今月、二度目の緊急事態宣言が発令された。学校も分散登校になったが、対応はまちまちのようだ。学校もそうだが、街の様子を見ても、最初の緊急事態宣言の時と比べるとかなりヌルい感じがする。

緊急事態宣言を発令して、菅内閣の支持率はダダ下がりだ。発令が遅すぎたのが理由とされるが、それだけではないと思う。

菅義偉内閣になって四ヶ月経ったが、国民に対するメッセージの出しかたが恐しく下手クソな印象だ。例えば緊急事態宣言にしても、国民が「そろそろ出るんじゃないか」と思っていた時には「緊急事態宣言は考えていない」風のことを言う。そして、いよいよヤバくなってくると出す。だから後手後手の印象が強い。

たぶん、「緊急事態宣言は考えていない」といえば安心すると思っているのだろう。これはセンスが悪い。実際には出さないつもりでも、「これ以上感染者が増えれば、緊急事態宣言もやむをえない」ぐらいのことを言っておくべきだった。そうすれば、誰だって緊急事態宣言なんか出してほしくないから、国民の間に緊張感が生まれる。そういう駆け引きというか、対話というか、そういうものが菅総理は恐しくヘタクソだ。

国民との対話をしない姿勢は、彼が安倍内閣の官房長官をしていたときからそうだったが、あれはあえて悪役を演じているのだと思っていた。しかし、この四ヶ月を見て、なんだあれは素だったのかと思った。

実をいうと、僕は菅氏にはちょっと期待していた。もちろん政策などではない。そんなものは今の自民党に何も期待していない。

もっとドロドロとしたもの、例えば安倍前首相とそのシンパの粛清とか、ライバルの粛清とかである。権力を握ったとたんにえげつないことを始めるんじゃないかと思って、ちょっと期待していたのだ。

粛清とか物騒な話だが、カリスマ性のない菅氏の政権は、それぐらいやらないと持たないだろう。そして、それぐらいのことはやる人だと思って楽しみにしていた。だが、せいぜいやったのは、自分と利害のない学術会議の会員の粛清ぐらい。なんだかわけがわからないから、国民の支持は得られない。

菅総理は本当に残念な人だった。