ブログ書けない病はまだつづいている。だが、今年の最後ぐらいは書かないとどうにもしまらない。

というわけで今年の総括だが、ここはコロナについて書かないわけにはいかないだろう。正直、こんなことになるとは昨年の今ごろは想像もしなかった。本当に予想もつかないことばかり起こった一年だったが、とくに予想外だったのは次の四つ。

1.こんなウィルスがここまで社会を混乱に陥れるとは思わなかった。
社会を混乱に陥れる感染症といえば、ペストとかエボラクラスの、感染力が強いだけでなく感染しただけで死を覚悟しなきゃいけないクラスのウィルスだと思っていた。コロナは無症状の人も多く、そこまでではない。

しかし、感染しただけで死を覚悟するほどではないから怖いのだ。ただの風邪だとか自分はかからないと思ってしまう人もいるし、そういう人が一定数いるから蔓延してしまう。本当に怖いのは適度に弱い感染症だということを知った。

2.ここまで社会が変われないとは思わなかった。
今年の前半は時差通勤だのリモートワークだの遠隔授業だのが盛んになった。なんだかんだいって、これを期に日本の働き方や学び方が変っていくだろうと思っていた。

しかしコロナが一時沈静化した夏を挟んで、またもとに戻っていく方向にあるように思える。少なくとも、僕のまわりではそうだ。コロナ自体は春より深刻になっている。冬に第三波がくることはだれでも予想できたことで、対策する時間はたくさんなのにもかかわらず、私たちは変われなかった。

3.ここまで株式相場が上がるとは思わなかった。
コロナが世界的に蔓延しはじめたころ、世界の株式相場は一気に冷えこんだ。そのころ僕はコロナについては楽観的だったので、これは一時のことだろうとは思った。ところが、下落は一時どころかほんの一瞬で、そのあとは実体経済を無視して上がりどおしである。それに反してコロナの方は僕の予想に反してどんどん深刻になっていった。
株価が上がった理由はいくつか考えられるのだが、まさかこんなちぐはぐになるとは思わなかった。

4.ここまで日本の政治がダメだとは思わなかった。
今日の東京都の感染者数は1300人である。春先に100人超えたとかいって大騒ぎしていたのがウソのようだ。

いまだに菅首相は緊急事態宣言に後ろ向きの姿勢を見せている。僕は緊急事態宣言を出せと言っているのではない。実際に出すかどうかは別の問題として、出さないことが見えてしまっているのがダメである。

たとえば、11月ごろから「緊急事態宣言も視野に入れている」ぐらいのことを言っておけば、国民に緊張感が生じ、政府の呼び掛けもある程度有効になる。それを言わない上に、政治家が楽しく忘年会では、国民がまともに呼び掛けを聞くわけがない。結果が今の感染者数である。

簡単にいえば、今の政府は国民にナメられているのだ。株価が堅調であるにもかかわらず、菅政権の支持率が下がっているのはそういう意味である。

さて、今年は個人的にもいろいろなことがあって、なんだかやたらと長かったような気もするし、あっという間に過ぎてしまった気もする。今年も残すところあと一時間ちょい。喪中のせいもあってなんだか全然実感がわかないけど、よいお年を。