野良猫よりも小さく痩せている。これまた、人を全く恐れている気配がない。

これはトプカプ宮殿の中にいた猫。隠れているつもりらしい。
トプカプ宮殿猫

こちらは、かつてオリエント急行の終着駅だった駅にいた猫。ベンチに座っていたら寄ってきて妙なポーズをとり始めた。誘惑しているつもりだろうか。上のと似ているが別猫である。
駅猫

カッパドキアは「美しい馬の地」という意味のペルシャ語に由来している。もともと優秀な馬の産地だったそうだ。今でも馬を飼っている牧場がある。
カッパドキア牧場

白馬非馬。
カッパドキア馬


そろそろ珍獣をご覧にいれよう。これはトルコにはどこにでもいる烏である。なんと、白と黒のツートンカラー。カラスの常識を覆すカラスである。
イスタンブール烏

イスタンブール烏2

前に紹介したカササギ(フランスで七夕鳥:2011年08月06日参照)やオナガなど、カラスの仲間で黒一色でないのは珍しくない。だが、それらは「言われてみればカラスかな」という程度で、あまりカラスっぽくない。これは、ハシブトガラスなどと比べると、スマートだが、どこからどうみてもカラスでありながら、ツートーンというところがすごい。

ついでにオマケ、狛犬のようなもの。イスタンブールの考古学博物館にて。
狛犬のようなもの
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今日は敬老の日。祖母がカラオケ大会に出るというので、シルバーセンターなる所へ行ってきた。

敬老の日カラオケ大会

会場はご覧の通り、それほど広くない。当然のことながら、観客は年寄りばっかりで、多分僕が一番若い。祖母は95歳で、おそらく最高齢だと思われるので、あの会場にいた、最高齢と最年少は独占した。

このカラオケ大会、この地域(といっても、区の一部)のカラオケサークルから歌いたい人がエントリーできるらしい。カラオケサークルは○○会とか××会とか、ちゃんと数えなかったが5つか6つ団体があるらしい。これが、各団体7・8人はでるものだから、すごい数である。

こういう老人クラブのカラオケ大会というと、懐メロだの軍歌だののオンパレードというイメージがある。ところがそんな曲は一つもない。ほとんど演歌である。

こちらは、今日のプログラムの一部。ご存知の曲がいくつあるだろうか。
リスト

『津軽海峡・冬景色』とか、『圭子の夢は夜ひらく』とか、知っている曲もあるが、聞いたことのないものが多い。「あ、これ知っているかも!」と思っても、よく見たら微妙に違っている。例えば、「舟唄」とあるから、八代亜紀かと思いきや、『紅の舟唄』(北見恭子)だったり、『ふたりの舟唄』(天童よしみ)だったりする。どちらもそれなりに売れたらしいが、舟唄にこんなにバリエーションがあるとは知らなかった。

ここで歌っている人たちは、カラオケサークルの人たちで、月に数曲、課題曲があって練習するらしい。それが毎月どんどん変わっていく。だから、懐メロなんかはほとんどなく、ここ10年前後で発表された曲が多くなる。最近、とんと演歌を聞かなくなったと思ったら、こんなふうに消化されていたのだ。

それにしても、題名も歌詞も、どこかで聞いたようなものばかりだ。演歌語彙辞書を作って、Perlあたりで簡単なプログラムを組めばできてしまいそうだ。興味がないせいか、メロディーもすべて同じように聞こえる。もっとも、だから歌いやすいのかもしれない。

僕は子供の頃、大人になると自然に演歌を聞く(または歌う)ようになるのだと思っていた。だが、実際はさっぱり聞きたくならない。ならないどころか、昔以上に演歌のヒット曲を知らない。

この年になった時、僕達は何を歌うのだろうか。
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