ゲストとガイド。

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妻の育子さん、ウキウキで新品のコンデジでびゅー。(上写真)



黒潮の海の中、プライベートで行ったドルフィンスイム1回目のエントリー(入水)で既にご満悦な彼女でしたが、2回目のエントリー後の水中でカメラの異変に気付く。

「・・・あれ?シャッターが押せないなぁ」

船上に戻ってきた彼女がカメラの異常を訴えるので、チェックしてみると。

まさかの水没。(ちーん)



今回のカメラ、水中ハウジング(防水ケース)が必要ないタイプのものだったのですが、どうやら1回目のエントリー後には水没していたようで。

僕の職業柄、水没チェックも完璧にしたし、育子さんは全く潜れない人だし(水面を泳いでます)、たった1回の遊泳で水が入ってしまうとは。おそるべし使い捨てカメラ。



帰宅後に確認したところSDカードは無事だったので、落ち込んでしまった育子さんも何とか復活。笑
購入したお店に事情を話すと、迅速な対応で新しいカメラを送って下さいました。良かったねぇ。

浅い水深までだったら水中ハウジングが必要の無いタイプのカメラ、をご持参されるゲストも多くいらっしゃいますが、僕の現場経験上では、やはり多くのそういったタイプのカメラが水没しています。(もちろん、同じくらい多くのカメラが水没していません。)

「自分だけは、そんなことないっしょ。」

で、まんまとやられました。
反省はんせい。



夏本番を迎えるこれからの季節。
そういったタイプのカメラが増えるシーズンでもあります。

万が一の対策としては、やはり水中ハウジングを利用されるか、空の(大切な写真データの入っていない)SDカードを使用されるか、どちらかになると思われます。

ゲストの皆様の、大切な夏の思い出を、充分な防水対策と共に残して頂けたらと願っています。



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さて、季節は8月中旬。



前回のブログ記事更新から、アっという間に1ヶ月半が経ってしまいました。

毎年のことながら繁忙期は更新が(更に)滞ってしまうという、営業的にとてつもないジレンマを抱えた当店のブログではありますが。

サボっている訳ではないんですけどね、などと言い訳をしてみたり(震え声)。



今年の7月末までは例年以上に海が穏やかな日が多く(もちろん、大変残念ながら海が荒れてしまいツアー中止となってしまった日もありました。特に8月前半は台風、、、泣)、朝から夕方までガイドとして海で泳ぎ、夜はナイトツアーでゲストとの濃い時間を共有させて頂く毎日の中、残された僅かな時間はメール対応やご予約手配で終わってしまう。

ドルフィンスイムシーズン中だからこそ書きたいコトは沢山あるのですが。



御蔵島へ移店・移住して7年。

今年ほど沢山のご予約を頂いている年は初めてです。
と、ここ2〜3年は言い続けている本当に有難い年月。

ゲストの皆様への感謝、島でご協力・ご理解を頂いている方々への感謝、そして支えてくれている家族への感謝が、至らない自分の中で溢れ出してしまい整理がし切れない毎日です。
そんなんだから、たまの泥酔時には家までの道中を号泣しながら歩いてしまうのです(妻談)。

今後は、きっと更に忙しくなる事を想定して(そうならなくては、という願望を込めて)、ブログなど情報発信の方法にも工夫をしていかなくてはと思っています。

どうぞ今後とも、よろしくお願いいたします。



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個人的にはドルフィンスイムのガイドとして、7年目のシーズンを迎えている今年。

御蔵島へ移住するまでのスキューバダイビングガイド歴と合わせると、かれこれ社会人15年以上の時間が過ぎてしまい、僕も正真正銘のオジサンになりました。

鴨川シーワールドのイルカ達と泳ぐ仕事を、日本の潜水会の礎である須賀次郎氏から10年ほど前に、御蔵島へ移住するまでの間任せて頂いていた頃を含めると、イルカと泳ぎ続ける日々も10年以上が経ちました。



まだまだ、海もイルカも「解かった」というには程遠い世界に自分はいて。
そもそも、人間ひとりに海やイルカが全て解かる日なんて来ないのだとも思いますが。



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「ガイド」。

辞書を広げてみると、そこには

・案内する
・先導する
・進める、動かす
・指導する、手引きする
・舵を取る
・支配する

などの意味が書かれています。



僕らのような仕事、ゲストを案内するネイチャーガイドには、誤解を恐れずに書けば上記のような技術と資質が伴う必要があるのだと思っています。

更には僕らのような仕事は、ガイドであり、かつインタープリターである必要があると言われて久しいです。

「インタープリター」

・通訳者
・解説者
・インタープリテーションを実施する人

「インタープリテーション」

・伝達ではなく、知識や情報を伴った啓発
・多分野の技能を組み合わせた総合技能



この「ガイド」と「インタープリター」として持ち合わせた技術や知識を駆使し、時にはヒネリ込んだりネジ込んだりしながら、1回のドルフィンスイムクルーズを創り上げていくことが、僕らネイチャーガイドの仕事であり理想であり、存在価値でなくてはなりません。

しかし相手は大自然。

思ったように動物が行動している訳でもなく、フィールドがいつだって僕らを穏やかに受け入れてくれる訳でもありません。



そこで必要となってくる大きな要素が、日々の「経験」になってくるのだと感じています。



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毎日の観察、その積み重ねこそが、そのガイドの「経験」となり「財産」となってゆきます。

そしてそれが、当然のようにゲストにとっての対価となります。



その瞬間その状況を(理想を言えば)最大限に引き出せる判断を、ゲスト全体のレベルに合わせて見極めていく。

たいての場合、それは一瞬で下される感覚のようなモノであり、かつ明確な意図があっての動作でなくてはなりません。

イルカ、ゲスト、潮流、波、風、地形、ボート、船長、自分。

その全てを総合的に把握し考慮してゲストを導いていくことが、ガイドして必要な技術でもあるのだと思います。



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その瞬間のイルカがどういった状況なのか、イルカの何に注目したら良いのか、どう泳いだら、フィンワークをどう変えたら、潜ったほうが良いのか、潜らないほうが良いのか。

これまでの1000回以上のドルフィンスイムクルーズで得た経験を、出来る限りではありますがフィードバックしながら、ゲストとイルカ達との出会いを可能な限りベストな方向へ導き引き出していく。



何でもかんでもイルカが来れば潜る。

ただひたすらに泳ぎ追いかける。

何度ドルフィンスイムをしたって、何度御蔵島へ来たって、同じことの繰り返し。



僕が御蔵島へ移住して、最初の年に見た光景が、まさにそれでした。
もちろん、ゲストのレベルや海況によっては、それが精一杯の日もあるかもしれません。

ただし、それが「ガイド」のレベルによるものだったとしたら。



そこからが僕の、試行錯誤しながらの年月の始まりでした。

そしてそれは、今に至っても先の見えることの無い、終わりの無いチャレンジであり、そうでなくてはならないとも感じています。

その作業の中で最も大切で必要なことは、毎日の観察を継続しゲストにとっての対価を身に付け続けるという、ガイドとしても経営者としても、仕事をさせて頂く上での至極当然なことであり非常にシンプルなことだと思っています。



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御蔵島には「ガイド会」という集まりがあります。
かっこよくいいますとMGP(Mikura Guide party)。ドヤ顔



若く可能性にあふれたドルフィンスイムガイド達が中心となり、定期的に訓練や情報共有・ディスカッションを、事業者の枠を越えて行っています。

仕事が忙しく、毎年のように時々おじゃまさせてもらう程度しか参加出来ていないのですが、皆が真剣に取り組む姿勢を見ると、御蔵島のドルフィンスイムの未来は明るいかもしれないなぁ、とオジサン的には感じてしまいます。



きっと僕ができること。

これからもずっと御蔵島にいる僕が、ガイド会のメンバーは代わっていってもこの素晴らしい貴重な場が未来に続いていくように、微力ながら協力させてもらえたらと。

今はまだ芽が出たばかりの会だけれど、この始まりの灯を絶やさないように。

それがいつの日か、きっと御蔵島の観光業の為に、イルカ達の為になると信じつつ。



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ゲストの皆様がくれる「楽しかった!」

ただ、それだけの為に。

明日も頑張って泳ごうと思います。



(INAMURAさん、ガイド写真ありがとうございます!)



ではでは、今回は(今月は?)このへんで。