やたがらすナビ15週年(2004年〜2010年)
やたがらすナビ15週年(2010年〜2014年)
のつづき。

このころ、HTMLをエディタで打って、FTPでアップロードするのは、もはや時代遅れになっていた。りぞうむ文学辞典でWikiには馴染みがあったので、サイト全体をWiki化することにした。

レンタルサーバーがmysqlを使えないコースなので、Wikiエンジンの候補はPukiWiki・MoinMoinWiki・DokuWikiの3つに絞られた。りぞうむ文学辞典で使っているPukiWikiにするのが一番簡単だったが、ながらくメンテナンスされていないので将来が不安だ。MoinMoinWikiは欧米では人気のようだが、日本ではあまり使われておらず、参考にすべき日本語のドキュメントが少ない。ということで、メンテナンスも盛んで比較的日本語のドキュメントが多いDokuWikiにした。

やたがらすナビを大改修した:2014年03月25日

問題は内容である。これまで、やたがらすナビは、「古典文学ポータルサイト」と銘打っていた。ポータルサイトとはportal、入り口になるサイトという意味で、古典文学情報の入り口になるサイトを目指した。ところが、GoogleやSNSが進化するにつれて、だんだんポータルサイトの存在意義が薄くなってきた。

そこで、ポータルサイトの看板は下ろして、これからは自前の電子テキストを主体にすることにした。これは最初期からの目標だったのだが、やたらと手間がかかるのと、著作権問題がややこしいので、なかなか手を付けられなかった。

古典文学で著作権というと、ちょっと不思議な感じがするかもしれない。日本の古典文学は、句読点やカギ括弧、濁点等がなく、漢字も仮名遣いも統一されていなかったので、手を加えないと読みやすいものにはならない。そこに著作権が発生する。詳しくは、以前書いた以下の記事をご覧いただきたい。

古典文学の著作権(その1):2006年08月02日
古典文学の著作権(その2):2006年08月03日

原本を自分で翻刻し校訂すれば、読みやすくなり著作権もコントロールできる。しかし、僕のようなどこの馬の骨か分からないような人間が校訂した本文は信頼されない。そこで、翻刻と校訂本文の両方を掲載し、そこからすぐに底本に当たれるようにした。

こうして始めたのが、やたナビTEXTである。誰も突っ込んでくれないが、タイトルはリクナビNEXT(転職情報サイト)のパロディになっている。

この中で一番古いのは大福光寺本『方丈記』(2012年3月)である。これは東日本大震災の一年後、震災を記念して作った。このときは継続して電子テキストを載せるつもりはなかったので、現在とは形式が違う。

Dokuwiki化して最初にUPしたのは、陽明文庫本『宇治拾遺物語』(2014年4月23)である。一から入力したのではなく、僕が二十代のとき自分用に作ったもので、あらためて見ると誤りも多く、現在とは形式が違うので、鋭意更新中である。

収録される作品は、ネット上にないものを中心に選定している。今のところ中世説話集が多いのは、僕の専門であることと、ネット上のテキストとして説話が相性がいいからである。

やたがらすナビ15週年(これから)へつづく。