ファンタが好きだ。

あの、飲んでも絶対に健康になれない感じがいい。なれないどころか、飲みすぎれば確実に病気になりそうな感じさえする。

ファンタには焼肉屋がよく似合う。それも、壁に油がこびりついているような、お世辞にもきれいとはいえないような焼肉屋。大人はビール、子供はファンタというのが、かつて家族で焼肉屋に行ったときの定番だった。焼肉屋自体、健康的なイメージではないから、年に数回のハレの不健康だったのである。

前置きが長くなった。コカ・コーラから発売されている、ファンタふるふるシェイカーオレンジを試してみた。

「ふるふる」というオノマトペに軟弱なイメージがあるので、あまり期待していなかったのだが、意外にもうまかった。

固体のものを振って飲むようにしたドリンクは今までにもあったが(プリンなんとか、とか)、炭酸は初めてだ。

ゼリーの食感はわりとしっかりしている。そのゼリーに、炭酸の刺激という組み合わせが今までに経験したことがない感覚をもたらす。それでいて、たしかに昔焼肉屋で飲んだファンタオレンジの味である。

ゼリー状になっているせいで、ファンタ独特の不健康感が5割り増しぐらいに感じられる。そこがいいのだが、逆にいえば、この不健康感が嫌いな人は飲んではいけない。

そもそも、清涼飲料水とは、健康と引き換えに清涼を得るものである。ビタミンがどうとか、食物繊維がどうとか、しゃらくせえ。そんなに健康になりたかったら、養命酒でも飲んでろといいたい。

ファンタの不健康感を楽しめる人だけ、ストロングバイ。