このことは書くのさんざん迷ったが、いい機会だから書くことにする。これは前のエントリ(就活で死ぬなんてバカバカしいからやめろ)の続きである。

僕は学生時代まともに就職活動をせず、のらりくらりと今まできてしまったような人間だが、たった数年間だが真面目に就職を考え、人格を否定されたと感じたことがある。

大学院を出て、学位を取ってからしばらくして、ある業界には特有の就職活動をした時期があった。どんな業界かは察してほしい。

この業界の就職活動は、比較的フェアに試験が行われる。簡単に言えば筆記試験と面接で、筆記試験に合格すると面接を受けられるのである。

何回か筆記試験に落ちたあと(試験は一年に一回)、やっとのことで合格した。初めて面接まで行ったのである。光明が見えた。

面接の方法などは書かない。かなり念入りな面接だった。何しろ亀の甲より年の功、その時すでに30代半ばだったから、それなりに自信はあった。

ところが落ちた。それは・・・まあいい。合格か不合格かはあちらの都合だから、落ちたこと自体は受け入れるつもりだった。

しかし、それではすまなかった。落ちたからには合格通知ならぬ不合格通知が届いたのだが、そこには不合格以外のことも書かれていたのである。

ランク III

ランクIIIというのは最低のランクだそうだ。そう不合格通知に書いてある。

僕は友達の結婚式にアロハシャツを着ていくような人間だが、さすがにこの時は一張羅のスーツを着て行った。遅刻もしていないし、暴言を吐いた記憶もない。もちろん、隠れてタバコも吸っていない。非の打ちどころがないとはいわないが、最低ランクにも思えない。ショックで、一瞬目の前が真っ暗になった。

しかし、よく考えてみるとこれはおかしい。評価を書くからには、努力しろという意味だろう。しかし、筆記試験ならともかく、面接ではどう努力すれば評価が上がるか分からない。具体的にどこが悪かったか書かないと意味が無いが、それは書いていなかった。

そもそも、面接にランクがあること自体おかしい。ランクがあるということは、点数があるということである。ならば正解があり、それができれば合格ということだ。正解がある面接なんか面接の意味がない。筆記試験だけで十分である。どこからどう考えてもランクを書く意味がない。

絶望的な気持ちになったが、しばらく考えて結論を出した。

こいつらは底なしのバカに相違ない

人格が疑われるのは彼らの方で、僕ではない。この試験のためには、毎年大変な時間とストレスがかかる。その上なんの得るものもない。時間がもったいない。やめた。二度と受けない。

底なしのバカに選考されるほどオレは落ちぶれちゃあいない。万一、就職してこんなバカどもの下で働くのは御免蒙る。

幸いすでに当時、今の仕事をして10年以上経っていたので、不安定ながらも生活には困らないだけの収入があった。だが、所詮フリーターである。将来が心配だ。爾来、お金にはシビアになった。投資を始めたのもこのころである。

就活に失敗した諸君。気にすることはない。相手はバカなのだ。絶望的な気分になるより、これからどうするかを考えた方がはるかに建設的だ。道はいくらでもある。バカに使われるだけが人生ではない。

この時の不合格通知は今でも取ってある。久しぶりに見たら、不愉快な思い出がよみがえり、ついカッとなってここで公開しようかとも思ったが、やめておく。

バカが見ているかもしれないからね。くわばらくわばら。