今月は衆議院議員選挙があった。結果はご存知の通りである。都知事選挙に続いて、この結果は全然読めていなかった。自公はなんだかんだいって過半数を取るだろうと思っていたし、立憲がこれほど議席を伸ばすとも思っていなかったし、なにより国民民主がここまで議席を増やすとも思っていなかった。いろいろ考えを改めなければないらないかもしれない。

個人的にも、今回の選挙はいつもと違う感じがした。一週間前になっても〈もうすぐ選挙感〉がなかったのだ。投票日直前になって気づいた。

松原仁氏がいないからだ。

僕の住んでいるところは、立憲民主の松原氏と自民の石原宏高氏が一騎打ちする選挙区だった。元都知事の息子というわりにイマイチ影が薄い石原氏に比べると、松原氏は目立っていた。

暮れと正月にはテーマソングをかけた宣伝カーを走らせ、自分が出馬する選挙はもちろんのこと、都議選や区議選など関係ない選挙にも応援で登場し、なぜか自分の名前を連呼する。商店街では通りがかりのおばちゃんを相手によく分からないゴマをする。ともかく存在感がすごかった。

トイレに入っているときに、頭上の換気扇からあのテーマソングが流れてきたときには、正直殺意がわいた。この曲、一度聞くとリピートされて頭の中でヘビーローテーションになるのだ。さすがすぎやまこういち作曲というだけのことはある。あまりオススメしないが、聞きたい奇特な方はこちらをどうぞ。



しかし、松原氏は今回の選挙から区割り変更により、離党して隣の選挙区(26区)から出馬した。もう、あのテーマソングも聞こえないし、おばちゃんにゴマをする姿を見ることもなくなった。

いたらウザいが、いなきゃいないでなんだか寂しい。まさか松原仁ロスになるとは思ってもみなかった。

なお、松原氏は大差で当選した。