薬師寺運動器クリニック院長のblog

栃木県下野市の日曜診療・祝日診療の整形外科・運動器リハビリ・スポーツクリニックである薬師寺運動器クリニックの院長がつづるブログです。 土曜日も月に2回程度の診療をして、週末に多く発生するスポーツやレジャーでの痛みに対してなるべくその日のうちに治療開始できるようにしています。 栃木県や茨城県西部の野球選手が数多く来院されます。 診療に関連して是非知っておいていただきたいことや、新たな情報を述べていきます。

2019年07月

 多くの高校スポーツの選手が引退するとともに、進路を考えることでしょう。
 中学から高校に進むときのように、大学で高いレベルのスポーツ選手をつづけていくのは容易にいかないことも多いのではないでしょうか。
 また、進路の選択肢には大学だけでなく、専門学校や就職という人も少なくないと思います。大学に進学してもアスリートとしてスポーツを続けられる人はかなり少なくなるはずです。
 進路を決めるなかで、選手としてではなく、選手の指導、サポートやトレーニング、治療にかかわりたい考える高校3年生もいるはずです。ケガや故障の経験のある選手なら、治す側にまわりたいと考えている人もいるのではないでしょうか。
 スポーツ選手の治療に関わる当院としては、過去に当院で治療を受けた選手が何年後かに当院のスタッフとして一緒に仕事をしてくれるようになることも楽しみにしています。
 理学療法士、看護師、アスレチックトレーナー、診療放射線技師、医療事務はもちろんですが、十数年後に医師としてパート勤務をしていただけるようなことも起きるといいなと思います。
 自らの経験ももとに、選手の気持ちを理解できる医療従事者になることもすばらしいと思います。
 医療の進歩とともに克服されている病気は増えるかもしれませんが、人間がスポーツをする限り、ケガや故障をする人は一定の割合で出現すると想定され、選手の育成と同様に、スポーツ選手の治療や故障の予防にかかわる人材も必要であり続けると思います。
 これから進路を定めていくうえで、容易ではないかもしれないけれど、医療系も選択肢のひとつにしてみるのもいかがでしょうか。
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梅雨が長く続いている今年は、最後に台風が近づいています。
休診日を利用して待合室のエアコンのクリーニングを行いました。
診療中には実施できず、業者も少人数で1台のクリーニングに1時間かかるので、今回は来院するすべての方が利用する待合室だけです。
休診日は日ごろできないことをやる日でもあって、今回は学会の年会費を振り込むために、自治医大駅近くの郵便局まで歩いて行き、さらに午後には屋外リハビリスペースなどの芝刈りも行い、結構な汗もかきました。
零細な施設はこんなことも院長が行います。
しっかり塩分補充のタブレットも食べて水分補給もして、60Lのポリ袋3つ分の芝を刈りました。
見上げた空も夏の到来を感じました。
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 お子さんが幼稚園とか小学校低学年というママさん達は、夏休みに入って1週間ぐらいのこの時期、子どもたちと出かけたり、お昼ごはんを作ったり、少しお疲れになってないでしょうか?
お子さんが大きくなれば、抱っこやおんぶはそんなにないわけですが、幼稚園ぐらいだと疲れて眠ってしまったお子さんを抱っこすることもあるのではないでしょうか。
活発に活動されるママさんたちは、柔らかい関節の持ち主ということも多く、筋肉の疲労が出てくると肩が凝ってしまいがちです。
20代後半になると、筋肉は全盛期のパワーや持久力はないかもしれないので、肩こりの自覚があれば、湿布を貼ったりするだけではなく、予防につなげるためにも、運動療法としてのリハビリであったりコンディショニングであったり、何らかの体の評価をしたうえでの体操の指導を受けることがおすすめです。
痛みやつらさがあれば、テレビでも取り上げられましたが、エコーを見ながらのハイドロリリース注射を併用しつつ理学療法士が運動の指導を行う運動器リハビリテーションを行うことをすすめます。
いまは痛くないけど、予防をしておきたい、疲れにくい筋肉にしておきたいという方にはアスレチックトレーナーによる運動指導をおすすめします。
肩甲骨周囲、腹筋、背筋を適度な負荷でよく動かすことが大切です。
子連れのお出かけはつい車に頼りがちですが、電車やバスに乗り、街へ出て歩くことも予防のうえでおすすめしています。
アスレチックトレーナーによる予防のための体操指導はマンツーマンでなくてもOKですので、ママ友どうしでの来院もいいかも。
がんばりすぎないけど、気持ちよく体を動かせるようにしましょう。
お気軽に相談に来てみてください
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 当院には3台のエコーの診断装置があり、メーカーもそれぞれ別にして3社の製品を1台ずつ置いています。このうち、いちばん古くなってしまったGE社の機器を新しいものに入れ替えました。
 今回はプローブを3本装備し、目的に応じて使い分けていくようにしました。
 入れ替えに当たって引き上げていただいた機器も登場したときは「見やすい よい機械」ということだったのですが、当たり前のことながら、新しいものになれば画質も向上し、注射のために針を強調するモードがあったりと使い勝手はよくなったように思います。ただ、ほぼ全てが英語表示になってしまうので、慣れが必要で試行錯誤をしているところです。
 エコー機器は診察室に2台、リハビリ室に1台の配置です。診察室では殿部など深い部分の注射にも対応できるよう、GEとコニカミノルタの機器を配置し、これまで診察室にあった日立アロカの機器をリハビリ室に配置しました。
 エコー機器の整形外科の診療所での普及はまだ半分を超えた程度かもしれません。3台置いている施設は珍しいぐらいかもしれません。運動器エコーへの関心の高さということでご理解いただければと思います。
 理学療法士・アスレチックトレーナーも観察する技術を身につけ、さらに腕を磨けるようになっているべき時代になってきました。非常勤ですが鍼灸の資格を持ったアスレチックトレーナーも勤務しており、今後の事業展開のうえでもエコー機器になれておくことが望ましいと考えています。
 整形外科医がエコーを観ながら注射を打つわけですが、エコーを観ながら痛みの部位を理学療法士やアスレチックトレーナーが見当をつけて、医師に注射を打ってもらうといい部位を提案して行くという流れがここ数年のうちに広まっていく可能性があります。
 運動器のエコーは整形外科領域のトピックスのひとつです。
 時代の流れに取り残されないよう、解剖学も学びながらエコーの技術を磨いていく必要がありそうです。

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 まだ梅雨も明けず、学校も夏休みに入ったばかりですが、高校野球の地方大会で敗れたチームでは、すでに次の秋の大会を目指して新チームが動き始めています。
 10日あまり前に始まった栃木県大会は、ベスト8が決まり、すでに50チーム以上が敗退しました。次の大会は秋のシードを決めるための交流戦で、夏の甲子園大会期間中に栃木では交流戦が行われます。
 交流戦や秋の大会に向けて高校生の投手が来院し、リハビリの準備をはじめました。
 リハビリは1か月では足りないことも多く、いまから始めて秋の大会にどこまでいい状態にもっていけるかが、当院に求められます。
 夏休みに入り、学校の授業がないぶん、リハビリに週2回以上の頻度で通院できるかどうかも課題になるかと思います。
 運動器の医療、特にスポーツ復帰を目指すリハビリは季節をひとつ先取りする必要があります。
 高校野球に限らずですが、大会が近づいてから受診される方がいらっしゃいます。
 リハビリは結果がすぐに出るわけではないことも多いため、時間的に余裕を持って受診していただけるとありがたく思います。
 さらに、よりよい結果を求めて、アスレチックトレーナーが競技レベルのコンディションにするお手伝いをすることも可能です。昨年秋からこの夏にむけてアスレチックトレーナーが対応させていただいた選手もいました。
 試合に勝つことだけではなく、高校球児であれば大学進学などつぎのステージに進むうえでアスレチックトレーナーが役立つかもしれません。
 そういった意味では、秋だけでなく、1年後の夏を目指して対応していくことも考えていくべきかもしれません。

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