嵯峨本『伊勢物語』は無事完成した。



問題は次は何にするかである。いま話題の大河ドラマにチョーチンを付けようかとも思ったが、『土佐日記』だの『伊勢物語』だの、メジャーどころが連続したので、もう少しマイナーなやつをやりたい。とはいえ、あまり長大な作品をやる元気はない。

ということで『伊勢物語』からの連想で、次は『隆房集』に決定した。底本は、中世の文学『今物語・隆房集・東斎随筆』(久保田淳ほか・三弥井書店)と同じ宮内庁書陵部本。



『隆房集』はその名の示す通り藤原隆房の私家集だが、単なる歌集ではない。別名を艶詞(えんじ)といい、『平家物語』や謡曲でおなじみの小督(こごう)に送った歌100首からなっている。詞書が長く説明的で、私家集とはいうものの散文的な要素が強い。

なにしろ相手は高倉天皇のご寵愛を受ける女だから隆房はフラれまくる。それにもめげず、しつこく歌を送り続ける隆房。このフラれまくり感が面白い・・・と記憶しているのだが、なにしろ読んだのは数十年前、間違っていたらごめんなさい。