沙石集』があまりに抹香臭いので、ここらでちょっとお色気をと思って始めた『とはずがたり』だが、巻三まで完了した。

とはずがたり:やたナビTEXT


『とはずがたり』は巻一〜三までの、いわゆる「愛欲編」と、四・五の「修行編」に分けられる。つまり、これでお色気編が終わったわけだが、お色気編ほんともういいです。ごちそうさまでした。

「愛欲編」というと、どうも二条の愛欲という感じがするのだが、これはまわりの男がド変態で、二条がそれに振り回されているだけである。時代が違うとか言われそうだが、人間の感情は普遍的なものだから、どの時代でもド変態はド変態である。

二条の感情を細かく読みこめばそれは分かるだろうし、変態だらけだからここまで書く気にもなったのだろう。僕は変態には寛容なつもりだったが、まだまだ青かった。行為の変態は理解できても、感情の変態を理解するのは難しい。わたしまけましたわ。

さて、すでに「修行編」のテキスト化も始まっている。「修行編」は東国への旅から始まるが、地域的な親近感もあって、なんだか故郷へ帰ってきたようなほっとした感じがする。