3月は学校関係者にとっては、最後の月になる。3年前の3月、一斉休校になり5月いっぱいまで学校が休みになってしまった。その時に入学した生徒たちが、今年の3月に卒業した。

彼らには、中学校の卒業式はなかった。高校に進学しても、5月いっぱいまで休校、授業が始まっても短縮だったりリモートだったりと変則的だった。3年生になるまでは学校行事は完全に中止か小規模にやるぐらい。部活もまともにできるようになったのはここ一年ぐらいのことだろう。今年度はかなりコロナ禍以前に戻ったが、今さら戻っても時すでに遅しである。

そんなわけで、今年の卒業生は高校生活の3分の2以上がコロナの影響を強く受けている。ボウリングに例えていうなら、5フレームめぐらいまででやっと二桁行った感じで、その後どうがんばっても勝てないような状態である。やる気も失せるというものだ。おそらくそのせいだろう、今年の三年生は欠席・遅刻がやたらと多かった。

これでは、「もう高校生活はどうでもいいから次に期待」となっても誰も責められない。僕らオッサンにとっても3年は十分長いが、若い彼らにとってはもっとずっとずっと長かったはずだ。まともに卒業できただけでも良しとしなければならない。

すべてコロナのせいなのだから、誰も責めることはできない。卒業生諸君には気を取り直して次のステージで活躍してほしい。そして、これから彼らを受け入れる社会は、寛大であってほしいと願っている。