蒙求和歌』が一応終わったので、次は何にしようかなーと考えた。

で、この並びで『打聞集』がないのはいかがなものか。ということで・・・。

打聞集:やたナビTEXT

『打聞集』は写本の字が小さく、ものすごく読みにくそうなので、今まで敬遠していた。実際読んでみると、『蒙求和歌』でカタカナに慣れたせいか、意外と普通に読める。漢字に限って言えば、妙な異体字や見たこともない漢字が出てくる『蒙求和歌』よりは、よほど読みやすそうだ。
打聞集

内容的には、『今昔物語集』・『宇治拾遺物語』・『古本説話集』などとかぶっていて、目新しいものはない。その上それらよりも簡単に書かれているのだが、違いがいろいろあって面白そうだ。

例えば、すでにUpした第2話「釈迦如来験の事」の書き出し。

昔、唐に、晋の史弘の時、天竺より僧渡れり。
最初の「唐に」は王朝ではなく、単に中国という意味。で、問題は「晋の史弘」。誰よそれ。

「シンのシコウ」・・・「秦の始皇」・・・始皇帝のことである。

内容的には『今昔物語集』6-1「震旦秦始皇時天竺僧渡語」を簡略化したもので、仏法を伝えに来た天竺僧を、始皇帝が「怪しいやつだ」と獄に幽閉。巨大でビカビカ光る釈迦如来が、ウルトラマンよろしく空から飛んできて、天竺僧を助け、ついでに罪人も逃がすという話。「後漢まで仏法は伝わらなかった」と書いてあるから、誰がどう見ても始皇帝なのだが、なぜか「晋の史弘」。

というわけで、一つよろしくお願いします。