PCを仕事で使うにはマイクロソフトOffice(以下MS-Office)は必須である。だから自分のPCにも入れたい・・・けど高い、何とかならないものか。

Officeのファイルが読み込める、OpenOfficeや、Googleで配布しているStarSuiteは無料。

だが、これらはちょっと使い勝手がよくないし、MS-Officeとの互換性もいまいち。これ以外使わない人にはいいが、会社や学校でMS-Officeを使っていると、操作性の違いにとまどうことが多い。第一、起動が重いのがいただけない。

そこで、KINGSOFTのOffice2007。見事なパクリっぷりで、操作性はMS-Office2003とほとんど同じ。2007で変わっちゃったUIについていけない人にもぴったり。しかも本家には付いていないPDFの出力もできちゃう。Word・Exel・Powerpointと同等のソフト(にちょっと足りない)で4,980円。うーん、もう一声。

実は裏技があって、金山軟件から中国語版WPSOfficeをダウンロードすれば無料なのだ。

なんでも、中国では有料にしても違法コピーされちゃうから個人は無料なんだそうだ。まじめっ子が損する典型的なパターンですな。

シリアルナンバーとか面倒くさいのが無いので、インストールは簡単。メニューなんかは当然簡体字の中国語になってしまうが、なにしろMS-Office2003と同じなので、そんなに苦にならない(こともないか・・・)。

驚いたのは、フォントサイズの指定に、号数になっていることである。号数というのは、フォントのサイズを表現する数字で、初号、小初、一号、小一、二号、小一・・・と数字が大きくなるほどフォントが小さくなっていくのである。

こりゃ使いにくいなぁと思ったら、八号の次は5、5.5、6.5・・・とポイント表記になって、今度はフォントが大きくなっていく。しかも、ポイントで指定しても、表示上は号数に変換されてしまい、たとえば10.5ポイントにすると、窓には五号と表示される。中国ではいまだに号数活字が一般的なのだろうか。

いくつかMS-Officeのファイル(もちろん日本語のもの)を読み込んでみたが、OpenOfficeより再現性が高いようだ。ただし、縦書きの文書をPDFで出力したら、カギカッコや句読点の向きがおかしくなってしまった。

なお、MS-Office2007の標準形式(OpenXML)には対応していない。これ、なんとかしてほしいなぁ。