ブルース・ストロナク学長は、30日放送されたtvk(テレビ神奈川)のインタビューで、理想の大学像について「私のキャッチフレーズは『プライド』。学生、教員と、特に市民が持てるようにしたい」と語った。また同日発売の週刊誌・読売ウイークリーの広告企画でも、「大学に対するプライドを、在校生にも卒業生にも是非持ってもらいたいと思う」と述べている。
 ■TOEFL未取得対応「検討中」 キャスターは厳しく論評

 インタビューは、21時半からのニュース番組「NEWS930」の中の「かながわ Face in」コーナーで放送された。解任された小川恵一前学長の2002年当時からの大学改革の流れや、産学連携の取り組みについても、映像で紹介された。

 ストロナク学長は「従来は入学ではなく入学部だった」とし、学部を統合した共通教養を紹介したほか「日本の大学だけでなく、世界の大学と競争する。もっと産学連携を応援したい」と語った。TOEFL500点の進級要件が満たせない学生への対応について問われると「それはまだ検討中」とも述べた。

 これに対し、番組の中村行宏キャスターは「実は去年の受験者数は減っている。人気薄では将来性が明るいとは言い難い。今日から願書受け付けだが、どうなるのか」と論評した。


【解説】プライドには改善必要

 今回、学長がテレビ、雑誌の両メディアに登場し、「プライド」を強調した背景には、本学の昨年来の広報戦略重視の姿勢がある。

 宝田良一理事長は、就任した昨年4月、日本経済新聞のインタビューに対し「広報活動を強化したい」「卒業生とのパイプを密にしたい」と述べている。オープンキャンパスの複数回開催やパンフレット類の充実のほか、経営企画室を中心にメディアへの発信に積極的だ。

 しかし大学内部に目を向ければ、外部に誇れるものばかりではないのが現実である。特に教員の流出が止まらず、本学の魅力を下げる事態が相次いでいる。卒業生として久しぶりに訪れた母校で、恩師は他大学へ転出してしまったと聞くのは、辛いことだろう。

 今後は並行して、中身の充実を行うことが不可欠だ。教員の流出とそれに伴うゼミの消滅、TOEFL未取得など、大学は早急に対策を立てなければならない。同窓会・進交会にも学内の現実を詳しく伝え、改善にむけ介入してもらう必要があるかも知れない。現状のままで「卒業生が誇れる大学」となるのは難しい。
【細】