薬師寺運動器クリニック院長のblog

栃木県下野市の日曜診療・祝日診療の整形外科・運動器リハビリ・スポーツクリニックである薬師寺運動器クリニックの院長がつづるブログです。 土曜日も月に2回程度の診療をして、週末に多く発生するスポーツやレジャーでの痛みに対してなるべくその日のうちに治療開始できるようにしています。 栃木県や茨城県西部の野球選手が数多く来院されます。 診療に関連して是非知っておいていただきたいことや、診療に限らず新たな情報を述べていきます。

2020年07月

 本来なら東京オリンピックで盛り上がるはずだったこの週末、祝日はそのまま残り世の中は4連休ということになります。
 多くの学校スポーツは大会が行われないまま8月の初めから短い夏休みが始まります。
 夏休みも本当なら7月21日から始まるのが普通でした。

 大相撲もプロ野球も観客の人数を制限して行われています。
 各地で行われている高校野球の代替大会も保護者を除き原則無観客のようです。
 栃木県では交流試合という名で開催されています。
 

 4連休で栃木県内での小旅行やレジャーあるいはスポーツを予定している方も多いことと思いますが、ケガが起こりやすいのもそういったイベントのことが多い一方で、ケガをした場合の受け皿としての医療が乏しい状況になります。
 需要があるのに供給が少ないのが週末の医療体制で、土曜の午前こそ診療行う病院や診療所はあるものの、それ以外の3日間はほとんどの施設が休診です。
 当院は7/23木曜の「海の日」は平常通りの木曜日の診療ですが、外部に委託する採血・採尿の検査はできません。
 7/24金曜の「スポーツの日」は、祝日ではありますが金曜日のために休診です。私自身は高校野球の医療サポートに入る予定です。
 7/25土曜も休診で、7/26日曜は午後から平常通りの診療です。
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栃木県各地から受診をいただくことも多いため、休日でも必要があれば、北は那須塩原・大田原方面、東は茂木方面、西は足利方面からも来院してください。
地元での治療継続のために紹介状も作成します。
新4号国道の道の駅しもつけがある薬師寺の立体交差から西へ向かい、車なら数分で到着可能です。
スマホの地図アプリをご参照いただくとよろしいかと思います。

初診の方はネット予約をご利用ください。ホームページからリンクして予約サイトに入ることができます。http://ymc.tochigi.jp/
時間帯によっては混雑も予想されます。あらかじめご了承のうえお越しください。

 7/18土曜日から、栃木の高校野球も始まりました。
 例年よりも1~2週遅れぐらいでしょうか。今年も梅雨の影響ですっきりしない天気ですが、新型コロナウイルス感染症の拡がりで公式戦のできなかった選手たちにとっては久しぶりの大会です。
 夏は高3の引退でもあり、野球選手としても引退という3年生も多いことから、当院で治療に関わった選手の試合についてはなるべく観戦に行こうと思っていて、毎年休診日を利用して球場に出かけています。今年は週末の土日と本来はオリンピックのために祝日を並べたところを利用しての試合となっています。
 7/18は3球場のどこに行くか迷った末に、宇都宮の県営球場へまず出かけました。
 選手のケガや熱中症の観客への対応で、何年か栃木の高校野球に関わらせていただいており、休診日で時間の都合が付くときは本部席に入れていただきながら、突発的なことへの初期対応をしています。
 本来はケガも熱中症も起こらないことが望ましいのですが、ときどき起こってしまうことがあります。IMG_4208


 そんなわけで県営球場で3試合を見せていただきました。
 今年は開会式がありませんが、例年のように高校書道部の作品が掲げてありました。
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 中学あるいは学童の頃から知っている選手が高校に入学し、3年生になるまで何度か肘や肩あるいは腰の痛みで受診して、リハビリをある期間継続をしていただくと、成長する姿をみせてもらってきたような感じがして、ついつい応援をしたくなるものです。
 また、自分たちの治療の結果のひとつとしての試合中のプレーの様子を見せていただいています。
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 敗れたチームの選手はお疲れさまでした。
 3年生のなかにはこれで野球を引退という選手もいるはずで、新しい道への一歩を踏み出していただければと思います。
 勝ったチームはすぐに試合があります。
 2年生や1年生は秋以降の大会もあり、肘・肩・腰の手入れをしっかり行いましょう。
 多くの選手が当院へ通っていただいたように、気になるところがあれば気軽に相談に来ていただければと思います。県の北部や茨城西部からも来院をいただいています。
 少しでもいい形で大会で試合に臨めるよう、当院はサポートしています。

 

 例年なら春に行われる学校検診が遅れて実施されます。
 学校医を務めている学校では9月に実施するとのことで、日程の調整をしているところです。
 学校行事も延期されたり中止されたりしているところで、学校検診がそれらの行事の以前に行われるのが一般的かと思います。

 大人の皆様も健康診断を受けている時期でしょうか。
 各自治体から健診の受診券が郵送されているのではないかと思います。また会社にお勤めの方は職場で健診を受けるように言われる頃ではないかと思います。
 当院も休診日を利用してスタッフが健診を受けに行っています。
 私も先日出かけたところです。

 中高年になれば、健診の結果が気になるようになり、昨年とデータを比べて一喜一憂することも多いのではないでしょうか。
 全く自覚症状がないまま、肝臓や腎臓の機能が低下することがあります。
 高齢者においては機能低下が当たり前になるので、くすりの服用の際は肝臓や腎臓の機能を把握しておいた方が安全です。
 ということで、当院としては健康診断のデータをコピーさせていただきたいとお願いすることがあります。骨粗鬆症や腰部脊柱管狭窄症、関節リウマチなどで長期にわたりくすりを処方させていただいている方にお願いをする場合があります。関節リウマチの方は胸のレントゲン写真の所見も異常がないかお尋ねすることがあります。
 肝臓や腎臓の機能の低下に気づかないままくすりを通常量で処方すると、さらに肝臓や腎臓の機能を低下させる危険もあります。
 健診結果あるいは内科受診で採血の結果を、差し支えない範囲で結構ですので、ご提示いただければ幸いです。
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 例年は4月から新年度が始まりますが、今年は新型コロナウイルス感染症の拡がりで、実際に学校に登校したり会社に出社したりできるようになったのは、6月からというところも多かったのではないでしょうか。

 学校が始まったことで、授業で疲れる、登校で疲れるという生徒が来院しました。
 4月スタートの例年も6月頃に同様の訴えが出てくるのですが、今年は6月スタートで6月中に来院するケースがすでにあり、症状を感じるのが早いかもしれません。そしてこれから夏にかけて増えるのかもしれません。

 学校の場合は中1・高1といった1年生が新しい学校で運動量が急に増えたための身体の痛みというパターンが多いのですが、今年は3月から5月の外出自粛で外に出て身体を動かすことが極端に減ったためか、授業や登下校の移動で疲労感があるのかもしれません。
 ここ数年は小中学生が「修学旅行で身体が痛い」とか、「ディスニーランドに行って身体が痛いからパレードを見ないで帰ってきた」という理由での受診も散見されるようになっています。
 小学生の間は徒歩で通学しますが、学校によっては中学は自転車通学で、外出はすべて親の運転する車というケースが多く、歩行時間が少ないのは間違いないと思っています。
 先ほど述べたディズニーランドへの往復も、電車ではなく車で行く人が多いようですが、それでも痛むといって来院されます。

 ほとんど電車に乗らないまま高校生になり、高校の通学で電車通学が始まって、連日電車に乗るようにって疲労や痛みが出現していると思われるケースもあります。下野市内の駅から宇都宮や栃木市に通うぐらいで疲れる高校生というのも本当は問題なのですが、今後こういう事例は増えるのかもしれません。
 ただし、たいていはこの種の痛みは短期で改善します。身体が適応するためと思われます。
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 新しい仕事を始めた方も同様に来院することがあって、いままでデスクワークだった方が退職後に介護系の中腰で移乗・移動を解除する仕事をはじめたりして、腰が痛くなるという事例も過去にはありました。利用者である高齢の方が男性である場合は、介護する側の腰や肩周りの筋肉に余裕がないと痛みが出やすいように思います。
 また、自衛隊や警察学校に入った方は訓練での運動の増加で痛みを訴えて来院することもあります。

 いずれも時間がたつと身体が適応していくことが期待されるのですが、状況によってはリハビリが必要になります。
 中学1年生では、まだ骨の成長が終わっていないため、たとえば膝ではオスグッドシュラッター病と呼ばれるような運動時の痛みが出現することもあります。
 痛みの多くは骨よりも筋・腱・靱帯が骨に付着する部位の周辺で起こりやすいです。
 くすりを内服したり外用薬を使うこともダメではないのですが、効果的でないことも多く、エコーを見ながらのハイドロリリース注射+運動器リハビリの組み合わせが推奨されるところです。
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 痛みがつづく方はご相談にお越しください。
 

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