2022年10月

今月、円安が進み1ドル150円まで下がった。日銀のステルス介入が入り一時146円まで円高になったが、現在148円台後半まで戻している。日銀は利上げしないと言っているし、お金を刷ればいい円売り介入と違い、ドル売りはドルの在庫があるのだから、しばらくは円安方向にすすむだろう。

輸入の多い日本にとっては不利な状況である。先日中国製の画仙紙を買ったら、去年の値段から1.5倍にまで上がっていた。そこまではいかなくても、さまざまな物が値上がりしている。給料は上がっていないので、かなりきつい状況で悲観的な気分になる。

しかしどこまでも円安になると思うのは早計だ。今円安になっているのは、米国の金利が高いからである。簡単にいうと、全然お金を持っていなくても、金利の安い日本で円を借りて、金利の高いアメリカで貸せば、それだけで儲けが出る。だから円を売ってドルを買う動きが加速するというわけだ。

しかし、アメリカの金利がどこまでも上がるわけではない。金利が上がると、普通は景気が減速する。行き過ぎて不景気になると困るから、その徴候がでるとFRBは金利を下げようとする。FRBが操作できるのは短期金利だけなので、それで実際に下がるかはまた別問題だが、アメリカの金利が上がりっぱなしで、ひたすら円安になるとは限らない。

いずれ1ドル150円にはなるだろうと思っていたが、予想より早かった。このままだとどんどん円安になっていきそうな気がする。しかし、経済というものは複雑に絡み合って三すくみみたいになっている。極端な意見に惑わされず、慎重にいきたい。
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醒睡笑』がまだ終っていないが、駄洒落攻撃にいささか飽きてきたので、『唐鏡(からかがみ)』の電子テキスト化を開始した。

松平文庫本『唐鏡』:藤原茂範


『唐鏡』はその名の通り三皇五帝の時代から東晋までの中国の歴史を、『大鏡』のような歴史物語(鏡物)の様式にまとめたものである。作者は『本朝書籍目録』から藤原茂範とされ、13世紀の成立と考えられている。

鏡物なので大枠となる序があり、『大鏡』でいうと大宅世継と夏山繁樹に当たる人物もちゃんと出てくる。中国の歴史を語るのだから、中国人と通訳みたいな設定になっているのがおもしろい。
『唐鏡』序
この時、二人の高僧あり。転誦の始めより、聴聞の体にて傍らを離れ給はず。今夜近くゐ寄りてもののたまふ。一人は師とおぼしき体なり。そののたまふ言葉は聞き知られず。いま一人の、弟子とおぼしき人にぞ師の言葉を伝へらるる。通事などの儀なり。
今のところ、伏羲から尭まで作ってみたが、文字はややクセがあるものの、それほど読みにくくはない。だが、翻訳・翻案作品独特の難しさがある。

『唐鏡』は中国の歴史なので、やたらと難しい字がでてくる。それ自体は覚悟していたし、漢籍に出典があるので調べればすぐわかるが、作者もしくは筆写者がよく理解しないまま書いている部分があるようで、異体字なのか、誤字なのか、そもそもそんな字があるのか、判断が難しい部分もある。

僕では力の及ばないところもあるので、ぜひとも識者の方のご協力を仰ぎたいところ。よろしくお願いします。

もちろん、『醒睡笑』もまだまだ続くので、こちらもよろしくお願いします。
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コロナ禍の始めに買った、PCスピーカーのBOSE Companion2 Series III(BOSECompanion2を試してみた:2020年03月22日)だが、最近どうも調子が悪い。ボリュームの操作をしていないのに、音が大きくなったり小さくなったりするのだ。

検索してみると、この症状かなりヒットする。アマゾンのレビューにも多数報告されている。どうやらBOSE Companion2 Series IIIの持病らしい。保証期間は切れてしまっているが、あるブログによると7000円ぐらい払うと修理と称して新品が送られてくるらしい。う〜ん。

なんとかならんかと思って、もうちょっと調べてみると、可変抵抗器を交換することで治ったというブログを見付けた。

BOSE(Companion 2 Series III) ボリュームが勝手に変わる(解決編):一寸の虫にも五分の魂


記事そのものは面白いのだが、さすがに可変抵抗を入手し、細工し付け替えるというのは、ハードルが高すぎる。もうちょっと簡単になんとかならんかと思ってさらに検索したら、価格.comのレビュー掲示板に興味深いメッセージがあった。

音量が勝手に上下する事案発生。購入はよく考えて:価格.com
なおこの問題には解決策があります。
「音量つまみを右いっぱいに回す(ボリューム最大)」
これだけでok。
音量はPCやスマホで調節します。
お悩みの方はお試しください。
やってみた。やり方は書いてある通り。PC側の音量を小さくして、スピーカー側のボリュームを最大付近まで上げるだけ。今までの逆である。

こうかはばつぐんだ!

たしかに音量が勝手に変わる症状は全く出なくなった。音量の調節はPC側ですればいいのだが、スピーカーのボリュームは最大まで上げなくても大丈夫そうなので、後半の三分の一回転ぐらいで調節ができる。このぐらいできれば十分だろう。

ちょっと心配だったのは、ボリューム最大にしてノイズが乗らないかということだ。試しに無音にして最大にしても全くノイズがない。先ほどのブログによると、音声の信号は可変抵抗を通っていないらしいので、原理的にノイズは乗るということはなさそうだ。

それにしてもBOSEさん、報告多数なんだから何とかしてくださいよ。
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