薬師寺運動器クリニック院長のblog

栃木県下野市の日曜診療・祝日診療の整形外科・運動器リハビリ・スポーツクリニックである薬師寺運動器クリニックの院長がつづるブログです。 土曜日も月に2回程度の診療をして、週末に多く発生するスポーツやレジャーでの痛みに対してなるべくその日のうちに治療開始できるようにしています。 栃木県や茨城県西部の野球選手が数多く来院されます。 診療に関連して是非知っておいていただきたいことや、新たな情報を述べていきます。

2018年10月

 11月下旬になると、中学以上の野球はシーズン終了になり対外試合がなくなります。寒い時期はボールを投げ込むこともあまりないようですので、肩・肘の故障という選手もそれほど多くなくなります。一方でウェイトトレーニングや素振りを多くして腰を痛める選手は増えるかもしれません。いずれにせよ、シーズン中よりも野球選手の来院は減る印象です。
 3学期制を敷く中学・高校は、11月下旬になると期末テストが近づき、テスト前になると整形外科受診よりも勉強が大切なので、来院が減る傾向にあります。
 栃木県では私立高校が正月明けに入試を行いますので、12月中旬になると受験生は勉強の追い込みになり、冬休みは直前の講習をはじめ受験の準備で忙しくなります。
 すると、受験生の保護者も受験モードになり、保護者の車で送迎されて通院をされることの多い当院では、受験生の兄弟姉妹は通院のために連れてきてもらうことが減る印象です。
 運動器疾患は急なケガでなければ、急いで受診する必要はないことも多いので、受験が落ち着くまでは家族も整形外科の受診を控えるということになるようです。
 2月~3月は中学~大学の入試まっただ中ですし、在校生は学年末のテストとなって、やはり整形外科受診を控える傾向です。
 ウインタースポーツがそれほど盛んではない当院周辺では、スキー・スノーボード・スケートでのケガの来院も1シーズンに数名程度です。
 3月になれば、入学・就職・転勤などで転居がある方々はちがう街へ行きますので、受診しなくなります。
 以上のような理由で、10代を中心に11月後半から4月初めまでは来院が減るというのがこれまでの傾向でした。
 リハビリの予約も空きが多めになるかもしれません。空きがあれば、当日の診療開始前にTwitter(下記URL)とLINE(下記QRコード)でお知らせしています。
 https://twitter.com/ymctochigi
当院ラインQRコード

 一方、寒くなり筋肉がこわばる、厚着になるのでとっさの時に手足を動かしにくい、時に降雪で足を滑らせるなどで、転倒や骨折が増える可能性があります。
 中高年以上では運動器の機能が低下していることが多いですが、自覚症状に乏しいので転倒するまで気づかないため、ロコモティブシンドロームのチェックを行い、特に女性では骨密度検査を行うことを推奨します。
 また、自由診療にはなりますが、医療ではなく予防としてのアスレチックトレーナーのメニューで転倒予防体操、変形性膝関節症の予防体操、腰痛体操、ロコモ予防なども可能です。 
 秋冬の間にしっかりと手入れをして安全な生活を送りましょう。

 10月26日に日帰りで浜松で開催された日本腰痛学会に参加しました。
 いつものように小山駅始発の新幹線に乗り東京駅で乗り換えますが、今回はこだま号での浜松入りとなりました。
 浜松は人生初の下車で、スズキとヤマハの街でもあるので、新幹線の改札内でスズキジムニーとヤマハのグランドピアノが迎えてくれるのは少々驚きです。
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 学会の会場は駅に隣接しており、日帰りでの参加でもあったため街を歩くこともなく、宇都宮のライバルの餃子も食べることはできませんでしたが、朝から夜まで腰痛に関連した講演を聴き、以前からお世話になっている広島や名古屋、東京の先生と懇親会でもご一緒しました。
 腰痛の世界でも運動器のエコーが活躍をし始めています。今後数年で学問的な進歩により、病態の理解が進み、注射やリハビリなど治療の手技も進むと思われます。
 知っている人は知っていて、知らない人は知らないままという現象が数年以上続く可能性も高く、診断や治療が施設により差が出てくると思われます。取り残されないように、医療側、特に診療所の医師およびスタッフは勉強をしないといけません。安易な安静・内服・湿布・牽引・電気という時代は終焉をいずれ迎えるでしょうし、レントゲンやMRIでは診断できない症状も、きちんと触診をして怪しいと思われる場所をエコーで評価しつつ、リハビリや注射で攻めていくということが、すでに大切と言われはじめています。
 日頃はのぞみ号で通過するだけだった静岡県ですが、勉強になりました。
 10~12月にかけては出張がまだまだ続きます。
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 気温が下がって日中の朝晩の温度差が出てきたせいか、手指が冷たく赤くなっている方が再び増えてきました。多くは中高年以上の女性で、一般的には「第1関節」と言われてしまうDIP関節の変形を伴っていることが多いです。もっと寒くなり真冬の時期には中学生女子もいわゆる「しもやけ」で真っ赤で冷たい指で来院することがあります。
 指が赤くなるのは、血液の流れがよくないためと考えられます。指は体積の割に表面積が大きく、意識的に手袋をしない限りは皮膚から熱が奪われがちです。
 関節の横を細い血管や神経が通過しますが、指を強く曲げれば容易に血管や神経も圧迫を受け、骨の変形を伴うことでさらに圧迫が強まると思われます。
 そこに高脂血症や糖尿病、喫煙などが加わることで血管の内腔は狭くなるでしょうし、血圧の変化が起こるような刺激が加われば、さらにトラブルが起こることも想定されます。
 整形外科的には細かい作業がしづらい、箸が使いにくい・ペットボトルを開けにくい・ひもを結んだりほどいたりしづらい・ファスナーを閉めにくいなどの訴えを高齢女性を中心にお聞きする印象です。
 内科的に問題となる血栓を作りやすくする可能性もあるかもしれません。
 当院周辺にお住まいの方々には、暖房をつけて家の中の温度差がなくなるように扉を開けておくという生活習慣はないようです。リビングルーム・茶の間と廊下やトイレ・脱衣所・浴室などとの温度差が大きいことが多く、急に寒い環境に手指がさらされると、末梢の血管が細くなり、血圧も上がる可能性があり、脳梗塞や心筋梗塞のリスクが高まると想定されます。
 服を多く着るとか、布団を厚くするということでは、問題の解決にはならないと思われます。
 厚着をすると肩や膝の関節が動かしにくい要因にもなります。
 家の中が暖かければ、薄着でいられるし布団も一年中同じもので済むかもしれません。家族の人数分の衣料の購入費、洗濯にかかる洗剤・水道・電気代、ふとんのクリーニング代なども節約できる可能性もあります。暖房代をもったいないという方が少なくないですが、ものは考えようという気もします。
病気を防げる可能性もあるとすれば、医療費が減っているかもしれないし、保険だと思えばそれほど悪い話ではないように思います。
 暖かい環境で、快適にお過ごしいただき、健康に冬を迎えていただければと思います。
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 10月から週末は出張の続く日々で、2週前の名古屋に続き、大阪へ行ってきました。
 第45回日本肩関節学会と第15回肩の運動機能研究会が行われました。
 私の前職である東京警察病院整形外科は、師匠である加藤文雄先生が肩も専門としていたため、私が学生であった1990年には、まだ学会ではない当時の第17回肩関節研究会を開催されたと聞いています。
 そんなこともあり、東京警察病院整形外科に入職すると、加藤先生の外来には肩疾患の患者さんが多く来院していましたし、警察官の肩鎖関節脱臼の症例も大変多く集まり、自分が初めて手術をしたのが肩鎖関節脱臼だったように思います。今年も警察病院の後輩が肩鎖関節脱臼に関連して報告を行いました。
 数年後にエコーのセミナーで当時は名鉄病院に勤務されていた杉本先生に肩のエコーを学びました。杉本先生は現在は名古屋スポーツクリニックの院長先生としてご活躍で、10月初めに見学に行かせていただいたばかりです。
 時は流れて、いまや肩もエコーが当たり前の時代になり、手術は肩関節鏡を使うのも一般的になり、リバース型人工肩関節の研究報告も増えてきました。肩のリハビリでもエコーが必要な時代が来たようです。
 開業の医師になってしまい、手術から離れてしまっているので、現在行われている手術についてやったことがない、見たことがない、知識が乏しいということになります。それでも、手術後の患者さんのリハビリを依頼いただくこともあり、手術についての知識は増やしておく必要があります。
 当院で多く関わる投球障害肩は、リハビリテーションを中心とした保存治療で大多数が試合に出られるようになるはずなので、知識を深めておく必要があります。
 今年の肩関節学会・肩の運動機能研究会には、当院からは私のほかに理学療法士2名とアスレチックトレーナーが参加しました。
 おかげさまで、前職当時よりも現在の方が全国の先生方と知り合う機会が増えております。
 お見かけしたのにあいさつができなかった先生方には失礼いたしました。
 
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当院は整形外科と運動器リハビリテーションの施設なので、インフルエンザの検査や治療は行わないのですが、通院されている方の利便性を考慮して、インフルエンザ予防接種のみ実施しています。
当院に通院中の方を優先して実施しますが、10月15日に今シーズン最初の接種を行いました。
内科・小児科のようにワクチンの在庫を多くは確保しませんので、早めに来院いただき、接種いただくことをおすすめいたします。
下野市在住の65歳以上の方と小学生以下には助成もあります。
なお、当院は小学生以上の接種とさせていただきます。幼児には接種いたしませんので、あらかじめご了承ください。
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