安倍首相が党大会で「悪夢のような民主党政権」:Nftyニュース-日刊スポーツ
安倍晋三首相は10日、都内のホテルで開かれた自民党大会で演説し、春の統一地方選と夏の参院選が重なる「亥(い)年」選挙を前に、前回の亥年選挙で参院選に敗北した経緯に触れ、「(その後)あの悪夢のような民主党政権が誕生した。あの時代に戻すわけにはいかない」と、強い口調で呼びかけた。

政権交代から6年も経っているのに、まだ前政権をクサすというのはダサいにもほどがあるが、現政権の業績をアピールするより前政権をクサしたほうが支持されるのだからしょうがない。しかし、民主党政権はそんなに悪夢だっただろうか。

個人的には、いくつか疑問に思うことはあったが、悪夢というほどのことはなかったように思える。しかし、政治というものは立場によって見え方が違う。

民主党政権はリーマンショック後に誕生した。日本の株価は、ライブドアショックからどんどん低迷し、リーマンショックでとどめを刺された。政権交代の要因はいろいろな要素が複合した結果だが、僕はリーマンショックという要因は大きかったと思っている。

では、民主党政権時代はどうだったか。株価のチャートを見てみよう。
Chart
赤が日本(日経225)、青がニューヨーク(ダウ平均株価)、黄色が香港(ハンセン指数)である。薄い青で表示してある部分が、民主党政権時代で、その直前のドカンと下げているのがリーマンショックだ。

これを見ると分かるように、リーマンショックで仲良くドカっと下げた株価は、無関係だった香港はもちろん、震源地のニューヨークもすぐに回復している。ところが、日本の株価は民主党政権が終わるまで、さっぱり回復していないばかりか、東日本大震災以降はさらに下がっていった。近年の株価は世界中で連動するものだが、民主党政権時代には日本だけ連動していなかったのである。

これは投資家にとっては、安倍首相の言う通り悪夢としかいいようがない。そのころ、あまりに日本株が儲からないから、FXや外国株へ移っていった投資家が多かったのを覚えている。

これが安倍政権以後、連動を取り戻していった。もちろんドーピングによるものだが、なんだかんだ言っても、アベノミクスの成果であるのは認めざるをえない。

ここで僕は民主党政権の株価対策が悪かった(悪かったとは思うが)とか、アベノミクスがよかったというつもりはない。大事なことは、「あの悪夢のような民主党政権」という言葉は、一見バカバカしい前政権disだが、聞く人によってはリアルに聞こえてくるということである。

その「聞く人」は、日本株に投資している人や証券会社だけではない。上場企業の経営者は、株価が上げられなければ株主に責任を問われる。それ以前に、株式市場は企業の資金調達の場だから、株価が低迷すれば商売がうまくいかなくなる。「あの悪夢のような民主党政権」という言葉がリアルに聞こえてくる人は、民主党政権が悪夢でなかった人が思っている以上に多いのである。