よいちゅうぶ

うるおいアーカイブス。

goatgirl01
春に「床屋さんは大切だ」と申し上げて以来です。先日は後任の理容師さんに「色はいつもの感じでよろしいですよね」と散髪中ナチュラルに問われ、「色?」とは思ったものの、その完全にナチュラルな口調と流れに抗えず、仕方なく(むしろ堂々と)「お願いします」と言ったら人生初のヘナの白髪染めを入念に施され、いつもの感じの倍以上でお会計をフィニッシュしてきました。床屋さんにおける同調圧力に負けない芯の強さを体得すること、本当に大切だと思いました。

 

近頃は年齢のせいか、「本当に大切だ」と思えるような音楽もどんどん収斂してきているのが正直なところなんですが、このゴート・ガールはあまりに素晴らしい。平日夜に無理やり渋谷まで出かけてしまえるくらい大切です。

 

記念すべき初来日公演、演奏は上手だし、アンコールなしの正味わずか40分強。もはや気力体力的にライヴで1時間なんかとても立っていられない身としては最高のサイズ感、最高の心配り。



そんな敬老精神に満ち溢れた彼女たちのプロフィールやバックグラウンド等、何も知らずに渋谷くんだりまで出かけてしまい、そしていまだほぼ知らずにいますが、何も知らなくても全然問題ない、久しぶりに部屋でレコードを聴き込むだけで充分なレベルの音楽です。

 

終演後お腹が減ったので余韻に浸りながら適当に空いてるラーメン屋さんに入ったところ、全員「LOVEBITES」って書かれた黒Tシャツ着たおっさん8人くらいの集団にテーブル席で囲まれ、両サイドから「今日のライヴ最高だった乾杯」と熱く語り合う渦中に放り込まれました。世の中のバンド事情、当日の渋谷のライヴ事情、ある程度知っておくことも大切だと学びました。

barber01
こんにちは、春ですね。昨秋のトム・ペティさん突然の訃報以来、記事の流れ的には半年間ずっと悲しみに暮れ続けていたことになっている私ですが、年明け1月のフリート・フォクシーズ、2月のファーザー・ジョン・ミスティ、いずれもチケット確保で楽しみにしていたコンサートにすら行かなかった・・・という様々な悲しみをも包含しつつ生き続ける2018年春、皆様いかがお過ごしでしょうか。



人間どんなに悲しくたって、散髪は必要だし大切です。何事もすっきりせねばなりません。ちなみに「シャンプー・顔剃り・肩揉み」3点セット必須の私は生まれてこの方(古典的)理容室派なんですが、つい先日も、もう10年は世話になってる馴染みの好青年理容師さんに「いつもの感じで今日はほんの少し抑え目かつ清潔感アップで」「かしこまりました、今日は何か大事なご予定でも?」といった立て板に水な信頼関係でもって、大変グルーヴィーにカットマイヘアーしていただいたところです。

 

「いや大事な予定ってのはさ・・・」と大して大事でもない話をひとしきりし終わったら、「実は私も(もっと)大事なお話がございまして」「今日(今月)をもちまして、私、よだ様をカットユアヘアーするのは最後になります」「長い間本当にお世話になりました、ありがとうございました」の3連打が・・・え?安心して任せられる人ってそうそういないし、真面目に今後の生活的に困るんですけど・・・何気にここへ来て一番悲しい事案が。

 

10年も付き合ってきたので折に触れて伺ってはいましたが、某地元密着型ヘアサロンの本店店長にまで実力をつけてきた彼も、いよいよ独立して故郷で自らのお店を持つ時がやってきたのです。ちょうどまだサブの身でシャンプー&ブロー、カミソリだけだった彼が、初めてハサミを持って「失礼します」と私の背後に立った日。「ついにデビュー?この子ちゃんと切ってくれるんだろうか・・・」と若干不安に思った瞬間、今でも覚えてます。以来10年、ずっときっちり散髪し続けてくれて、本当にありがとうございました。技量も話題もトークも、素晴らしい理容師さんでした。お別れは寂しいし残念だけど、独立、心からおめでとうございます。ゆっくりあわてず、是非いい床屋さんを作り上げていってください。

tompetty01
とても、とても悲しいです。



絡んだって、カッコよかったです。



今のディランとジェフ・リンの気持ちを思うと、辛いです。



でも、ジョージにはまた直接褒めてもらえるといいですね。



自分はどちらかといえばアメリカン・ロックの熱心なリスナーではなかったけれど、トム・ペティの音楽はずっと大好きでした。

 

ギミックなしで、理屈なんか超えて、最高のハートブレイカーズと一緒にただただ「最高にカッコイイ」って感じさせてくれる、稀有な音楽家でした。



早すぎて、残念すぎますが、たくさんの素晴らしい音楽を本当にありがとうございました。

sw01
皆様こんにちは、お久しぶりです、夏ですね!・・・昨年末来となる更新につき、本記事を一体どう切り出してよいものかが全くわからず、思わず拙ブログ史上初めて普通に挨拶してしまいました。とはいえ、ほぼ知り合いの方々ばかりですので今更感も半端ないんですが、私、一応毎日忙しかったんです。今年に入ってからずっと、焙煎のバの字も、カプチーノのカの字も、シティローストのシの字も、ネルドリップのネの字も知らない、こんなまさに「バカ死ね」な私が、「かなりおしゃれで、豆とオーディオと音楽に相当こだわったサードウェーブコーヒーの店をゼロから立ち上げる」という無理プロジェクトに参画しておりました。偶然集められたのは、本当にそれまで縁もゆかりもない者同士3人。焙煎・ドリップのプロで音楽好き(店長)、エスプレッソ・ラテアートのプロで音楽好き(バリスタ)、レジを打つ音楽好きの私(バカ死ね)。3人で一生懸命努力した結果、おかげさまで店は春先、立派にオープンしました。手前味噌ですがコーヒー豆、ドリップコーヒー、エスプレッソ・ラテ・・・全てが美味しいです。私たちはお客様を待たせてでも、「ちょっと失礼します」と言いながらアナログターンテーブルに駆け寄って盤面をひっくり返し続けることに最注力しました。まさにこんな多忙な日々だったわけですが、おかげさまで今夏をもって私、諸般の事情により今次サードウェーブを電撃離脱。急に暇になってしまいましたが、引き続き困惑せず、忘れないうちに実体験版即効リアルカフェミュージック事情を簡単アーカイブする所存です。

【ストーンズをかけると「アメリカンロックはありますか?」と言われる】

「(これはもういいので)ありますか?例えばジャクソン・ブラウンとか。最近行ったお店で初めて知ってすごくいいな!って思ったんです。ありますか?アメリカン・・・」(30代女性)

これって難しいですよ、何気に。ストーンズをブリティッシュロックとわかってリクエストしてるのか、はたまた、あえて「ジャクソン・ブラウン」を「最近」知ってすぐ「いいな」と感じてらっしゃるその渋さ加減が素晴らしいのか、もはや要求のポイントがよくわかりません。音楽専門喫茶じゃありませんし、急にジャクソン・ブラウンとか言われてもレコードがありません。

【バッファロー・スプリングフィールドなら即アメリカンになれる】

「(さっきのより)全然素敵。あ、この曲なんか聴いたことある!」(前出30代女性)

「フォレスト・ガンプのサントラにも入ってますよね!」の一言で、ジャクソン・ブラウンから逃れてお客様とさらに盛り上がれます。カフェとして嬉しい瞬間です。

【ザ・バンドはあらゆる状況で鉄板】

「こないだ僕の友達がね、この店の前通ったら『ザ・バンドかかってるの聴こえた!あの店なかなか趣味いいよな』って。そんでそれブログにも書いたんだって」(30代常連男性)

正直「狙ってない」と言ったら嘘になるレベルで素晴らしいですよね。ただ、スタッフ一同これは非常に嬉しいお言葉だったのですが、ブログが全く見つからなくて悲しかったです。

【まさかの備えにアニマルズ】

「やっぱり飲食なんかやってると、お客様が全然来ない、苦しい日や時間帯ってあるよね。そういう時、不思議と店の空気がパーッと明るくなる、希望のアーティストってあるかな」(40代当店長)

はい、そういう時は潔く、エリック・バードンの圧倒的咆哮とともに我々も店から物理的に抜け出るしか方法はないんじゃないでしょうか。商売における、逆転の発想です。

【ひそかに毎日かけても全然怒られないオールマン】

「すみません、毎日フィルモアでもいいしょうか?」(40代バカ死ね)

日々「いいですよ」、「いいですね」と言ってくださった店長とバリスタ。本当にお世話になりました。寛容なご配慮、感謝申し上げます。

【レコード何あるの?そうだな、フリートウッド・マックとかある?】

「えーっとさ僕ね、昔フロイドのウォールツアーとか、現地で追っかけたもんだよ」(60代男性)

ごく稀にいらっしゃいます。そして、こういうリクエストするちょっとウ●いお客様。別にわざわざ準備しておりませんフリートウッドとか。うちなんかC.C.R.のベスト盤にこそ誇りを持ってるんです。いいえ決してC.C.R.をdisってるわけじゃありません。リスペクトしてるんです。


ちなみに、記念すべき店のオープン時、全権を支配する店長が最初にかけたのはビートルズでした。さすがは店長!てらいがない!と感動したものです。ビーチ・ボーイズの貴重なBOXもたくさんかけてくださいました。耳の肥えた若きバリスタは、さりげなくビートルズのモノラル盤をライブラリに忍び込ませるようになりました。また、ダープロやThe xxの新譜等々から『OK コンピューター』20周年記念青盤まで、我々中年を大いに刺激してくれました。どれもが素晴らしかった。

でも、このカフェにはやっぱり、C.C.R.こそが最もよく似合う。コーヒーも音楽も、そんな素敵なわかりやすさをひたすら追求し、お客様に届けようとする愚直な店。藤沢のサウンドウェーブ・コーヒー・ロースターズ。私はもうおりませんが、皆様、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。全然disってませんので。

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出会い方が例によって「来日情報を知る」→「まったく知らん人たちなんだが」→「1曲で土下座しながらサンキューYouTube」、というまさに「角-鹿取-サンチェ」的黄金リレーと化しております。アルバム3枚目にしてようやく団体チェックイン完了ウォーペイント御一行様、いらっしゃいませ。ご到着までの不手際を心よりお詫び申し上げます。



ジャンル的には違えど、「ク~ッたまらん」の名言一言でもって、すべてのスノッブな音楽批評を無効化してしまった点において偉大すぎる中山康樹先生。私なんざただの浮かれた音楽リスナーですので、そんな先生の域にはもちろん到底及びませんが、この(↑)よいちゅうぶ1曲だけで「私の好きな音楽完璧混ぜたらこうなります」と今後ご挨拶可能になりました。ウ~ッたまらん。



と悶絶しつついらん注釈ですが、厳密には1発目の"Disco//Very"は前作(2nd)『Warpaint』収録です。なんですが、演奏は今作リリース後のほぼ直近のモノ。アレンジも絶妙にハイブリッド化して、今作からの珠玉の2発目(↑)3発目(↓)と完全にシームレスに繋がる、これぞまさにウォーペイントの最新モード。とってもディスコでニュー・ソング。



なにせ出会い方がアレなんで、当然のように今作から一個ずつ2nd→1st→デビューEPへと秋鮭顔負けに遡ってみたところ、基本、ウォーペイントは全然ディスコでもニュー・ソングでもなかったという。なかったんですが、デビュー時のっけから超絶ミディアムで非キャッチーに連綿と続いてきているにもかかわらず、各盤聴けば聴くほど恐ろしくじわじわきます。曲、力量、言うことないです。



言うことないんで我慢しきれず一つだけ言いますが、各人これだけ魅惑的なのに、一方でセクシャルバイオレットNo.1臭は完全にゼロ、という奇跡の公約を理想的に実現してしまったウォーペイン党。あなたなら何派に所属するんですか?もちろん私はモズガワ派。その最高のドラミング以前に、そもそも「すてらもずがわ」という謎の響きそのものが驚異的にありがたい。毎日唱えたい。



心を無にして「もずがわもずがわ」と根気よく念仏していたら、おかげさまで拙よいちゅうぶが、地味に創刊200号と相成ったことに今気づきました。誠にありがたいことです。

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