奇祭!水止舞に行ってきた(その1)のつづき。
ブシャー
この奇妙なお祭りは一体何を意味しているのだろうか。このときいただいた、パンフレットから引用する。
「暴れる龍を懲らしめるために水をかける」と伝えられることもあるが、この場合は龍神を元気づける水(雨)。水がかけられる度に、響き渡る法螺貝の音も、怒っているのではなく、高らかに雄叫びを上げているものです。
おおむねパンフレットに書いてある説で合っていると思う。そもそも、竜神に水をかけても喜ぶばかりで、懲らしめることにはならないだろう。ただし、元気づけるために水をかけるというのはどうだろうか。

これは、類感呪術だと思う。類感呪術とは「類似た行為は現実に影響する」という呪術で、この場合、水神である龍が雨を降らしている様子を再現している。法螺貝の音は龍の咆哮であり、また雷でもある。それに呼応して撒く水が雨というわけだ。

とはいえ、雨乞いとは雨が降らないからするもので、雨乞いのために盛大に水をかけるというのも、ずいぶん贅沢な話である。この地域は海が近いから、もともとは、海水をかけていたのではないだろうか。場所も、いまでこそ舗装されているからこんなことができるが、昔だったら泥だらけになってしまう。海岸の砂浜で行われていたのではないか。

さて、ショボい考察はこのぐらいにして、ここから昨日の続き。

厳正寺の境内に連れてこられた二人の簀巻男は、スロープを引きずられて、舞台に上げられる。
舞台に上げられる簀巻男1
この写真は舞台側から撮影したものだが、足が見えているのが分かるだろう。つまり、頭を下にして引きずられるのである。嫌がる竜をむりやり舞台にあげるという体らしい。だから、引きずられる時も暴れなければならない。

舞台に上げられた簀巻男。右にいるのは先に上げられた簀巻男。ここまでの行程を「道行(みちゆき)」という。
舞台に上げられる簀巻男2
このあと、藁縄は解体され、舞台をぐるっと取り囲むように置かれる。
解体される藁縄
縄の先にはかわいらしい竜の頭が取り付けられる。
縄に付けられた竜の頭
このあと、舞台上で水止舞という舞が始まる。舞台はこんな感じ。手前が簀巻男を引きずり上げたスロープである。登場するのは花籠二人・雌獅子・若獅子・雄獅子の三人。
水止舞の舞台
水止舞の様子。このあたりは水害の多い地域で、雨止めの祈りだそうだ。ちなみに「水止舞」は「みずどめのまい」と読むが、「水止」を「シシ」と読んで、獅子舞ともかけてあるらしい。
水止舞
花かごの二人が鳴らしているギロみたいな楽器はささらという田楽の定番楽器。踊りも田楽に似ているように思うが、僕はその道に詳しくないのでちょっと分からない。
ささら
舞の方も最後まで見たかったが、学校に戻って濡れた服を乾燥させたかったので、途中で切り上げて帰ってきた。帰りがけに手ぬぐいを買った。ウロコ模様がかっこいい。そういえば、お祭りの参加者もこの模様の浴衣を着てた。
手ぬぐい
手ぬぐいを買ったら、「龍神の藁」なるものをもらった。今日の藁はまだ舞台上にあるので、去年のだろうか。ただし、手ぬぐいを買った人がもらえるというわけではなく、誰でももらえるらしい。
竜神の藁
動画もいくらか撮ったのだが、Youtubeにいいのがあった。興味のある方はこちらをどうぞ。