なんだかんだで、今年のブログ強化月間もカレンダーを埋めることができた。やればできるじゃん。

最後の2日は映画と小説の話になった。『老人Z』は20年前、『百年戦争』は40年前でどちらも古い作品だ。しかし、作品に描かれているものは今にも通じているものが多い。

『老人Z』で描かれる介護問題、Z-001号機はまだ開発されていないばかりか、介護士の不足や待遇の悪さなど、何一つ問題は解決していない。解決していないどころか、ますます悪くなっているような気さえする。20年も前に予想されていたことなのに、一歩も前進していない。

『百年戦争』では、こんなセリフが出てくる。
「原子力開発は危険である、というのが宇宙人に共通した見解だけど、ぼくたちはいわゆる『何でも反対』の反対屋ではないんだ。代りの案はちゃんと用意してある。人類は原子力ではなく、電磁エネルギーを使うべきである、これがぼくたちのご推薦。二十世紀後半から二十一世紀にかけてのエネルギーのおすすめ品。」
昔から原子力の危険性は喧伝されていたが、「代わりの案」がなかった。とくに『百年戦争』の時代はオイルショックの記憶も生々しいころだから、原発反対派は旗色が悪かった。危険でも宇宙人の力を借りなければ止められなかったのである。

しかし現代では、ここでいう「電磁エネルギー(太陽光も電磁波である)」に当たるものも現れてきた。ところが、「代わりの案」があっても原子力を捨てることができない。福島の事故で原発の危険性が可視化され、代替案の技術が進歩しても、まだ多くの人のノーミソの中は40年前と変わっていない。

どちらの問題も、今のほうが現実味があるのに、目を向けまいとしている人が多いようだ。イヤなものから目を背けたくなるのは仕方がないが、どんどん手遅れになってしまう。逆に目を向けている人たちもいる。喫緊の課題だからそれが切実なのは分かるが、必死過ぎて目を背けたい人たちにかえって伝わりにくくなっている。

『百年戦争』も『老人Z』も、共通しているのは軽妙さである。こういう軽妙さを取り戻せないものだろうか。

・・・というわけで、毎日更新も今年は今日で終わり。でもブログはこれからも続けるつもりなので、よろしくお願いします。