とても失礼な話だが、国旗が似ているし、隣あっているので、ニュージーランドとオーストラリアはどうしても同一視してしまう。しかし、実際に行ってみると、こんなに違うものなのか感じることが多かった。もっともオーストラリアには行ったことがないんで、厳密な比較はできないけど。では何が違うか。

1.先住民
ニュージーランドの先住民はマオリ、オーストラリアはアボリジニ、このくらいは僕でも知っている。ところが、マオリとアボリジニは全く別の民族だとは知らなかった。

オーストラリアのアボリジニは数万年の歴史を持つらしい。どこから来たのかもよく分からないほど昔である。ニュージーランドのマオリはポリネシア系で、ハワイキなる伝説の島からニュージーランドに渡来したのは9世紀から10世紀ごろ。それまでニュージランドは動物しか住んでいない無人島だった。マオリの言語はポリネシアの言葉とよく似ていて、彼らがつけた地名もハワイの地名によく似ている。

マオリの踊り。音楽はハワイアンに似てた。
マオリの踊り


2.動物
オーストラリアといえば、腹にポケットが付いてるやつだの、クチバシがついていて卵を生むのだの、奇天烈な哺乳類で知られる。ところが、ニュージーランドには、もともと鳥類ばかりで哺乳類も爬虫類もいなかった。ニュージーランドに渡った最初の哺乳類はニンゲンだったのである。

その代わり、キウイやモア(絶滅種)だの奇天烈な鳥がいた。捕食する動物がいなかったから、飛べなくなっちゃったのだが、その後人間やら人間が連れてきた哺乳類やらに、いいように食われてしまった。

国鳥キウイ。飼われているホンモノ見たんだけど、写真撮っちゃいけないそうなので、ビニール製のダッチキウイで勘弁してください。
kiwi
ついでに言うと、果物のキウイはコレに似ているから名付けられた。そもそもニュージーランド原産ではなく、中国原産。

モア。人間に食われて絶滅しちゃったので剥製で勘弁してください。それにしてもでかいが、あまりうまそうには見えない。
モアの剥製


3.すげえ離れてる。
違いというよりは、地理の話なんだけど、ニュージーランドはオーストラリアの地図でいうと右側にある島である。ここまではまず誰でも知っている。島の形がどことなく日本と似てるから、なんとなく大陸と日本の関係を想起してしまう。

ところがニュージーランドとオーストラリアは、一番近い所でも2000キロぐらい離れている。東京から台北ぐらいの距離だ。日本と大陸の場合、対馬と釜山では60キロ程度、下関と釜山でも200キロ程度しか離れていない。南半球は大きな島が少ないので、すぐ隣のように思えるが、じつはかなり離れている。これではカンガルーもコアラもクロコダイルも渡れまい。

それにしても人間はすごい。今から1000年以上も前に、3000キロ以上離れたポリネシアの島から、カヌーに乗って渡ってきたのだ。