薬師寺運動器クリニック院長のblog

栃木県下野市の日曜診療・祝日診療の整形外科・運動器リハビリ・スポーツクリニックである薬師寺運動器クリニックの院長がつづるブログです。 土曜日も月に2回程度の診療をして、週末に多く発生するスポーツやレジャーでの痛みに対してなるべくその日のうちに治療開始できるようにしています。 栃木県や茨城県西部の野球選手が数多く来院されます。 診療に関連して是非知っておいていただきたいことや、診療に限らず新たな情報を述べていきます。

2020年01月

1/26日曜診療の前に 整形外科リハビリテーション学会常任理事の山本昌樹先生を講師にお招きして、股関節触診の勉強会を開催しました。今回が4回シリーズの第1回です。
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この勉強会は外部の理学療法士の参加もOKですので、奮ってご参加下さい。
次回は3/15です。
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午後からの日曜診療では、当院で治療を受けている実際の患者さんのリハビリについての臨床指導をいただき、よりよい治療へのアドバイスもいただいています。
スタッフのスキルアップを図り、日常診療に還元してまいります。
おかげさまで、県内各地遠くは那須塩原・矢板・大田原からも来院をいただいています。
東北道・北関東道・新4号国道など、道路網にも恵まれていますので、宇都宮市も平出・下栗・平松本町・清原台、また芳賀・高根沢などからも来院が増えてきているようです。
交通の便がよければ、治療を受ける施設を決めるのは、施設が近いかどうかというより、治療の内容ではないでしょうか。
湿布を貼ればいいとか、電気治療をすればいいという時代ではなくなっています。





 高校や大学の進路がすでに決まっているスポーツ選手の皆さんは、卒業式まで1か月ちょっとの時間をお過ごしのことと思います。
 進学して新たな環境でスポーツを開始すると、今までと比べてレベルアップした練習内容で体が適応できずに6月頃になると痛みを訴える方が多めに来院することが多いです。
 トレーニングをいまのうちにしておくことで、春のスタートがスムーズにできるようにしておきませんか。
 新しい環境では同期で入学する選手がたくさんいれば、それだけライバルが多くなることになり、故障やケガをすることで、自分の試合出場のチャンスが減ってしまうかもしれません。
 まだまだ体が成長する時代の選手は、筋肉が増えていくことで関節が硬くなることも懸念されます。
 ストレッチを春に向けて十分に行っておくことも大切です。

 コンディショニングは健康保険の使えない自由診療のプログラムです。
 ご希望の方はどうぞお問い合わせ下さい。

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 電子カルテのおかげもあり、どこにお住まいの方がどのくらい当院へ来院しているかなどというデータも把握しやすくなっています。
 移転前の紙カルテの頃から事務スタッフの協力で来院患者さんの大まかなデータは出していましたが、電子カルテでは郵便番号単位でのデータが出せるようになりました。
 当然ながら、近いところから多く来院し、距離が離れていくと来院人数が減るわけですが、一旦運動器リハビリが始まると近所の方やチームメイトに口コミで紹介されることがあり、少し離れた地域なのに多めに来院するということもあります。
 そんな例で言えば、芳賀町や高根沢町からの来院が最近多くなっている気がします。
 学童野球の選手の来院から始まり、そのチームメイトや家族が来院し、さらに近所の方が来院しているのかもしれません。
 一方、距離の割に意外と来院が多くないのが県境をまたいで茨城県筑西市・結城市と県内でいえば鹿沼市でしょうか。
 下野市に隣接する市町は比較的多くの方に来院いただいていますが、茨城とはいえ、車で20分も走れば到着できる筑西市や結城市はとても近く、もっと来院されてもいいように思います。
 筑西市での野球肘健診を何年もNPO法人野球医療サポート栃木で行っており、学童野球の選手は少し来院されますが、県内ならもっと遠くのチームの選手が多く来院していることを考えると、行政組織やスポーツ競技連盟、医師会や整形外科医会などの組織がやはり栃木と茨城で異なるぶん、情報が共有されにくいということでしょうか。
 鹿沼市は免許センターに行ったり、ニラそばを食べに行ったり、高校野球の観戦に行ったり、東北道で北へ向かうときに鹿沼インターを利用したりということで、個人的には親近感のある市ですが、宇都宮との結びつきが強いということでしょうか。
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 宇都宮も面積が広いので、下野市側の雀宮周辺の方が多めで、医療機関が多くあるであろう宇都宮駅西側の市の中心地の方はほとんど来院されませんが、最近は新4号でアクセスしやすい平出や下栗、平松本町あるいは清原台あたりからの来院をいただいています。
 医療機関は広告についての規制があり、なかなかアピールはしづらいこともあって、多くの方は知り合い・家族からの紹介も含めた口コミで来院している気がします。
 ネットで見てという方もいらっしゃいますが、多くはないようです。

 当院は10代がいちばん多く来院されますが、やはり野球を初めとしてスポーツ選手が来院しているケースが多いです。その理由としてはエコーを用いた検査を長年やってきて経験を積んできたこと、最近はエコーを見ながらのハイドロリリース注射も行っていること、理学療法士が多くいて運動器リハビリを原則ひとり40分程度実施していることが挙げられると思います。
 そこまでの対応をしている施設は県内では大変少ないと推測するのですが、治療の内容よりも通院しやすいということを重視して、近所に受診する方が多いと思われます。
 
 一方で、当院について何らかの形で知ることができた方は、近くの施設の受診をせずに、那須塩原市、大田原市、矢板市、茂木町からも来院されています。いずれも車で来院するのも1時間以上かかるところですが、熱心に来院いただいている方もいます。ありがたいことです。
 
 整形外科の治療は、レントゲン撮影をして「骨は異常ない」と言われ、くすりの処方と電気治療という安易なものが多く行われてきました。高齢者なら「歳でしかたがない」とされてきたと思います。
 そういった治療には満足していない方がいらっしゃるということの現れかと思われ、遠くからお越しいただく以上は一層気を引き締めて治療に当たっているつもりです。
 運動器エコーによるハイドロリリース注射、理学療法士による運動器リハビリ、日曜午後や祝日の診療を引き続き当院のアピールのポイントとしてまいります。
 高齢者の介護予防や骨折予防にも力を入れておりますので、他病院での手術後(骨折・人工関節・腰椎の椎弓切除など)にも対応いたします。安易にデイサービスで集団での体操をするよりは、術後150日までの運動器リハビリもご検討下さい。どうぞお気軽にご相談下さい。
 まだ十分にアピールできていない地域の皆様にも来院をいただければ幸いです。

 
 
 

 自治体が行う健康診断のオプションに、骨密度の検査も含まれています。 
 40歳以上の5年に一度受けることができるというものですが、お話を聞く限りにおいては、踵の骨で骨密度を測っているようです。
 この「40・45・50・55・60・65・70歳」の女性を対象としての骨密度検査では、たとえば41歳の人が骨密度検査を受けたいと思い立っても受けられないという奇妙なことが起こります。

 また、多くの整形外科の施設では踵の骨で骨密度を測っていないと思われ、大病院や検査に熱心な診療所では大腿骨頚部と腰椎の2カ所で検査をするようになっており、当院もそのようにしています。
 そのように考えると、無料とはいえ、健康診断で骨密度検診を行うことにこだわる必要はないように思われます。検査に該当しない年齢の方が数年待ってあまりいいとは言えない機器で検査をすることが有意義かどうか?
 整形外科に受診された方のレントゲンを撮影するときは、骨が変形しているかどうか以外に見た目の骨密度を感覚的に判断していますが、骨粗鬆症ではないかを疑うようなレントゲンの状態の方は中高年女性では多いように思います。
 そんな場合には骨密度検査をおすすめしていますし、疑う根拠があれば健康保険で信頼性の高い検査を行うことになります。
 また、中高年以上で、実のご両親が大腿骨頸部骨折をしたことがあるなどの家族歴があったり、持病や生活習慣によっては骨粗鬆症を疑うこともあります。
 FRAXとよばれる骨折のリスクを調べる専用の計算機もあり、骨粗鬆症の治療を開始する根拠にすることもあります。
 平日午前中は混雑のリスクが少ないので、骨密度が心配な方は午前中の受診をおすすめします。
 一緒に転倒予防・骨折予防の運動の指導を受けてみてはいかがでしょうか。
 冬は特にこたつを使うような家では、転倒・骨折のリスクが高まるかもしれません。
 お気軽にご相談ください。
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コンディショニング チラシ (1)


 1/26でNPO法人野球医療サポート栃木と栃木県高野連が共催する野球肘検診は終了しました。
 当院においても真岡ボーイズの選手の野球肘検診が終了し、上三川ボーイズの選手の検診を行っているところです。
 
 1/24に選抜高校野球の出場校が決定しましたが、今年の大会から高校野球の球数制限が穏やかにスタートします。この球数制限の議論のきっかけとなったのが新潟県高野連の球数制限の発表でした。
 新潟県は県内の野球団体の協力が密であり、野球肘検診も野球手帳も、ベースボールフェスタやベースボールサミットと呼ばれるイベントも先駆的に取り組んでこられました。マナー向上や障害予防についての新潟メソッドと呼ばれる取り組みも行われています。
 そんな新潟県の取り組みを栃木は学ばせていただき、栃木県でも野球肘検診を開始し、また野球手帳も私が編集主幹となってつくりました。
野球手帳

 新潟県との間で大きな差が出てしまっているのが野球手帳の運用です。
 新潟のベースボールフェスタで行われた検診では多くの選手が当たり前のように野球手帳を持参していましたが、栃木の検診では持参する選手はほとんどいないようです。
 手帳を作ることで油断してしまって、その後の運用・活用についての啓発が不十分であったと深く反省をしているところで、野球手帳の活用を今になってですが、推し進めるべきとこのような形も含めて発言をし始めました。
 せっかく作ったのに活用されていないのはもったいないわけで、ただし、そもそも配布の状況もよくないため、野球手帳を知らないという選手・保護者も当院に来院する方に限れば多いようです。
 作成に1年近くかけたのに、普及が十分でないのは悔しいところですので、改めて野球手帳の活用をお願いするところです。
 野球肘検診のみならず、野球でのケガや故障で医療機関を受診する際に診察室で担当の先生に治療の要点を記入してもらいましょう。
 緊急時の連絡先や既往歴を記入したり、野球歴を書いておけるページもありますし、故障やケガを防ぐために知っておきたい知識やストレッチの仕方なども記載されていて、読み物としても活用できるものです。
 高校野球のみならず、学童野球も球数制限が始まりますし、中学硬式野球もジャイアンツカップでの球数制限を行うと発表されています。
 野球選手の故障を防ぐためのスタートの年といっていいかと思います。
 栃木の野球手帳もその流れの中で、是非活用していただくようお願いします。
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