灰原薬『応天の門』(新潮社)を読んだ。
灰原薬『応天の門』:Web@バンチ
『応天の門』は平安時代の都を舞台にしたサスペンス漫画である。平安時代のサスペンスなんて、思いもよらなかったが、よくよく考えてみると、キャラクターは最初から出来上がっているし、政治的な背景やら、説話やら、材料はたくさんある。上手く組み合わせれば面白くなるだろうことは想像に難くない。
主人公は在原業平と菅原道真。業平は左近衛権少将、業平より20歳程度若い道真は文章生、こう書くと、なんとなく二人の役割が分かる。少々ゆるいベテランの警察官と頭脳明晰な若い素人、ミステリーにはお約束のふたり組である。あんまりミステリーを読まないので、いい例が思い浮かばないけど。
この二人が、平安京で起きた事件を解決していくのだが、そこは平安時代、しかも初期、事件には藤原氏の権力闘争や、当時の風俗・習慣などが複雑に絡み合っていく。そこを二人の人間性で乗り越えていくのが面白い。
事件そのものは史実ではないが、東京大学史料編纂所の本郷和人氏が監修していて、平安時代の制度、習慣が(たぶん)正しく描かれているので、この手の歴史物にありがちな違和感がない。
紙の本は2巻まで出ているが、僕はKindle版で読んだので、まだ1巻しか読んでいないのだが、なんだか面白くなりそうなのでご紹介する。
Kindle版はこちら。
紙版はこちら。
灰原薬『応天の門』:Web@バンチ
『応天の門』は平安時代の都を舞台にしたサスペンス漫画である。平安時代のサスペンスなんて、思いもよらなかったが、よくよく考えてみると、キャラクターは最初から出来上がっているし、政治的な背景やら、説話やら、材料はたくさんある。上手く組み合わせれば面白くなるだろうことは想像に難くない。
主人公は在原業平と菅原道真。業平は左近衛権少将、業平より20歳程度若い道真は文章生、こう書くと、なんとなく二人の役割が分かる。少々ゆるいベテランの警察官と頭脳明晰な若い素人、ミステリーにはお約束のふたり組である。あんまりミステリーを読まないので、いい例が思い浮かばないけど。
この二人が、平安京で起きた事件を解決していくのだが、そこは平安時代、しかも初期、事件には藤原氏の権力闘争や、当時の風俗・習慣などが複雑に絡み合っていく。そこを二人の人間性で乗り越えていくのが面白い。
事件そのものは史実ではないが、東京大学史料編纂所の本郷和人氏が監修していて、平安時代の制度、習慣が(たぶん)正しく描かれているので、この手の歴史物にありがちな違和感がない。
紙の本は2巻まで出ているが、僕はKindle版で読んだので、まだ1巻しか読んでいないのだが、なんだか面白くなりそうなのでご紹介する。
Kindle版はこちら。
紙版はこちら。