山東省は九年ぶりである。僕が初めて中国に行ったのが、北京・山東省・江蘇省・上海の自転車旅行だったから、山東省の内陸部は、ちょっと思い出深い場所だ。あのころは貧乏臭いところだなという印象があった。

ずいぶん昔に書いたもので恥ずかしいが、2000年の日記と写真をリンクしておく。

中国自転車旅行の日記(北京〜上海)
中国自転車旅行の写真(北京〜上海)

今回のツアーで行ったところは、まったく同じところは通っていないし、ほとんどバスの中なので体感的な違いは薄いけど、最初は九年前とあまり違わない印象だった。

例えば、あれだけ経済成長したのだから、物価なんかずいぶん上がったんじゃないかと予想していたけど、あまり上がっている感じがしなかった。

街中の商店で買うビール(大瓶)は3元ほど、水も1〜3元ぐらいで、9年前と変わらない。値段は変わらないが、あやしい飲み物(ニセビール・水)がほとんどなくなった。9年前は、ミネラルウォーターを買ったらしょっぱかったなんてことがあったのだが。今はワハハとかカンシーフなんかの有名ブランドばかりである。

飲み物といえば、昔は凍っているのが多くて、ビールなんかだとシャーベット状になっていたりしたもんだけど、それは見かけなかった。暑いときにずるずるすすると意外に旨いので、ちょっと残念だ。

スーパーで買い物をしたら袋代を取られたのにはびっくりした。同じツアーに参加した中国人によると、そういう店は増えているそうだ。さすがに金をとる(といってもたいした額ではない)だけあって、日本のポリ袋みたいにしっかりしている。昔は薄くってすぐ破れたのに。

一番変わったなと思ったのは、夜、街が明るくなったことである。九年前は北京でも暗く感じた。あのころは、南下するにしたがって街が明るくなってきて、経済状況の違いを感じたものだが、今は違う。道路もきれいに舗装されていて、穴ぼこや壊れた信号機なんか見当たらなかった。

自転車が電動自転車(こがなくても進むやつね)ばかりになったのには驚いた。中でもいちばんびっくりしたのはこれ。

三輪電動自転車

三輪の電動自転車。これは荷物用だが、人をのせる自転車タクシーも電動になってた。

それでも、少ないながらも相変わらず家畜は歩いているし、上半身裸のおじさんも健在だった。昔は貧乏臭い田舎という感じだったが、今は貧乏臭さは抜けて単なる田舎になったようだ。

バスの中から、まっすぐに伸びる道路と、どこまでも続く街路樹を見ていたら、また自転車で走りたくなってきた。