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「20年なんて大したことない、アタシらにとっちゃ2年みたいなもん。だからみんな身構えないように」とアニバーサリーで若干硬めの聴衆を相対性理論的にほぐすシュガー吉永さんの機転、素敵です。ここでも度々ご紹介しているバッファロー・ドーター結成20周年ですが、ついに待望の記念ワンマンでした。7月にリリースされた20年総括盤「ReDiscoVer. Best, Re-recordings and Remixes of Buffalo Daughter」参加のゲスト多数も、この日は大集結(セトリ参照)。チケット完売でフロアを埋め尽くした熱いファンともども、バッファローの「一通過点」を皆でお祝いしたのでした。もちろん、そのど真ん中にはバッファロー・ドーターが。ゲストとのスペシャル共演や20周年の祝祭性など一切関係なく、そもそもいつだって素晴らしい最高のバンドであるということを、またしても軽々と証明してしまう演奏でした。かぶりつきのオジサン、幸せでもう言うことない。20周年おめでとうございます。



賑々しく勢ぞろいのゲストの皆さんも全員素敵でしたが、特筆すべきはやはり立花ハジメさん。全身水色のスーツ(当然ソックスも水色)でバシッとキメて、その「グッバイ・ジローラモ」的なちょいワル度がカッコよすぎで震えました(サックスの艶も最高)。そして終演後には来場者特典として、ハジメさん入魂のオリジナルデザインを施した缶バッチ型音楽プレイヤーに、当日のライブ音源をインストールしたもの(来場者のみ入手可の超レアグッズ)がプレゼントされるという、なんと品のいいDIY精神。ありがとうハジメさん。ありがとうバッファロー・ドーター。涙目でもう言うことないんですが、一つ贅沢言わせていただくと、"Autobacs"がセトリになかったことだけが...いや、そんな贅沢言えません...



冒頭シュガーさんご発言からも推察されますが、20周年越えだからといって、バッファロー・ドーターというバンドとしてのスタンスも歩みも方向性も、今後とも大きな変わりはないのでしょう。その瞬間瞬間に彼らが感じるがままの新鮮な衝動を、細部まで丁寧に推敲された上質な作品として引き続きパッケージしていってくれるはず。ますます期待しています。そう、バッファローの雄大なスケールからすれば、ファンも20年とかで大騒ぎすることはない。あえて一零細ファンの私が今次20周年で騒ぐならば、「シュガー吉永さんのご本名が『も●子』である」ということを昨日初めて知ったことだけです。MCでご本人自ら軽妙に語ってらしたのに、なぜ弱気に伏字...次の20周年もまだまだ応援します。

setlist.
1.Cyclic 2.A11 A10ne 3.Peace 4.Volcanic Girl 5.Beautiful You [4,5 w/日暮愛葉, 有島コレスケ] 6.Cold Summer 7.Autobahn (Kraftwerk cover) 8.Discotheque du Paradis [7,8 w/Kosmas Kapitza] 9.Dr. Mooooooooog 10.Socks, Drugs and Rock'n'roll (Sax, Drugs and Rock'n'roll) [9,10 w/立花ハジメ] 11.LI303VE 12.Super Blooper 13.Great Five Lakes 14.Freestyle [12,13,14 w/小山田圭吾] 15.New Rock [14,15 w/KAKATO(環ROY×鎮座DOPENESS)] 【Ec】 16.Silver Turkey 17.Pshychic A-Go-Go [17 w/Kosmas Kapitza] 18.Jellyfish Blues