いよいよ2022年も終わり。個人的には大きな問題がなく、淡々と過ぎていった一年だった印象があるが、そんな中、僕にとって一番大きな出来事は、松本寧至先生と石川忠久先生が亡くなられたことである。

石川忠久先生が亡くなられたらしい:2022年07月12日
松本寧至先生が亡くなられた:2022年07月27日
松本寧至先生と僕:2022年07月30日 

松本先生は直接の師匠である。教えてもらった先生はみな師匠と言ってもいいのかもしれないが、文字通りのカバン持ちまでしたのは松本先生だけだ。学問に対する考え方は、すべて松本先生に教えてもらったといっても過言ではない。

忠久先生には直接教えていただくことはなかったが、住んでいた湯島聖堂の理事長として、また学位論文の審査員としてお世話になった。自転車で中国を走ったり、やたナビTEXT『唐物語』『蒙求和歌』などの翻案作品を入れたりするのは忠久先生の影響だろう。

二人とも九十歳をこえていて、いつその日がきても不思議ではないと覚悟はしていたが、まさかほぼ同時にお別れの時が来るとは思わなかった。悲しいというよりも寂しい。なんだか急に自分が年取った気がする。

さて、最後にやたがらすナビの話。先ほど述べた『唐物語』・『蒙求和歌』に加えて、『唐鏡』の電子テキスト化を進めている。三皇五帝から晋までの中国史を、『大鏡』のような鏡物の体裁にしたもので、イマイチ文学的とはいい難いのだが、これがなかなか面白い。これに関してはいずれ詳しく書くつもり。

というわけで、今年もお世話になりました。命あらばまた他日。元気で行こう。絶望するな。では、失敬。