最近、職人ごっこをしていて、工具などの名称に正式名称とは別に呼び名があり、それが業界や会社によって微妙に違うことを知った。例えば結束バンドは、ケーブルタイ、タイラップ、インシュロックなどとも呼ばれる。ケーブルタイは英語での一般的な呼び方で、タイラップ・インシュロックは商品名によるものだ。

タイトルのアンギラス、本来はゴジラシリーズに出てきた怪獣の名前である。いうまでもなく、左にいるトゲトゲのカメみたいなやつがアンギラスだ。
Godzilla_vs_Anguirus
これが職人の世界では前回の記事で登場したウォーターポンププライヤーのことになる。
クニペックスアリゲーター
「ウォーターポンププライヤー持ってきて」では長すぎる。省略して「ウォーターポンプ持ってきて」でポンプを持ってこられても困る。「プライヤー持ってきて」では普通のプライヤーになってしまう。だから、通称の方が使われるのだろう。

この工具は「アンギラス」の他に「カラス」という人もいる。なるほど、先をくちばしに持つところを羽に見立てればカラスに似ている。アンギラスよりは似ている気がする。

「アンギラス」も形が似ているからかと思ったが、ロブテックスという工具メーカーに同じ名前のウォータポンププライヤーがあり商標登録もされているので商品名である。とはいえ、もともとアンギラスと呼ばれていたものを商標登録した可能性もあるので、前後関係はわからない。

ロブテックス(エビ) アンギラス 250mm:amazon

実は書道業界にもアンギラスと呼ばれているものがある。それがこれ↓。
アンギラス(文鎮)
この文鎮、書道を習ったことがある人は見たことがあるんじゃないだろうか。背中のトゲトゲの間に筆をおくことができ地味に便利な文鎮で、文鎮の定番といってもいいだろう。僕も子供の頃通っていた書道教室の先生が使っていて、「きっと高いんだろうな」と思っていたが、所詮は文鎮、それほどでもない。

これがアンギラスと呼ばれていると知ったのは大学生の時である。そのときは形は竜を模したもので、通称アンギラスだと思っていた。後に、通称ではなく最初からアンギラスを模して作ってあると知った。文鎮のアンギラスも商品名だったのである。

筆置鉄文鎮 アンギラス(大):amazon