一年前(2013年)10月24日朝。
私は手術台に腰を降ろし、背中に麻酔の注射を受けていた。
怖くて怖くて零れる涙をどうしようもなくて、看護師さんの両手を握り締め、
「(こんなに泣いてしまって)ごめんなさい」とスペイン語で何度も何度も繰り返していた。

目が覚めて、その後の治療を続けても、果たして、元気になれるのかそれすらもわからなくて、
一年経った今日、この日の命すら、信じられなかった。
今朝、目覚めることができたこと。
歯を磨いて、シャワーを浴びて、身支度を整え、寝室を出て、朝の仕事ができたこと。
涙が出るほど、嬉しく思う。
私の命を繋いでくれた人々に心からお礼をいいたい。

今ある身体を、精一杯上手に生かしていけるよう、日々、ケアを怠らずにいたいと心から思う。
それが、私を支えてくれた人々に対して、私が表すことのできる最大限の敬意。

私を執刀してくださった先生
そのほかのお医者様、一人一人の看護師さん
様々な友人達
そして、家族
全ての人に感謝の気持ちを捧げたい。

ありがとう。


PS. この日10月24日は21年前(1993年)に日本を後にした日。
日本を離れて21年。この日が無事迎えられたことを心から嬉しく思う。


(2014年10月24日記)





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