薬師寺運動器クリニック院長のblog

栃木県下野市の日曜診療・祝日診療の整形外科・運動器リハビリ・スポーツクリニックである薬師寺運動器クリニックの院長がつづるブログです。 土曜日も月に2回程度の診療をして、週末に多く発生するスポーツやレジャーでの痛みに対してなるべくその日のうちに治療開始できるようにしています。 栃木県や茨城県西部の野球選手が数多く来院されます。 診療に関連して是非知っておいていただきたいことや、新たな情報を述べていきます。

2019年09月

 9/29の日曜日に、リハビリテーション学会常任理事で兵庫県明石市明舞中央病院顧問の山本昌樹先生をお招きし、午前中に院内のリハビリ勉強会を行いました。シリーズで肩の勉強をさせてもらっており、今回は肩甲骨・肋骨・胸椎などに関連して胸郭出口症候群の講義、および胸郭の動きに関連しての実技指導をいただきました。
 当院の理学療法士とアスレチックトレーナーが互いに自分たちの体を使って触診や運動療法の練習をして、技術レベルアップをはかりました。
 引き続き午後からは実際に通院されている患者さんにたいして、山本先生からのリハビリテーションについてのアドバイスをいただきました。
 現在、2か月に1回程度の開催ですが遠方からお越しいただいてありがたく思っております。
 なお、外部の施設で整形外科に勤務されている理学療法士やアスレチックトレーナーの勉強会参加も歓迎いたします。次回は11月3日の日曜日開催予定ですので、改めてご案内いたします。

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写真は前回7月開催時のものです。

9/27金曜の夜に下野市役所の会議室で開催された地域包括ケアの多職種連携の勉強会に参加しました。
医師、歯科医師、看護師、理学療法士、作業療法士、薬剤師、管理栄養士、ケアマネジャー、ソーシャルワーカー、介護福祉士、市の高齢福祉課など百数十名が集まり、下野市における問題の抽出と今後の方向性について議論が行われました。
人口が6万を下回っている自治体であるがゆえに小回りが効いて、このような会も開けるのかもしれません。
自治医大が近くにあり、隣町には獨協医大もあるという医療水準が高い地域と考えられ、大学病院を頼りにしがちな地域性、在宅医療の受け皿としての地域医療の体制の整備の遅れなど医療側の問題も指摘されました。
また同じ職種どうしの横のつながりもまだ十分でないことも挙げられました。
当院は整形外科で若い方の来院が多く、在宅での介護に関わることがないのですが、勉強になりました。
地域の高齢化は当然ながら医療や介護の従事者の高齢化にもなるため、在宅での医療や介護のサービスの維持も大変になることが予想されます。
限られた資源と財源の適正適切な利用について考えさせられました。
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 当院には健康運動指導士の資格も持ったアスレチックトレーナーが勤務しており、高齢者の転倒予防・介護予防の指導もしていますが、本来のアスレチックトレーナーの資格を活かして、アスリートのコンディショニングや早期のスポーツ現場復帰、あるいは運動器リハビリのない日のトレーニングメニューの追加も行っています。
 個別(マンツーマン)での指導で、自由診療となりますが、現在のところ30分2500円+税、1時間4750円+税で対応させていただいています。なお、今後メニューの内容の改訂などにより料金の見直しを行うこともあります。
 これまでにも高校野球選手がコンディショニングを2年の秋から3年の夏まで継続し、大会で活躍されたケースがあり、健康保険を用いたケガや故障の治療には至らずに済んでいます。
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 本来、予防できる故障を予備知識と適切なトレーニングで予防することは、医療財政の観点からも望ましく、ケガをしてからの通院ではなく、予防のための指導がすすめられます。
 これらのトレーニングは保険診療ではありませんが、アスレチックトレーナーが医療としての受診が必要と判断した場合には、保険診療に切り替えて診察を受けることも可能です。
 プレーに著しい支障を来すことはないものの、さらに体の状態を改善させたい場合で、体の成長が終了した高校生や大学生、社会人のスポーツ選手は、アスレチックトレーナーへの相談もおすすめします。

 当院は初診のネット予約をホームページ http://ymc.tochigi.jp/ から行えます。予約のある方を優先していますが、もちろん予約のない初診も拝見しています。
 初診の人数は日曜や月曜に多い傾向で、木曜になるとネットの予約は入っていないこともありますし、予約なしで来院される方も少ないようです。
 診療所は木曜が休みというところも多いので、当院も休みと思われることもあるようですが、整形外科の扱うケガはスポーツやレジャーで発生することが多く、これらは週末に行われるので、初診での受診が日曜や月曜に集まりやすいとも考えられます。
 木曜は当院は週末でもあり、くすりがなくなるから追加に来るという方がいたりすると、来院人数が多くなりがちなのですが、初診が少なめで、病状の落ち着いた方の来院が多めということであれば、待ち時間は短い傾向になります。
 以前からの痛みなど、急ぎの受診ではない場合は、日曜・月曜よりも木曜の受診をおすすめします。

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 台風が近づいているなか、栃木は雨に降られず秋の高校野球は無事に準々決勝が終了しました。
栃木での国体に向けて改修が進んでいる栃木県運動公園のなかで、夏に改修が終了した県営球場でも試合が行われました。
宇都宮工業と足利工業の試合、作新学院と佐野日大の試合の2試合を大会本部で観戦させていただきました。
当院からは理学療法士のサポートとして、田野理学療法士もこの2試合を担当しました。
改修前は、正直言ってかなりレトロな球場であったのが、きれいでバリアフリーにも配慮した球場になりました。
医療のサポートを行う側としては、医務室が明るく広くなったこと、スタンドに通じるエレベータが1台だけのようですが設置されたこと、正面の受付の目立つ場所にAEDが配置されたこと、ベンチ裏が広く明るくなり選手の状態を観やすくなったことが改善された点として挙げられます。
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スタンドに上がる大きな階段も新しく作られましたが、エレベータもチケット売り場もすぐそばにあり、この周囲に人が集まり留まる傾向がありそうです。
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車イスのスペースは1塁側も3塁側もたっぷりあり、改修前は野球好きだけど車イスのために観戦できなかった方々には朗報でしょう。
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AEDを使うような事態がないことがいちばんですが、胸に打球を当てると心配なので目立つところに配置されてよかったです。
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学童からゴールデンブレーブスの選手まで、栃木の選手が活躍するのを楽しみにしています。

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