2018年03月

今月は森友学園の文書改竄問題と佐川氏の証人喚問でほぼもちきりだった。これに関するデモも続いており、3月15日には僕も行ってきた(森友文書改ざん問題の抗議デモに行ってきた:2018年03月15日)。

一方で、北朝鮮情勢が一気に動き始め、先日25〜28日には、金正恩朝鮮労働党委員長と夫人が訪中し、習近平国家主席との会談があった。4月には文在寅大統領と、5月にはトランプ大統領と会談する予定である。さらに、経済ではアメリカが貿易戦争を仕掛けてきて、世界が大きく動きそうな勢いだ。このような状況の中、森友学園問題なんかに関わっている場合ではない・・・という意見も、心情的には分からなくはない。

だが、日本が民主主義を標榜する以上、文書改竄問題は、現在の世界情勢よりも優先すべき、遥かに大きい問題である。

どのような政治が行われるかは、国会での審議を通して決められる。その判断の材料になる文書が、政権に都合のいいように書き換えられていたのである。これでは、まともに審議はできない。

日本人はブランド好きが多く、そういう人は、一度確立されたブランドの信用が多少損なわれる事態があっても、まだそのブランドを信用する。この場合、行政のブランドが損なわれたわけだが、ブランド好きの人は過小に評価する。

しかし、世界中の常識的な人はそうは考えない。何しろ、国会に提出する書類を書き換えていたわけだから、ここで日本政府のブランドは信用できなくなる。これは森友学園問題に限ったことではなく、日本の政府はどれも同じようなことをしているのではないかと考える。もし、これがこのまま有耶無耶になるなら、日本は民主主義ではないということが明らかになるわけだ。

文書の改竄というのは、それほど大きな問題なのである。改竄が行われたのは間違いない事実で、それが現在の政権に都合がいいように行われたのも事実である。最低限、誰が何のためにやったのかをはっきりさせ、しかるべき人物に責任をとらせ、二度と起こらないようにするための対策をしなければ、信用は取り戻せないだろう。
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あまりに毎年恒例なので、たぶん一度もこのブログでは書いていないと思うんだけど、昨日、目黒川に花見に行った。

それにしても目黒川の桜、昔は地元民か付近の会社・学校に通っている人ぐらいしかいなかった。昨今はテレビでも取りあげられるようになり、昔と比較にならないほど花見客が増えた。僕が行ったのは、平日(火曜日)の昼間である。さすがに、お年寄りが多く、それに加えて大学生ぐらいの若者と外国人が多い。
目黒川(花見の人)
さて、単なる目黒川の桜の写真なんか、インスタグラムあたりでいくらでも見られると思うので、久しぶりに壁紙サイズにしてみた。
目黒川の桜(1280x1024)
目黒川の桜(1280x1024)
目黒川の桜(1366x768)
目黒川の桜(1920×1080)

すでにかなり散っている。目黒川の桜は、花びらが散って川面に浮いているのが一番きれいだと思っている。
川面に落ちる花びら(1280x1024)
川面に落ちる花びら(1280x1024)
川面に落ちる花びら(1366x768)
川面に落ちる花びら(1920×1080)

こちらは、行く途中に通った禿坂(かむろざか)の桜。禿坂という変わった名前の由来は、こちらをどうぞ。
かむろ坂:品川区
禿坂の桜(1280×1024)

禿坂の桜(1280x1024)
禿坂の桜(1366x768)
禿坂の桜(1920×1080)

祖父が他界した日、ここの桜がちょうど満開になった。僕はこの桜を横目に、病院へ走っていったのだった。それは、目黒不動尊の縁日の日だったから、よく覚えている。18年前の今日、3月28日である。
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散歩していたら、武蔵小山駅の駅ビルに、なんだかやたらとお高いプリンが売っていたので、買ってみた。「侍のプリン ザ・プレミアム」という名前で、お値段は一個693円。札幌の店らしい。

プリン本舗

袋はこんな感じ。侍・・・というか浪人が「買いましたね」とか言っている。うん、買ったよ。ところで、酒森すすむって誰?
プリン本舗紙袋(侍)
袋の裏側。なんかよくわからん五箇条の御誓文なるものが・・・。賞味期限当日がうまいと書いてあるが、買ってすぐ食べてしまった。
プリン本舗紙袋(五箇条の御誓文)
中身はワンカップ大関みたいなガラスのコップに入っている。大きさもほぼワンカップと同じぐらいで、食べ出がある。高いプリンにありがちな、「美味しいけど、ちょっとものたりない」ということはない。
侍のプリンプレミアム
侍のプリンプレミアム(上から)
さて食べてみた。

思いの外うまかった。

流行りのとろとろタイプではなく、ちょっと固め。僕はとろとろのプリンがあまり好きではないので、こっちの方がいい。プレミアムというだけあって濃厚で、バニラビーンズが効いている。甘さは、やたらと甘くなくちょうどいい塩梅。

例の「五箇条の御誓文」に「ほろにがカラメル」と書いてあるが、これが本当に苦くて美味しい。底の方に溜まっているので、最初のうちに発掘しておくとおいしく食べられる。

というわけで、食べたい人は武蔵小山駅か札幌の店舗か通販でどうぞ。

侍のプリン ザ・プレミアム:プリン本舗オンラインショッピング
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大喜利そのものは、笑点以前からあったが、座布団を重ねるのは笑点が初めだそうだ。今では笑点といえば大喜利、大喜利といえば座布団となっている。

しかし、このシステム、誰が考えたかは、諸説あってよく分かっていないらしい。笑点の初代司会者で企画者でもある立川談志が考えたとも、当時の日本テレビチーフプロデューサー小暮美雄氏が考えたとも言われているが、確固たる証拠はないようだ。

「山田くんの座布団、実は自前説」不確かな「笑点」50年目トリビアを追う:exciteニュース
さて、この座布団をあげるシステム、誰が考えたのかがはっきりしていない。『金曜夜席』のプロデューサーだった小暮美雄氏が「寄席で演者ごとに座布団を裏返す所作にヒントを得た」というのがスタッフの間では通説。一方、大喜利をメインに構成したのは談志のアイデアであり、座布団のシステムも談志は「自ら考えた」と語っていたそうだ。
座布団を裏返す所作と、積み重ねる所作にはずいぶん開きがあるように思えるが、『蒙求和歌』に、どう考えても大喜利の座布団の由来としか思えない説話を見つけた。
『蒙求和歌』第14第16話 戴馮重席:やたナビTEXT
おほやけ、正旦の朝賀に、文道に賢き人を抜き出でて、召し合はせて、論談をなして、試みらるるに、負けたる人の筵取りて、勝ちたる人の筵に重ねられけり。

元旦の朝賀のとき、帝が賢人を集めて論談をさせた。負けた人の筵を取り上げて、勝った人の筵に重ねるルールだったが、戴馮は五十余枚を重ね、人々を目を驚かせた。

『蒙求和歌』なので、いうまでもなく典拠は『蒙求』だが、さらにもとをたどると、『後漢書』儒林列伝である。こちらは「戴馮」ではなく「戴憑」になっている(古注蒙求も「戴憑」とするものが多い)が、内容は同じ。
正旦朝賀,百僚畢会,帝令群臣能説経者更相難詰,義有不通,輒奪其席以益通者,憑遂重坐五十余席。
おそらく、大喜利のように何人も並んで問答したのではなく、一対一で論談し、負けた方の筵(むしろ。蒙求・後漢書では席だが、意味は筵)を勝った方が取ったのだろう。

これが本当に由来かどうか分からないが、『蒙求』にあるのなら、そこそこ知られていた話だろうから、談志なり小暮氏なりが知っていたとしても不思議ではない。全く無関係だとしても、漢代の皇帝と現代の日本人が同じことを考えるというのは、なかなか面白いことである。
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森友文書改ざん問題の抗議デモに行ってきたのコメント欄で、薄氷堂さんから、ニューヨークタイムスに「いい土地ですから、前に進めてください」が"It’s good land. Please go ahead"と訳されていると教えてもらい、他にどんな表現があるのか興味を持ったので、調べてみた。

The NewYorkTimes(ニューヨークタイムズ)
It’s good land. Please go ahead.

REUTERS(ロイター)
This is good land so please proceed.

FinancialTimes(フィナンシャルタイムス)
This is a good plot of land so please go ahead.

japantoday(ジャパン・トゥデイ)
move forward because it is a good plot of land.


ついでに中国語も。
新華網
这是块好地,请推进(建校事宜)

中国では森友学園事件のことを「地价门(地価門)」と呼んでおり、地价门で検索するとやたらと記事が出てくるが、あのセリフを見つけるのは至難の業で、今のところこれしか見付からなかった。なお、門はウォーターゲート事件(水門事件)に由来するそうだ。

あともう一つ、中国語がらみで学んだ表現。
北晩新視覚
同月,森友学园被曝以1.34亿日元的“白菜价”购得一块估价近10亿日元的国有土地,用于建造小学。

「白菜价(白菜価)」白菜は日本でも中国でも白菜・・・というか、もともと中国野菜なのだが・・・ちょっと前までやたら高かったが、中国では安いものの代名詞らしい。つまり、激安ということ。

超安値価格なハクサイ価格?超安値価格【白菜价】:今すぐ中国語

いろいろ勉強になるなぁ。
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ついに花粉症の季節が来てしまった。最近、ただでさえ運動不足ぎみなのに、一層運動不足になる季節である。

そこで、何か近所でできる手軽なスポーツはないかと思って、いろいろ考えた。ちょうど平昌オリンピックをやっていたので、インラインスケートをやってみようと思った。

今はたいていの情報がネットで調べられる。初期投資はそれほど高くないようだ。靴が1万円ちょっと。膝・肘・手のひらに付けるプロテクターが4000円程度、幸いヘルメットは自転車用を持っているので買う必要がない。二万円ぐらいで一通り誂えられそうだ。

インラインスケートを売っている店は近所にはないが、自転車と違い、amazonで購入してもそれほど問題なさそうだ。僕の用途なら「フィットネス用」でいいだろう。というわけで、ポチ。


数日後、送られてきて、あまりに箱がデカいのでびっくりした。先日買った21.5インチモニターの箱よりもでかい。写真ではよく分からないと思うけど、左下においたタバコの箱で察してほしい。
箱
箱の大きさからどんなにでかいかと覚悟したが、まあ想像通りである。入れ方がザツなだけだった。さすがはアメリカブランドである。

84と書いてあるのは、ウィールの直径が84mmという意味。小さいと小回りが効き、大きいとスピードが出るらしい。なお、これを履くと、僕は身長190センチになってしまう。
K2インラインスケート
プロテクター。右が肘で左が膝。マジックテープで取り付ける。
プロテクター(肘・膝)
リスト用。プラスチックの板が入っていて、これならコケて手をついても痛くなさそうだ。
プロテクター(リストガード甲)
プロテクター(リストガード平)
以上はすべてセットで購入。ヘルメットは前述したように自転車用。

これで道具は揃った。あとは練習する場所だけだ。条件は、僕の家から歩いて行けて、夜間人があまり来ない、舗装された道がある、起伏があまりない所である。近所をロケハンしているうちに、うってつけの場所を発見した・・・というか思い出した。
続・戸越の国文学研究資料館はこうなった:2013年08月30日
文庫の森入り口
ここなら、すべての条件を満たしている。

というわけで、早速滑ってみたのだが、思ったほどはうまく滑れない。まあ、初めてだからこんなものだろう。オマケに一度もコケていないのに、次の日腰が痛くなった。年を取ると後から来るというのを身にしみて感じた。

インラインスケートを試してみた(その2):2018年04月12日
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久しぶりのデモレポート。昨日、話題の森友文書改竄問題抗議デモに行ってきた。場所は総理官邸前。主催者発表で一万人の参加者がいたそうだ。

溜池山王の駅から総理官邸へ向かった。総理官邸はすぐ近くだが、例によって付近の道が封鎖されていて、まっすぐにたどりつけない。適当に歩いていたら、デモの列が見えた。平日の夕方のわりには多い印象だ。
デモの列
例によって、歩道でのデモである。まあ、議事堂前と違い、車通りが多いところだから、いたしかなたない。
デモの列後方
「いい土地ですから、前に進めてください」とトラメガで言っていた人がいた。なかなかトンチが利いていますな。

この辺から議事堂前へと少しづつ進んでいった。季節柄か、あまり殺伐とした感じがしない。
国会議事堂前駅入り口付近
総理官邸前。よく見ると、スリランカの国旗がかかっている。この日は日・スリランカ首脳会談で、中には安倍首相夫妻とスリランカ大統領夫妻がいるはずだ。
総理官邸前
デモのシュプレヒコールは、当然のことながら、安倍首相・麻生財務大臣の辞任、安倍昭恵夫人の証人喚問を要求するのがメインだったが、中にちょっと気になったのが、「官僚がんばれ!」。

もちろん、「官僚がんばれ!」に「政治家の圧力に負けるな」という意味があるのは理解できる。しかし、政治家の圧力があったとしても、文書の改竄という役人としてもっともしてはいけないことを、直接的にしてしまったのは官僚だ。それは、ちょっと甘いんじゃないだろうか。
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ぼくはひまです:2018年02月27日なんて記事を書いたら、突然忙しくなって、気がついたら、ひな祭りである。記事を見て仕事を押し付けられたわけではないが、余計なことは書かない方がいいと思った次第。そんなわけで、先月の総括。

2月15日、香港証券取引所のチャートを見ていたら、後場が開く時間になったのに、チャートがピタッと止まってしまった。何かあったのかと思ってちょっとびっくりしたが、調べてみたら春節前(ようするに大晦日)の半ドンだった。毎年のことなので分かってはいたはずだが、自分の休日ではないので、すっかり忘れていたのだ。

時差などによって前後はあるものの、アジアには春節を祝う国(地域)が多い。中国・台湾・韓国はいうまでもなく、北朝鮮・モンゴル・ベトナム・シンガポール・マレーシア・インドネシア等等10カ国以上もあるそうだ。フィリピンなどは文化的にあまり関係なさそうだが、2012年から春節を祝日にしたという。

どうも、日本はアジアでは春節を祝わない珍しい国らしい。まあ、世界が欧米を中心に回っていた時代はそれでもいいだろう。最近はこれらの国が重要になってきている。日本も旧正月を復活させたほうがいいのではないか。

ただの祝日なら外国に合わせる必要はないが、日本ももとは春節が正月である。文学作品や祭・習俗も旧暦でないと理解できないものが多い。例えば、今日はひな祭りだが、桃が咲くには早すぎる。本来だったら今年は4月18日である。

個人的には休日が増えることには何の不満もないどころか、喜びでしかないが、なかにはこれ以上祝日が増えるのはいかがなものかという人もいるだろう。そこで、2月11日の建国記念の日を廃止してはどうか。

調べてみると、建国記念の日は戦前に紀元節と言われた祝日が復活したもので、神武天皇の即位の日「辛酉年、春正月庚辰朔一、天皇即帝位於橿原宮」によるものらしい。これは、簡単に言えば旧暦の1月1日である。何故2月11日に固定されたのか、調べてみたがイマイチよく分からない(紀元節:Wikipedia参照)。

こんなよく分からない日付を建国記念日にしておくのは、どう考えても無理がある。わけのわからない祝日は廃止して、そのまま旧正月に建国を(祝いたい人は)祝えばいいのである。

めでたしめでたし。
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