2020年05月

明日から学校が始まる。といっても、1日にいきなり授業があるわけではないが、3月から続いた長い春休みはこれで終わる。

始まるといっても、正常ではない。いわゆる三密を避けるため、時間割が大きく変わる。時間割だけでなく、クラスもいくつかに分割される。一応、予定はもらっているが、見てもよく分からん。オマケにこれでこのまま行けるとも限らない。そう思うのは、東京都の感染者数がここのところ増え始めたからである。

PCR検査の数が少ないから、一日単位で見ると上がったり下がったりでトレンドの把握が難しい。数日間まとめてみればトレンドを把握できるのではないかと思い、新型コロナウイルス感染症対策サイトの発表を用いて、1月24日を起点に5日足のローソクチャートを作ってみた。白いのが陽線(人数が増えた)で黒が陰線(人数が減った)である。

最後の陰線が5/28から今日で、最後だけ4日足である。なお、今日は5人だったので陰線になっている。
東京都の感染者数5日足

このチャートで底を打っているように見える陰線のあたりが、感染者数が10人以下になったころ(18日〜22日)である。このころ、僕はこのまま一桁台が続いて5月の終わりには0が出てくるだろうと予想していた。ところが、最近10を越す日が増えてきて、チャート的には反発したように見える。

もちろん、この先反発するのか、減少するのかは分からない。しかし、チャートが反発していること以上に僕が心配しているのは、ここまでで一日たりとも0になっていないことである。

PCR検査数が少ない以上、正確な感染者数は分からない。実際の感染者は何倍とかいうが、0人ならいくらかけても0人である。それに0は誤魔化しようがない。インチキして0にしても、「あれ、うちの病院から出たはずなのに」とすぐバレる。

0と1はこれほどまでに違う。これはゼロリスクとかそういう問題ではない。PCR検査数が少ない以上、一度も0を打っていないのに学校を始めてしまうことには一抹の不安を感じる。

今月、もう一つ個人的に大きな出来事があったのだが、それはまた後日。
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やたがらすナビは古典文学のサイトなので、年間を通してのPV(ページビュー)や利用者数には偏りがある。毎年多いのは7月と1月、少ないのは3月である。理由は高校・大学の定期考査・レポートと入試・卒論だろう。それらがすべてなくなる3月は、ちょっとびっくりするぐらい減る。まあ、入試や卒論が終われば、古典なんか見たくもないというのは仕方がない。

3月があまりにひどすぎるので、4月・5月はほんの少し上がるのが例年のパターンだが、今年はそれが甚だしい。次のグラフは今年と去年の同時期のPVを比較したものだが、今年(青)は去年(オレンジ色)に比べて、4月以降大幅に増えているのが分かる。もちろん、ページそのものが増えているので単純な比較は出来ないが、それでもここまで増えたことはない。
PV推移
アクセスされている時間帯を調べてみると、もっと顕著な違いがでている。左が去年、右が今年の4月17日〜5月16日で、横が曜日、縦が時間帯である。色が濃いほど利用者数が多い。
時間帯比較
去年は平日の下の方の色が濃い。つまり夜の利用者が多かったのだが、今年は午前9時から5時ごろまでの利用者が増えている。おそらく、遠隔授業や課題などで参照する人が増えたのだろう。去年は少なかった土曜日のアクセスも、今年は増えている。

それならさぞかしアフィリエイトで儲かってるのではないかと思われるかもしれないが、もともと年度始まりなのとコロナ禍で広告費が抑えられているらしく、クリック単価がものすごく低い。例年よりはちょっとましという程度である。

どうせアフィリエイトなんてせいぜい月数千円程度である。そんなことよりも、ほんの少しでも古典を勉強する人たちの役に立っているのなら、こんなに嬉しいことはない。
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最近、あちこちでマスクを売っているのを見るようになった。値段もだいぶお手頃になってきたが、マスク不足以前ほどには戻っていないようだ。まあ、時間の問題だろう。

驚いたことに、これがアベノマスクの恩恵だと思っている人がいる。どうやら安倍首相本人もそう思っているらしい。そんな経済感覚で大丈夫なんだろうか。

最初に言っておくと、マスクが市場にでてきたのは、生産国の中国でコロナ問題が下火になり、生産がダブついているせいである。中国関連のニュースをチェックしていればすぐに分かることだが、そうでなくてもアベノマスクのおかげでないことは、ちょっと考えれば分かる。

もし、アベノマスクのおかげでマスク価格が下がるとすれば、二度のタイミングが考えられる。

一度目はマスク配布が発表された時、つまり閣議決定があった4月7日である。このころまだ買えなかったのはご存知の通り。

もし、一部の人達が妄想しているように、マスクの大量買い占めをしていた人がいるとすれば、ここから二度目のタイミングまで徐々にマスク価格が下落していくはずだ。もちろんそんなことはなかった。そんな人はいないからである。

二度目はアベノマスクが行き渡ったときである。ご存知の通り現在でも行き渡っていない。つまり二度目の下落タイミングはまだ来ていない。それなのにマスク価格が下がっているのは、アベノマスクがマスク価格の下落に一ミリたりとも貢献していない証拠である。

というかねー、アベノマスク、僕の家にもまだ来てないんですけどー。

全然欲しくないけど、来なかったら来なかったで腹が立つ。なにしろ、もともとは僕達の税金なのだ。

【5/21追記】
官房長官までこんなこと言ってる。
アベノマスクのおかげで「価格が低下」 菅氏、効果強調:朝日新聞DIGITAL
菅氏は会見で、「布マスクの配布などにより需要が抑制された結果、店頭の品薄状況が徐々に改善をされて、また上昇してきたマスク価格にも反転の兆しがみられる」と説明。一方、記者から根拠を問われると、「東京などに届き始めてから、店頭でマスクが売られはじめたんじゃないんでしょうか。非常に効果があると思う」と述べた。

本気で言ってるならマジでヤバいと思うし、そうじゃないならこんなんで言いくるめようとするとは国民舐めすぎだろう。
いずれにしても、今後経済政策には期待しないほうがいいと思う。
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現在、電子テキストを作成している『古今著聞集』が巻10まで完了した。

宮内庁書陵部本『古今著聞集』:やたナビTEXT


『古今著聞集』は全部で10巻だから、だいたい半分が終わったことになる。TOPページには2015年1月に初めたことになっているが、ほんのちょっとやって諸般の事情により中断していたので、実質今年の1月に初めて約四ヶ月半で半分までできた。当初は年内に終わらないだろうと思っていたが、コロナ騒動のおかげで年内に最後までできる可能性が出てきた。

さて、半分まで終わった感想だが、予想したよりも難しかった。

宮内庁書陵部本は、それほど読みにくい字ではないのだが、文字に紛らわしいものが多い。同じ書陵部本を底本にする日本古典文学大系の凡例にも
底本の書写には、筆者の筆癖があり、「る・り・か」「と・に」「も・り」等の如く、そのいずれとも読みとれる曖昧な字体が少なくない。この種の場合には、同系統の学本・九本等の読み方を参照して決定したところがある。また前後の文脈によって。筆者の意図を汲んで翻字したものもある。

とある。漢字も含めれば「曖昧な字体」はもっと増える。

紛らわしい文字というのは、どんな写本にも多かれ少なかれあるものだが、これはそれが甚だしい。しかも、「る・り・か」「と・に」「も・り」などは動詞の活用語尾や、助詞などに頻繁に使われて、意味が大きく変わるものだからたちが悪い。

それに加えて、誤写が多い。『とはずがたり』も誤写が多かったが、あれは分かりにくい言葉が多いから仕方がない。こちらは、衍字などケアレスミスみたいなのが多い。誤写と「曖昧な字体」の合わせ技で、読んでいてわけがわからなくなってしまう。僕が見たところ筆写者は何人かいるようだが、不思議なことに、いずれも共通してこの傾向がある。

写本を読む以上に難しいのがテクニカルターム(専門用語)である。『古今著聞集』は部立てがある。当然、その部立てごとにテクニカルタームが出てくるのだが、「神祇」・「釈教」このへんはまあいい。「文学」・「和歌」・「能書」もまず問題ない。だが、「管絃歌舞」・「弓箭」・「馬芸」・「相撲強力」となってくるとマニアックすぎて、注釈読んでも調べてもよく分からん。脳内で風景を想像して読んでいるが、たぶん大間違が多いだろう。

とまあそんな感じで、まだまだ続けていくので、これからもよろしくお願いします。『古今著聞集』は後半のほうが面白いはず。
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先日、PCで動画を見ていたら、急にコマ落ちが激しくなった。とりあえずブラウザを終了したが、終了に時間がかかる。こういう場合は何らかの理由でCPUの使用率が上がっていることが多いが、確認してみると5%ぐらい。CPUの温度を計測してみたら、何と100度まで上がっていた(普通は40度ぐらい)。CPUファンの動きがおかしいことも分かった。

このままでは火を吹くかもしれないと思って、あわててPCをシャットダウンした。しかし、それは昔の話で、今はちゃんと保護回路が入っていから大丈夫。気を取り直して、再起動するとすぐに70度ぐらいに上がってしまった。ケースの後ろから中を見ると・・・。

ピクピク動いているだけ。うん、これじゃ冷えないね・・・。

というわけで、このままでは使えないので、あわててamazonでCPUクーラーを発注することにした。問題は何にするかである。

たいしたCPUではないしCPU使用率100%になるような用途ではないので、大仰なのはいらない。足元に置いてあるから静音でなくてもいい。ようするに、一番安いので良いのだが、やたらとブンブン回るのはいやだ。回転数制御はほしい。欲を言えば、マザーボードをケースから外さなくても取り付けられるものがいい。

ずいぶんムシの良い話だが、上記の条件をすべて満たす、ちょうどいいのがあった。SCYTHE(サイズ)のMONOCHROME VALUEである。お値段なんと889円。amazonは普通2000円未満だと送料がかかるが、なぜか無料。ありがたや。

SCYTHEといえば、このPCの電源もSCYTHEで、もう10年ぐらいもっている。僕としてはなんとなく安心感がある。

外見はこんな感じ。
SCYTHE_MONOCHROMEVALUE
形はリテールクーラー(CPUにオマケで付いてくるやつ)によく似ている。直径はほとんど同じだが、高さはMONOCHROME VALUEの方がある。たぶんこっちの方が冷えるだろう。新品だし。
リテールクーラーとの比較
インテルCPU用クーラーの固定には、マザーボードの裏から金具をあてて挟むタイプと、マザーボードの穴にピンを刺すだけのタイプがある。これはピンタイプなので、マザーボードをケースから外さなくてもはめられる。
裏から見たところ
しかも、安いのにグリスまで付いている。先日掃除したときのが残っているので、これは使わなかったけど。
グリス
写真には撮らなかったが、詳細な説明書まで付いている。初心者でも安心。まさにいたれりつくせり。

さて、無事装着完了!・・・なのだが、喜びで写真を撮るのを忘れてしまった。結果は良好。CPU温度も以前よりも若干下がっているようだ。

それにしても、3月の始めに分解掃除して以来、SSDが壊れスピーカーが壊れ、と故障続きである。いろいろ古いからしょうがないけど、もうこれで最後にしていただきたい。
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