薬師寺運動器クリニック院長のblog

栃木県下野市の日曜診療・祝日診療の整形外科・運動器リハビリ・スポーツクリニックである薬師寺運動器クリニックの院長がつづるブログです。 土曜日も月に2回程度の診療をして、週末に多く発生するスポーツやレジャーでの痛みに対してなるべくその日のうちに治療開始できるようにしています。 栃木県や茨城県西部の野球選手が数多く来院されます。 診療に関連して是非知っておいていただきたいことや、新たな情報を述べていきます。

2019年03月

 当院では理学療法士による運動器リハビリを重視しており、スポーツ系の症例、地元の高齢者の転倒予防・介護予防、中高年の慢性疾患、他病院での手術後の症例、手術を必要としないケガや故障の保存治療など多様な症例に対応しています。いちばん多いのは野球をはじめとするスポーツ系のリハビリで、はじめから当院で治療を開始するケースだけでなく、他県から栃木や茨城西部に転居してくる野球選手の治療のために、当院を紹介いただくこともあります。
 理学療法士の活躍の場は、このような運動器領域だけでなく、呼吸器や循環器の疾患、脳卒中後の麻痺など脳神経系の疾患、神経内科疾患など幅広くあり、病院や診療所だけでなく介護施設や訪問リハビリまで多様です。
 一方で栃木県は理学療法士を養成する学校が2校しかないようで、関東ではいちばん少ないと思われます。というわけで、当院で運動器リハビリを行う理学療法士が足りません。
 当院は日曜から木曜まですべて勤務する理学療法士が6名、月曜から木曜まで勤務する理学療法士が1名、日曜のみパートで勤務する理学療法士が最大2名、というスタッフで運動器リハビリを運営しています。
 病院ではなく、入院設備のない診療所で理学療法士がこれだけいる施設もまだ多くないこともあって、栃木県各地や茨城県西部から多くの方に来院いただいておりますが、リハビリの需要に対して十分に供給ができているとはいえません。
 そのような状況のため、当院では理学療法士を募集しております。まもなく新しい年度が始まりますので、2020年の国家試験合格見込みの学生さんの募集も開始いたします。まずは施設見学にいらしてください。
 中途採用の方も歓迎です。現在の職場でひととおり経験し、次のステップとしてスポーツ系の疾患に多く関わりたいという方のお問い合わせ・ご応募お待ちしております。
 首都圏は人件費も高いので見かけ上の給与もよいのでしょうが、家賃や駐車場の費用も高く、通勤の混雑など移動の手間もかかるかもしれません。そんなことも踏まえて栃木で仕事をしてもいいなと言っていただける方のご応募をお待ちしております。
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 都内では桜が咲き始めました。
 3月初めの東京マラソンの日は寒いぐらいでしたが、そこから3週程度で暖かいを通り越して少々暑いぐらいの日もあり、開花となったようです。
 八重洲で野球肘に関連してお世話になっている江戸川スポーツ医学研究会の勉強会が3/23にあり、埼玉での用事もあったことから早めに都内へ出て、池袋経由でかつての職場があった場所に近い市ヶ谷~飯田橋の外濠の桜を観てきました。
 さすがに開花宣言から数日で、やや寒い日であったこともあり、まだ早いぐらいでしたが、同様に桜を観るために歩いている方も多く見受けられました。
 池袋東武のデパ地下も八重洲の地下街も久しぶりに歩いてみると、様子が変わっていたり知らない店があったり、新たな発見が多かったです。
 勉強会も新たな出会いもあり、有名な先生と話ができたりと充実した時間を過ごし、日付が変わってからの帰宅でした。
 開業の医師は自分から積極的に出かけていかなければ、新しい知識を耳にすることも少なくなりがちです。若い先生方から有名な先生方と出会い、話をすることも大切なはずです。
 最近は関東だけでなく、関西の先生方とも交流を深めるチャンスをいただくことも多く、刺激を受けることも増えています。
 新しい知識や手技を仕入れて日常診療に還元できるように努めたいと思います。


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 一般的な整形外科の扱う疾患は、他の科に比べればただちに生命を脅かすものは少なく、病院勤務の当時も死亡診断書を書いた枚数は数枚かもしれません。基本的には元気な方がケガをして、手術やリハビリを行い、また元気な姿に戻るということを想定して、整形外科を志したつもりです。
 都内で修行をしていた頃は数年で勤務先の異動があり、また地元の方ばかり診療をしていたわけではなく、長く診療に関わった方はあまりいなかったように思います。患者さん側の転勤や住宅事情で転居もあったかもしれません。
 気がつけば、医師人生の半分以上の仕事は、栃木の開業医として行ってきています。
 栃木では首都圏と比べれば転居をする方も少ない印象で、乳児股関節検診を受けた子が幼稚園児や小学生として来院することもあれば、学童野球の小学生だったのが大学野球に進むまでに成長することもあります。成長してつぎのステージに進む姿をみるのはうれしいものです。
 一方で、10年以上受診を続けている地元の高齢の方もいらっしゃいます。70代後半や80代前半に初めて診察をしてから、80代後半や90代になられてますます元気という方もいらっしゃいますが、一方で徐々に来院されなくなることもあります。
 全国紙の地方版や地元の新聞にはおくやみの情報が掲載され、またとちぎテレビやケーブルテレビでもおくやみの情報を流していますが、偶然これらを目にすると、ときに通院していた方が亡くなられたことを知る場合があります。元気で長生きをしていただきたいという運動器の立場では、最近まで来院されていた方が急に亡くなるのは寂しい話で、もう一度診察して話もしたかったなと思うところです。
 0歳児から90歳以上の方まで幅広い世代を長く拝見するので、うれしいことも寂しいこともいろいろあるのが地域医療です。

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 高校野球の対外試合が解禁となり、練習試合が始まっています。
小山市の5校と下野市・上三川町・壬生町の高校で小山市長杯の高校野球大会が例年行われていますが、今年も3月16日~17日に開催されました。
 いずれの高校にも当院でかつて治療をしていた選手が在籍するので、日程が合えば観戦に行っております。今年は日曜診療の前に小山西-石橋の試合だけですが観戦しました。
 春が来たとはいえ寒い日で、防寒対策が不十分で少々震えながらの観戦でしたが、柵越えの満塁ホームランも飛び出し、盛り上がる場面がありました。
 
 高校野球が試合をするようになり、高校野球選手の受診が増えてきています。
 県境が近いこともあり、栃木県だけでなく茨城県西部の高校からも来院があります。
 春休みに入ると練習試合のための遠征を行う学校もあり、私学の強豪で甲子園に出ない高校は遠くまで出かけるようです。
 逆に県内には遠くから遠征してくるチームもあるようで、東北・北海道の高校が多い印象です。
 熱心なプレーの一方で、多くは軽いものですが思わぬケガでの来院が始まっていますし、数ヶ月もすれば故障を抱えた選手が増えていくことも懸念されます。
 すべてのケガや故障は予防できないでしょうが、少しでも減らす努力はできるはずですので、練習と並行して体の知識も増やすことからはじめていただければと思います。
 治療ではなく予防の対応としてのトレーニングは、当院ではアスレチックトレーナーが対応可能です。現在常勤が1名と非常勤が1名勤務しています。まずはいったん医師の診察を受けていただきますが、状態によって、その後トレーナーの対応を開始していただくことも可能です。
 いまから夏を目指して治療やトレーニングを開始しましょう。

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 中学・高校は終了してしまいましたが、小学校はこれから卒業式のようです。
 卒業式に向けて練習をしているとのことで、「長い時間」座っていて・立っていて腰が痛い・膝が痛いという小学生が立て続けに何名か来院しました。この「長い」は感じ方に個人差があるので、ややしつこく数字で聞いていくしかないのですが、立っていてつらいのは20分ぐらいの様子で、座っていてつらいのは1時間を超えてきたぐらいでしょうか。
 昨年までは卒業式の練習で痛くなるという理由での受診については記憶がなく、少々驚きを持って対応しています。
 はるか昔、数十年前の自分の卒業式でも、何か交代で立ち上がって声を出すというのをやったなと思い出し、調べてみると「呼びかけ」という名で行われるものでした。ネットには文例も多く出てきます。
 当院に来院する小中学生は、診察室で背筋を伸ばして座っていられないことも多く、腹筋・背筋・肩甲帯の筋肉がすぐに疲れてしまうような印象です。授業中も寄りかかっていないとつらくなってしまうようです。集中力も低下するかもしれません。
 中学までは授業もテストも50分程度ですが、高校に入れば実力テストが90分から時に180分というものもあるのではないでしょうか。このぐらいの時間座って集中できないと、テストの成績にも影響が出てくる可能性があります。
 学校に通う以外は歩くことがないという小学生も少なくない印象です。野球やサッカーのチームに入っていても、練習には親の車で送迎され、生まれて初めて電車に乗るのが小学校の修学旅行のときという子もいるようです。
 極端な実例では、修学旅行で足が痛くなり、帰宅できずに駅からそのまま受診し、駐車場から診察室まで車椅子という子が来院したことがあります。もちろん一過性の痛みでしかありませんが、簡単に腰や下肢の痛みを生じているのではないかと考えます。
 中学によっては自転車通学になり、小学生の時よりも歩かなくなる生徒もいます。
 これが高校に入り、電車通学になって下野市から宇都宮に通うと、疲れる・だるい・痛いという訴えも春には聞くことがあります。
 大人が歩かないことが多く、何年も電車に乗ってないという方も多く来院します。大人が歩かなければ、その子供も歩くことなく、車で移動になります。車のシートに寄りかかって座っていれば、腹筋に力を入れることなく移動できてしまうので、姿勢の保持を続けづらい筋肉になっていくことも想定されます。
 学校側がいくらいい姿勢で授業を受けようと言っても、日々の生活の問題が大きいように思われます。
 立って電車やバスに乗るということがほとんどない地域で育つのと、立ったまま電車に乗るのは当たりまえという地域に育つのでは、将来大きな差が出てくるような気もしています。
 また別の機会に述べようと思いますが、扁平足や肩こり、手のしびれなどの問題も疲れにくい筋肉かどうかということに関わっているように感じています。
 次世代を担う子供たちをしっかりとした運動器を持った状態に育てていく責務が大人にあるような気がしますが、いかがでしょうか。
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