現在、『発心集』の翻刻をしているのだが、ちょうど往生説話を翻刻していて、昨年行った九品仏浄真寺のことを思い出した。

九品仏浄真寺に行ってきた:2016年05月08日

この寺は関東ではめずらしく、三年に一度来迎会をやる。以前は8月にやっていたのを、あまりに暑いので次回から5月にすると聞いたが、ハテ、次回とはいつだったか。さっそく調べてみたら、今年の5月5日である。これも何かの縁だ。というわけで行ってみた。

来迎会とは、簡単に言うと人間が死んで極楽往生する時の様子を再現したものである。浄真寺は西を向いた本堂と、東を向いた阿弥陀堂が向かい合っている。西向きの本堂(本尊は釈迦如来)を現世、阿弥陀堂を来世の極楽浄土に見立てている。本堂を阿弥陀堂の間に橋をかけて、そこに仏菩薩の面をつけた人が練り歩き、極楽往生を再現するのである。

まず、阿弥陀堂から本堂に向けてお迎えが来る。このとき、二十五の菩薩と阿弥陀如来が行列をなして来る。

最初に妙なる音楽が聞こえてきて・・・
楽人
先頭は阿弥陀如来の脇侍である、観世音菩薩と勢至菩薩。
観音・勢至
続いて阿弥陀如来。如来(仏)なので、他の菩薩とは髪型が違う。なぜか他の菩薩と比べ小さいが、中の人が小柄なだけで、阿弥陀如来が小さいわけではない。
阿弥陀如来
その他、ぞろぞろ続いて、
ぞろぞろ1
しんがりは僧形の地蔵菩薩がつとめる。
地蔵菩薩
お面をアップにするとこんな感じ。どう見ても暑苦しそうだが、前回までは8月にやってたそうだ。あまりに暑いから5月に変更になったのだが、それでも結構暑い。こんなの真夏にやったら、本当に往生人が出そうである。
面の中
行列は本堂(現世)に入って、往生人を連れて再び極楽浄土を目指していく。当然、帰りの方が華々しい。まずは、なんと言うのか分からないが、花かざりの着いたカゴ。これを、トンと突くと、カゴの中から紙吹雪と小銭が撒かれる仕組み。僕は50円ゲット。
花かご
お迎えに来た菩薩様たちが、往生人を引き連れて戻って行く。往生人の写真は後ほど。
ぞろぞろ2
稚児さんもおるで。
稚児さん
往生を遂げた往生人は、ふたたび衆生を救うために現世(本堂)に返ってくる。今度は菩薩様はいないが、ボーサンたちが行列をなしてくる。

散華に群がる人たち。まるでゾンビのようだ・・・。
散華
往生人が輿に乗って担がれていく。
珂碩聖人
この往生人は、浄真寺を開山した珂碩聖人。つまり、珂碩聖人を菩薩たちが迎えに来て、菩薩たちと一緒に極楽に往生し、衆生を救うために再び現世に返ってくるというストーリーになっている。

最後に住職といっしょに念仏を唱えて終了。この写真ではよくわからないが、後ろで巨大うちわをあおいでいる小坊主君がかわいかった。
念仏

動画も撮ってきたので、ご覧いただきたいところだが、まだ編集が終わっていない。しばしお待ちを。