今月、円安が進み1ドル150円まで下がった。日銀のステルス介入が入り一時146円まで円高になったが、現在148円台後半まで戻している。日銀は利上げしないと言っているし、お金を刷ればいい円売り介入と違い、ドル売りはドルの在庫があるのだから、しばらくは円安方向にすすむだろう。

輸入の多い日本にとっては不利な状況である。先日中国製の画仙紙を買ったら、去年の値段から1.5倍にまで上がっていた。そこまではいかなくても、さまざまな物が値上がりしている。給料は上がっていないので、かなりきつい状況で悲観的な気分になる。

しかしどこまでも円安になると思うのは早計だ。今円安になっているのは、米国の金利が高いからである。簡単にいうと、全然お金を持っていなくても、金利の安い日本で円を借りて、金利の高いアメリカで貸せば、それだけで儲けが出る。だから円を売ってドルを買う動きが加速するというわけだ。

しかし、アメリカの金利がどこまでも上がるわけではない。金利が上がると、普通は景気が減速する。行き過ぎて不景気になると困るから、その徴候がでるとFRBは金利を下げようとする。FRBが操作できるのは短期金利だけなので、それで実際に下がるかはまた別問題だが、アメリカの金利が上がりっぱなしで、ひたすら円安になるとは限らない。

いずれ1ドル150円にはなるだろうと思っていたが、予想より早かった。このままだとどんどん円安になっていきそうな気がする。しかし、経済というものは複雑に絡み合って三すくみみたいになっている。極端な意見に惑わされず、慎重にいきたい。