画面で起こる事は好きじゃないのに,
目を離せない人間描写のおかげで,
サスペンスを見事に満喫。
上流社会の仲間入りを果たした青年を通して,
人間が辿る「運」について描く愛憎劇。
ウディ・アレンが,初めてアメリカ以外の地(ロンドン)で撮った作品。
今までに観られたセンスが光るユーモアが無くて笑いもありません。
彼の作品とは思えない緊張感と格調の高さが,
画面全体から漂っていました。(←失礼
円熟味!
欲望に溺れて心が悪い方向へ傾いてしまう人間の滑稽な姿が恐ろしい。
罪を犯した後の運が左右する事件の顛末が巧い。
検死などで,いずれは捕まりそう。
スカーレット・ヨハンソン演じるノラはアメリカを象徴しているのかな。
監督のアメリカへの思い。
好きだけど,嫌い。
離れたいのに離れられない。
思うようにいかないイライラ,不満を,
ノラというキャラクターに凝縮させた印象。
反省を見せない主人公の男が嫌い。
ストーリーも好きじゃない。
だけど,引き込まれる。
「太陽がいっぱい」のようなエネルギー,
イギリスなのに,フランス映画ぽい余韻が,
映画を魅力あるものにしている。
イヤらし過ぎず,憎めすぎず,
一歩引いた距離感の演出が,
オペラを感激しているような錯覚を覚えさせる。
ままならない人生に翻弄されながらも,
それを利用して,したたかに生きていくよ。
そんなウディ・アレンの決意が,
映像の裏から見えた気がしました。
原題:MATCH POINT
監督:ウディ・アレン
出演:ジョサナン・リース・メイヤーズ,
スカーレット・ヨハンソン,
エミリー・モーティマー,マシュー・グード,
ブライアン・コックス 他
上映時間:124分
・公式サイト
★ 参加しています。 ご協力頂ければ嬉しいです! →
★ 「陽のあたる場所」にも似ている。
★ ノラお勧めの映画の感想
目を離せない人間描写のおかげで,
サスペンスを見事に満喫。
上流社会の仲間入りを果たした青年を通して,
人間が辿る「運」について描く愛憎劇。
ウディ・アレンが,初めてアメリカ以外の地(ロンドン)で撮った作品。
今までに観られたセンスが光るユーモアが無くて笑いもありません。
彼の作品とは思えない緊張感と格調の高さが,
画面全体から漂っていました。(←失礼
円熟味!
欲望に溺れて心が悪い方向へ傾いてしまう人間の滑稽な姿が恐ろしい。
罪を犯した後の運が左右する事件の顛末が巧い。
検死などで,いずれは捕まりそう。
スカーレット・ヨハンソン演じるノラはアメリカを象徴しているのかな。
監督のアメリカへの思い。
好きだけど,嫌い。
離れたいのに離れられない。
思うようにいかないイライラ,不満を,
ノラというキャラクターに凝縮させた印象。
反省を見せない主人公の男が嫌い。
ストーリーも好きじゃない。
だけど,引き込まれる。
「太陽がいっぱい」のようなエネルギー,
イギリスなのに,フランス映画ぽい余韻が,
映画を魅力あるものにしている。
イヤらし過ぎず,憎めすぎず,
一歩引いた距離感の演出が,
オペラを感激しているような錯覚を覚えさせる。
ままならない人生に翻弄されながらも,
それを利用して,したたかに生きていくよ。
そんなウディ・アレンの決意が,
映像の裏から見えた気がしました。
原題:MATCH POINT
監督:ウディ・アレン
出演:ジョサナン・リース・メイヤーズ,
スカーレット・ヨハンソン,
エミリー・モーティマー,マシュー・グード,
ブライアン・コックス 他
上映時間:124分
・公式サイト
★ 参加しています。 ご協力頂ければ嬉しいです! →
マッチポイント(通常版) ジョナサン・リース・マイヤーズ スカーレット・ヨハンソン エミリー・モーティマー Amazonで詳しく見る by G-Tools |
マッチポイント 初回限定版 (特別ブックレット付) ジョナサン・リース・マイヤーズ ウディ・アレン スカーレット・ヨハンソン Amazonで詳しく見る by G-Tools |
「マッチポイント」オリジナル・サウンドトラック スロヴァキア・ラジオ・シンフォニー・オーケストラ サントラ エンリーコ・カルーソー Amazonで詳しく見る by G-Tools |
★ 「陽のあたる場所」にも似ている。
ヴェルディ 歌劇《椿姫》全曲 リッツィ(カルロ) ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 ネトレプコ(アンナ) Amazonで詳しく見る by G-Tools |
★ ノラお勧めの映画の感想
モーターサイクル・ダイアリーズ 通常版 ホセ・リベラ ウォルター・サレス ガエル・ガルシア・ベルナル Amazonで詳しく見る by G-Tools |
コメント
コメント一覧 (13)
TBありがとうございました!
何度もTB入れてみたのですが反映されないようです。記事の方は興味深く拝見させて戴きました。
ウッディアレンの作品は正直苦手だったのでちゃんと観たコトがなかったのですが、この作品はとても楽しめてしまいました。
過去の作品も見直してみようかと思ってます。
ストーリーも好きじゃない。
だけど,引き込まれる。
そうなんですよね〜。男からみても「何だコイツ!」とか思ったりして。もっと愛に溺れて自滅していくのかと思ったのに…
確かに引き込まれた〜「ウディ・アレン・マジック」??
これからメリンダ観ま〜す。
TBいつもいつもありがとうございます。
ウディ・アレン映画,
個人的には「アニーホール」が好きです。
会話が楽しい。^^
>八ちゃんさん
作家性を見事に発揮した作品でしたね。
監督の才能に改めて感服。
次作も楽しみ〜
最近のウディ・アレン監督の作品とは全く違う雰囲気でしたね。楽しめました。
作品の様相は変わりましたが,
質の高い映画でしたね。
ウディ・アレン凄い!
この頃、なんだかわけのわからない、面白いとも面白くないとも言えない作品を作り続けていたウッディ・アレンが、ハリウッドにさよならして、蘇りましたね。そして、とんでもない魅力的な蘇り方。別の監督作品ではないかと思わせました。この映画がウッディ・アレン?天才は一度花を開き、老いてもう一度花を開く。天才だったあの頃。そして天才の今。早く多くをのこして欲しい。私は観終えて、そう思いました。 冨田弘嗣
成長し続ける人間の素晴らしさ!
誰にもまったく感情移入できないところが逆に心地いいという不思議な感覚で見られて、なにげに面白かったです、はい。
またよろしくお願いします〜。
一歩離れた位置で俯瞰的に観られたので,
ドラマの構成力を堪能できましたね。
そうですね。僕も「太陽がいっぱい」を思い出しました。
この役を若き日のアラン・ドロンが演じていたら・・・と創造してしまいました。
アラン・ドロンに,
カメオ出演オファーしてほしかったぁ〜
アレン作品は好きでけっこう観ていますが、最近の中では、かなり見ごたえのある作品だと思いました。
後半になるにつれ、主人公への嫌悪感は増すばかりでした。でも、彼の強運も、いつか尽きるかもしれないな、と最後に思いました。運なんて、流動的なものだから!
どっちに転ぶか分からない人生,
この先,彼に待ち受けているのは・・・
と想像をさせる見事な終わり方でしたね。