松浦亜弥
2008年12月23日
この3枚
元メガデスのギタリストで,J-POPマニア(いや,演歌もか(笑))で知られるマーティ・フリードマンが,こちらで彼の人生に大きな影響を与えた3枚のアルバムを紹介している.
その3枚がこちら
Kiss「アライヴ!~地獄の狂獣」
Ramones「Leave Home」
松浦亜弥「T.W.O」
Kiss のライブ盤は,納得のチョイス.そうだよなぁ,と思える.
Ramones は超意外なチョイス(笑)マーティいわく「ギターを始めたばかりのころって“完コピできたー”っていう達成感が大事なんだよね!」とか.そういう意味かぁ,妙に納得(笑)俺も Ramones は好きだけど,彼らの作品を聴いていると,音楽することに重要なのは,溢れるエモーションであって,テクニックではないことにいつも気づかされる.
そしてそして,特筆すべきは,彼にとって重要な3枚のアルバムにあややのアルバムをチョイスしていることだろう.マーティいわく「ホントに凄いアルバム。欧米のロックやポップスとは違うJ-POPの可能性がぎっしり詰まってる。僕の人生の転機になった作品ですよ!」
このアルバムを聴いて,異文化の香りだとか,新鮮とか感じる外国人はいるだろうけど,ホントに凄い,とまで感じる外国人は,そう多くはないはずだ.まして,彼はただの外国人ではない.ヘビーメタルの世界ではずっと第一線を張ってきた奴だ.そんな奴の人生を変えるだけのサウンドが,このアルバムには入っている,いや,大げさでなく.マーティと並べるのは大変恐縮ではあるが,俺だって,サウンドに魅了されなければ,ここまでハローに傾倒することはなかったと思う.
マーティにとっては,M-8 とか M-9 なんかはとっつきやすかったんだろうなぁ,なんて想像させる.M-10 では美空ひばりの詩を使っているのも,このアルバムのシンボルの1つだろう.M-1 や M-4 は誰でも知ってるヒット曲だし,確かに実に楽しい1枚だ.個人的には何より,今ほどあややの歌唱が固まってない,けど,高いポテンシャルを感じさせるところとかが魅力的だね.でも,あややで好きなアルバムって言われたら,やっぱ「ファーストKISS」かなぁ,俺は.
マーティにはいつか,是非ハローの作品をプロデュースしてほしい.
さて,こんな記事を目にすると,「じゃあ,俺にとっての3枚は?」って考えてしまう.3枚に絞るのは非常に酷だが,思い切って選んでみると,この3枚になるかな.
Led Zeppelin「IV」
Derek & the Dominos「いとしのレイラ」
モーニング娘。「ベスト!モーニング娘。1」
「IV」は始めレコードで手に入れて,A面はすり切れてしまい,買い直した記憶がある.それくらい聴きまくった(いや,たぶん,針も傷んでたんだけどね(笑)).
「レイラ」は誰でも知ってる M-13 以上に,M-7 が衝撃的だった.ここから俺のブルースへの旅が始まった.ブルースについては,いつか改めて.この曲のクラプトンとオールマンの絡みは,マジ素晴らしい.
そして,娘。のベスト1は,確か俺が初めて手に入れたハローのアルバム.中古で ¥200 で買った記憶がある(笑).当時の俺は,ハローの作品を買うのにまだいささか抵抗があり,こいつをレジに持っていくのは,エ○ビを持っていくより恥ずかしかった思い出もあったりする(´∀`) 今こんなにハローにハマってるのは,間違いなくこの1枚がきっかけ.
じゃあ,ついでに書くか…なんで俺がこんなにハローにハマってるのか.
1つには,今のロックシーンがつまらないこと.だいぶ前にレニー・クラヴィッツが「Rock n'Roll is dead」って歌ってたけど,まさにそんな心境だね.そんな時に,ハローは凄く眩しくて,楽しそうに見えたんだよね.
それと,ロックシーンが,思いのほか閉鎖的であること.何なの,あのいちげんさんお断り的な雰囲気.もともとロックってのは,白人であるエルヴィス・プレスリーが,黒人の音楽であるロックを広めた,っていう歴史が物語っているように,オープンなものだったはず.なのに…気にいらねーな,って感じ.そんな時,ハローって,凄くオープンに見えたんだよね(実際は,そうでもないわけだが).
決してロックが嫌いになったわけじゃない,今だって大好き.でも,状況が心から楽しめなくさせている,って感じ.で,たまたま耳にしたハローの作品は,すごい面白いものが多くて,いろいろ聴き漁ってたらハマっちゃった,そんな感じだね.ま,そんなのどうでもいいさ.俺はただ,楽しい音楽を心から楽しみたい,それだけ.