先日、あまりに暑いので、久しぶりに映画館でも行こうと思った。こういう時は、とりあえず一番近い名画座目黒シネマをチェックする。大友克洋特集で『AKIRA』と『老人Z』の二本立てだった。

AKIRAは何回か観ているからまあいい。『老人Z』って何だ。観たことないのは言うまでもないが、そんなアニメは知らなかった。

Wikipediaで調べてみると、
『老人Z』(ろうじんゼット)は、日本のアニメ映画。高齢化社会などの老人問題をテーマに作成したSFアニメーション。1991年9月14日公開。
大友克洋と江口寿史がコンビを組み、メカニックデザインとキャラクターデザインを担当した。(老人Z:Wikipedia)
なんと、大友克洋と江口寿史!あまり食い合わせがよさそうな感じがしないけど、もうこれだけで見る価値はあるでしょ。というわけで目シネへGO!

高齢化社会を迎えた日本。介護士不足を解決するため、厚生省は商社と共同で全自動介護マシーン(Z-001号機)を開発する。最初のモニターとして主人公の晴子が介護する高沢老人が選ばれた。その後、晴子の学校のコンピューターへ、高沢老人の助けを求めるメッセージが来る。高沢老人を助けるため厚生省の施設へ侵入する晴子と友達。ところが、高沢老人の入っているZ-001号機は、実は軍事用ロボットの試作品で・・・。とまあ、ざっくり要約するとこんな感じ。

Z-001号機はいうまでもなく大友克洋のデザイン。そこにギャグ漫画っぽくデフォルメされた寝たきり老人がハマっている。もちろん、大友克洋なので、暴走したり、グニャグニャとした何かが飛び出したり、いろいろ爆発したりする。そこに絡む江口寿史的女子がいかにもバブル期っぽくって懐かしい。会話も行動も、男子の情けなさも、何もかもがあの時代だ。

介護問題は重いテーマだが、バブル期独特の軽妙洒脱な描き方である。今ならちょっと不謹慎に思われるかもしれないが、へんにお涙頂戴(ちょっとやってるけど)じゃないところがいい。大友克洋っぽいのか江口寿史っぽいのかよく分からない、意外なオチもついている。シリアスな内容を斜に構えるのがあの時代である。

いろいろ雑な部分もあるんだけど、なんだか観てて涙が出てきたよ。