2007年08月18日

議員報酬以外の報酬もあるの?

皆さんは、三鷹市議会議員が議員としての報酬のほかに、様々な報酬を受ける機会があることをご存知でしょうか?
市議会議員は常勤の特別職ということになっていますが、非常勤の特別職としての地位もありうるのです。市には、主に市側(つまり行政側)の諮問会議という形でいくつかの行政審議会を置いています。さらに、三鷹市単独の問題とはいえないので、複数の自治体議員で構成する、一部事務組合や広域連合といったものもあります。全部でざっと20くらいはあるでしょう。
年間の会議数に関係なく一定の月額報酬が支払われるものもあれば、会議毎に報酬が支払われるものもあり、これも様々です。

ここで報酬という性質と実費弁償という性質は分けておく必要があります。唯一、社会福祉協議会評議員会は会議毎2000円です(他は会議毎のケースの場合1万円がほとんどです)。謝礼的側面と、例えば交通費等の感覚のような実費弁償とは異なります。金額的に、同評議員会は実費弁償の側面が強いと思うので,ここからの議論においてははずして考えます。

さて、各種委員会などに対し、会派からどのように選出されるかということがあるのですが、これは大半が比例配分ということになります。もっとも、各会派の意見を聞くことが重要との認識から、比例配分に関係なく、各会派から1名というケースもあります。
この手の話は、会派の勢力がそのまま如実に出るべきとの考えもあろうかと思いますが、私が問題にしたいのはそういうレベルの話ではなく、そもそも、議員とは何か?ということなのです。

これらの審議会は、諮問的要素がある場合が多く、その諮問内容は市側に対するものという側面がある以上は、やはり議員は遠慮すべきなのかなと思い始めているのです。よくよく考えると、議会で働く人間として選挙で選ばれた議員が、行政の諮問会議に参加していること自体、違和感を感じるのです。

これは議会改革と絡みますが、やはり議会の総意で、今後は遠慮していくべきではないかと考え始めています。とはいえ、改選後の臨時議会でそこまで議論する余裕は当然ありません。実は臨時議会の段階で疑問に思い始めていたことですが、限られた臨時議会の中ではまずはやむをえないだろうとの発想もありました。そこで、わが会派も比例配分に参加しました。参加する以上は、会派内議員の関心がある委員会を希望したことはいうまでもありません。

議会の総意となると、かなりの時間がかかることが予想されました。そこで何が出来るかを考えたのですが、せめて報酬の受け取り拒否をすることが出来ないかを考えたのです。そもそも情報が欲しくてその審議会に行くのなら、発言すらせずに傍聴という形でも十分だからです。また会派内議員が参加しているケースだったら、後に会派会議という形で報告を聞くことも可能です。

そこで、受け取り拒否の具体的な方法を探し始めました。まずここで御礼を申し上げます。本試みに多くの情報をお寄せ頂いた全国の心ある方々に心から感謝申し上げます。

三鷹市非常勤の特別職職員の報酬及び費用弁償条例においては、「支給する」という表現があるのです。そこで、
・議員には支給しない、という形の条例改正が可能か否か?
・「支給できる」に改め、支給を義務付けない方策が取れるのか?
・そもそも受け取り拒否権限を盛り込むことが出来るのか?
の3つにつき調べることにしました。

まず最初の一つ目ですが、これは実例が見つかりました。
次に2つ目ですが、これは事例が現段階では見つかっていません。
最後ですが、これには地方自治法203条という大きな壁があります。これがある以上は受け取り拒否は出来ません。

条文がある以上は、次に解釈レベルで異なった運用があるかを探すことになります。実はここに一番時間がかかりました。
まず、「議会の議員が他の非常勤特別職を兼ねるときは、当該兼ねる職として受けるべき報酬を条例で支給しないとすることが、重複支給解消のため調整した結果、支給しないことを意味するのであれば、地方自治法203条には抵触しないものと考え・・・条例上「支給しない」という文言を用いても差し支えない」との答えが、平成10年当時の自治省行政課が出しているとの情報が寄せられました。
さらに、「地方自治法202条の3に規定されている兼職については、付属機関の構成員に議会の議員を加えることは、違法ではないが適当ではない、という行政実例が昭和28年に示されている」との情報も寄せられました。
また、条例ではなく法律レベルでの話ですが、次のようなものがあります。
「一般職の職員の給与に関する法律」
(非常勤職員の給与)
第22条 委員、顧問若しくは参与の職にある者又は人事院の指定するこれらに準ずる職に
ある者で、常勤を要しない職員(再任用短時間勤務職員を除く。次項において同じ。)
については、勤務一日につき、三万七千九百円(その額により難い特別の事情があるものとして人事院規則で定める場合にあっては、十万円)を超えない範囲内において、各庁の長が人事院の承認を得て手当を支給することができる。
※同旨の条文が特別職の職員の給与に関する法律にもあるようです。
ここでは、「支給できる」という規定がポイントです。先ほどの3つのうちの2つめの問題提起に対する法律レベルでの回答にもなりえますが(条例レベルではない)、このような「手当」については、支給しないこともできるという運用がなされてきたとの情報も入りました。つまり、首長レベルで(つまり行政側のほうで)支給しないという運用をすることも可能なのではないかと思えてくるのです。

このように、報酬は支払わなければならない現状だが、むしろ、適当ではないことを、議会内部で全員の共通認識にするのが先だなと思うようになりました。私としては、受け取り拒否と考えていたのですが、そういうことが厳しいのなら、やはり議会改革を待つしかないでしょう。本問題の重大性を各会派で共通認識とし、いっそのこと報酬云々ではなく、参加自体を議会側から遠慮するという決定を下すべきなのでしょう。

今後はこういう報酬を供託にまわしたいと思っています。供託には供託原因が必要ですが、これだけ調査できたので原因の列挙は十分でしょう。受け取りを認めて供託するしか方法はないようですね。受け取り拒否をしている最中に様々な勉強をさせていただき、また各方面にこの問題提起が出来たので、ま、よかったかなと思っています。各会派の代表者による代表者会議で今後の議会改革は議論されていきますが、各会派の代表者の皆様、そして何よりも議長・副議長の英断が下されることを切に望みます。

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