本学教員の労働組合・横浜市立大学教員組合が、大学改革で存在感を増している。新大学が始まり、教員組合に対し学生が「質問状」を出したほか、シンポジウムを模索する動きも。従来交流のほとんどなかった「学生」の側からのアプローチが目立っている。
 ■学生側の接近

 教員組合は、従来から改革に批判的な立場をとり、2004年2月には新聞に改革に疑問を呈する意見広告を掲載したほか、学内外で声明を出し、改革の根拠や待遇面を批判してきた。今年4月には大学が独立行政法人化したことに伴い、公務員には制限されてきた労働三権も認められた。また任期・年俸制については、組合が導入反対の教員から「委任状」を受けつけ交渉を代理した。

 6月、教員組合は学生から寄せられた5項目にわたる「質問状」とその回答を、同組合の週報に掲載した。質問状は1年生の学生から、授業内で大学改革を自由発表に用いる目的で提出されたものだという。この中の「改革をどのように思うか」という質問に対して組合側は、一方的な改革として手法・内容を批判している。学生から改革に関連しての質問状があったのは初めてだ。

 従来、教員組合と学生との間の関係は浅かった。改革が始まった2003年に、学生主催の改革を考えるイベントに教員組合の幹部が出席したことはあったものの、それ以外に意見交換などの交流はなかった。しかし今年度は、この質問状の他にも「後期に改革を検証するシンポジウムを合同で開催したい」という学生も現れた。今後の大学のあり方をめぐっての意見交換の場が設けられたこともあった。

 教員組合の元書記長である山根徹也助教授(取材時:書記次長)は「進級、コース分けなどで、再来年度に深刻な問題が起こる可能性がある中で、学生からこうした動きが出るのは大変好ましい」とし、「一年の学生からこうした姿勢が出てきたのはすばらしい。社会的影響力の大きい当事者であるので、(現状を)認識する努力をまずしてほしい。組合にも意見を寄せてもらえれば」と話している。
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