正月、著作権表示を更新して気がついた。やたがらすナビは今年で15周年らしい。気付かなければ何でもないが、気づいてしまったので、ちょっと過去を振り返ってみたい。

2004年の3月、やたがらすナビはスタートした。infoseekの無料レンタルサーバーIS-Webを借りて、まず国文学と中国文学のリンク集を作った。リンク集で扱うのが国文学と中国文学だったのは、運営に協力してくれたのが、2chの古文・漢文板にいた人たちだったからである。

そのころのトップページはこんな感じ。

2004年7月のアーカイブ:Wayback Machine

最初のコンテンツは、リンク集と2ch形式の掲示板(スレッドフロート型という)だけ。その後、すぐにWikiを導入した。WikiとはWikipediaのことではなく、誰でも書き込み、修正ができるサイトのことである。それでりぞうむ文学辞典を作った。掲示板はMegaBBSスクリプト、WikiはYukiWikiである。

「やたがらすナビ」という名前とデザインは僕が考えた。名前は反対されるだろうと思って、あえてヘンな名前にしたのだが、誰も文句は言わなかった。とはいえ、何も考えていなかったわけではない。

八咫烏は神武天皇を導いた三本足のカラスだが、古代中国では三本足のカラスが太陽に住むと考えられた。両者が無関係なはずはない。そして、三本足のカラスは神武天皇の道案内(navigation)をしたのだから、「ナビ」。古典文学の道案内になるようなサイトという意味である。

色は、あまり古典臭がしない感じにしたかった。国文学と中国学だから、どちらに偏ってもいけない。僕がレゲエ好きなので、ラスタカラー(緑・黄・赤)をヒントにした。

そのころ、僕はこう考えていた。大学を出ると、専門の情報に触れる機会が少なくなる。例えば、学会がいつどこで開催され、どんな発表があるとか、どんな展覧会があるとか、どんな本がでるかとか、何が発見されたとか、誰が死んだとか・・・。誰か一人がその膨大な情報をまとめるのは難しいが、みんなで持ち寄れば簡単に集まるはずだ。そういう場を作れば、コミュニティができるのではないか。SNSの時代ではなかったから、掲示板やWikiを使って、そういうサイトを作ろうと思ったのである。

ところが、そううまくはいかなかった。コニュニティはできるどころか、掲示板もWikiもほとんど僕しか書かない。半年ぐらいで、協力してくれた2ちゃんねらーは誰もいなくなった。そのころ(2005年5月)、コンテンツを増やすために、このブログを始めた。

そのあとも、だらだらと更新していたのだが、開始から6年後の2010年夏、久しぶりの中国自転車旅行から帰ってみると、とんでもないことが起きていた。無料レンタルサーバーのIS-Webが終了するというのだ。

当時すでに個人サイトの時代は終わりつつあり、無料レンタルサーバーの終了が始まっていた。だから、終了自体は予想していたが、なんと告知からわずか2ヶ月で停止するという。それ以来、僕は楽天(IS-Webの運営元)のサービスは絶対に使わないことに決めた。もちろん今でも使っていない。

やたがらすナビ15週年(2010年〜2014年)へつづく。