タグ:二十四の瞳

『二十四の瞳』の岬の分教場に行った:2015年04月21日のつづき。

二十四の瞳映画村は岬の分教場だけでなく、集落そのものがセットとして残されている。
二十四の瞳映画村

集落はこんな感じ。一つ一つの建物は、セットそのままのもののほか、お土産物屋やレストランなどになっているものもある。
集落

菜の花畑。遠くに大石先生と子どもたちの銅像が見える。
大石先生と子供たち

これが銅像。
ジャンケンする子供たち

で、銅像の題名は、「せんせ あそぼ」らしいが、このプレート、よく見ると書いた人は、流行語大賞を取ったあの人だった。ブッチ、ブッチ、あんたの時代は良かった。冷めたピザとか言ってすみません。あのころは、総理大臣の悪口言ったぐらいで反日とか言う奴はいなかったよ。
小渕さん・・・

前回の分教場の近くに教員住宅がある。といっても、ほかの民家と変わらないのだが、部屋の中まで見られるのがみそ。
教員住宅

実は、ここに行くまで、『二十四の瞳』の映画はおろか原作も読んだことがなかった。なので、ここが大石先生の家だと思っていて、「若い女性の家にしてはなんだかじじむさいなぁ」と思っていたのだが、御存知の通り、大石先生は自転車で遠くから通っているのであって、こちらは引退間際の男先生の家である。

校舎と教員住宅の前は瀬戸内海。
教員住宅の前の海

小物として、いたるところにレトログッズが置いてある。写真の物は、唐箕・バカボン・大村崑。
唐箕・バカボン・大村崑

小豆島は醤油の醸造で有名で、最近「ひしお丼」なるものを名物として押しているらしい。ひしおは醤油のことだから、醤油が主役で、何を乗せるかは店によって違うらしい。映画村のひしお丼は「カリカリ豚ともろみのひしお丼」。雄々しくそそり立つキュウリがキュート。
ひしお丼

映画村の近くは、醤油の醸造所の密集地帯で、自動車で走っていて映画村が近づいてくると、次第に醤油の匂いがしてくる。醤油蔵は、なかなかフォトジェニックな建物が多かったのだが、雨が降ってきたのと、レンタカーを返却する時間が迫っていたので、写真を取ることができなかった。残念。
このエントリーをはてなブックマークに追加

春休みに、小豆島と金刀比羅宮、その他もろもろ香川県に行ってきた。で、今日は小豆島。

小豆島といえば、壺井栄『二十四の瞳』である。といっても、『二十四の瞳』に小豆島が舞台であるという記述はなく、壺井栄が小豆島出身であることと、「瀬戸内海べりの一寒村」が舞台となっていることから、映像化される際には、小豆島が舞台となっている。

『二十四の瞳』は二回映画化された。最初は1954年公開の木下惠介監督・脚本、高峰秀子主演のもの、二度目は1987年公開の朝間義隆監督・田中裕子主演の木下版のリメイクである。白状すると、僕はどちらも見ていない。

さて、木下惠介版の「岬の分教場」は、苗羽小学校田浦分校という実際の小学校で撮影された。これは現在でも残っていて公開されている。明治35年の木造建築で、昭和46年まで実際に小学校として使われていたそうだ。
岬の分教場(全体)


こちらが教室。木造校舎で学んだ経験がない上に、なにしろこういう仕事をしているので、あまり懐かしさは感じない。
教室1


1・2年生教室の机。びっくりするぐらい低い。そして綺麗。ここ重要。
一年生の机


こちらは56年生教室の机。
5・6年生の机

なぜ人は小学校高学年になると、机に穴を開けたりのこぎりで切ったりしたくなるのか。この机も、何度もゴルフ場になり、テストの解答用紙に穴を開けたことだろう。

もっとも、この机は一枚板だから、工作しやすかったはずだ。僕らの時代はすでに硬いメラミン樹脂化粧板の貼ってある合板だったから、かなり傷つけるのが難しかった。それでも、机をゴルフ場にしていたのだから、人間のカルマとは恐ろしいものだ。

柱に身長を計る目盛りが付いてた。
身長を計る柱

廊下に立たされてみた。こんなでかい小学生はイヤだ。
立たされてみた

こちらは本物の小学校だったのだが、後に作られたリメイク版では、セットとしてこれとそっくりの校舎が作られた。これは1キロ程度離れた、「二十四の瞳映画村」というところにある。

最初の写真と比べてもらえばわかると思うが、ほとんどレプリカである。違いは少し新しい(といっても30年経っているのだが)臭いがするのと、ガラスが波打っていないことぐらいだろうか。とはいえ、知らなければセットだとは思われないだろう。

一番の違いは立地で、ホンモノは集落の中にあるが、こちらは目の前(写真の右側)が海になっている。撮影用だけあって、フォトジェニックだ。採光もホンモノより良い。
岬の分教場セット(全体)

教室。ほとんど同じだが、ホンモノは3教室であるのに対し、こちらは2教室+職員室。
岬の分教場セット教室

廊下もほとんど同じ。
岬の分教場セット(廊下)

こちらがホンモノの廊下。同じ所で撮ったつもりが全然違った。
岬の分教場(廊下)

大石先生といえば自転車。ロッドブレーキが懐かしい。三角フレームではないのもポイント。大石先生がわざわざ通勤用に買ったから、女性用なのである。
自転車

二十四の瞳映画村は学校以外にも、教員住宅だの生徒の家だのがあって、なかなか面白い。次はそれをご紹介。
このエントリーをはてなブックマークに追加

↑このページのトップヘ