薬師寺運動器クリニック院長のblog

栃木県下野市の日曜診療・祝日診療の整形外科・運動器リハビリ・スポーツクリニックである薬師寺運動器クリニックの院長がつづるブログです。 土曜日も月に2回程度の診療をして、週末に多く発生するスポーツやレジャーでの痛みに対してなるべくその日のうちに治療開始できるようにしています。 栃木県や茨城県西部の野球選手が数多く来院されます。 診療に関連して是非知っておいていただきたいことや、新たな情報を述べていきます。

2021年05月

あくまで当院スタッフの個人の感想で、医学的な根拠はありませんが、2回目の接種を5/20に受けた後の様子をスタッフミーティングで聞くことができました。

知り合いの医療系の方のSNSや、先行して2回目の接種を終えていた大学病院に勤務される理学療法士や看護師の方に、2回目の副反応が1回目より強いかもと聞いていましたので、スタッフにはアセトアミノフェンの薬を配布して副反応に備えるようにしました。

大雑把は数字しか述べられませんが、二十数名のスタッフが接種を受け、発熱や頭痛を訴えたのは6-7名ぐらいでしょうか。うち1名は38℃以上の発熱だったそうです。
いずれも20代ですが、年齢も偏りがあって20代が多いことから、副反応が若い人に多いなどとは言えません。
くすりを注射前に内服しても発熱や痛みが生じたようです。

50代の私は、注射前に内服を開始し、注射後翌日昼まで内服しました。
翌日は1回目と同じ程度の腕のだるさ、あるいは腕を横に上げる動作での軽い痛みのみでした。くすりの効果でこの程度の痛みで済んだのかどうかは不明ですが、予防的に鎮痛解熱剤を内服しておくことも考慮すべきでしょう。

休診日前の注射だったので、診療には影響がなかったのはよかったと思います。

下野市の高齢者の接種後の状況を介護審査会で市役所の方から聞きましたが、医療従事者でみられたような訴えはほとんどなかったとのことでした。これもまだ1回目の接種なので、本当のところはわかりません。
今後高齢者の接種が全国で広く行われていくことで、何らかの情報が出てくるものと思います。

仕事をリタイアしている高齢者も多いかと思われますが、一般の方や、12歳まで注射対象を引き下げるようになると、注射の後の数日の痛みが仕事や学校に影響が出てくるのかどうか、気になるところです。

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5/20木の午後を休診にして、当院スタッフの新型コロナウイルスワクチンの接種2回目を受けてきました。
午後休診について、皆様のご理解をいただきありがとうございました。
下野市の医療従事者は石橋にあるきらら館での接種です。
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1回目は腕が重い感じ、あるいは軽い痛みが注射当日夜から2日後ぐらいまで続きました。
2回目は1回目よりも副反応が強く出る可能性も指摘されていますので、痛みや発熱に備えて、スタッフに必要な場合に痛み止めが内服できるよう準備しました。
当然ながら個人差があるため、私自身は発熱も頭痛もなく、1回目と同程度の腕の重い感じで済んでいます。
大学病院に勤務される方々からは、それなりに体調を崩す人もいる可能性を聞いており、念のため注射後3日間は診療を行わないつもりで、5/22は土曜診療を行わず、5/23は日曜診療を休診としています。

もともとは日本整形外科学会学術総会の開催の日程とかぶっていたこともあり、都内で学会に出席する予定でしたので、注射のためだけに休診にしたわけではないのですが、結果としてスタッフの休養にもなりました。

5/24月のミーティングでスタッフの副反応を確認します。
医療従事者や高齢者の副反応の様子はこれからいろいろ報道されるものと思います。
いずれ一般の方々の注射が行われるわけですが、注射の翌日などは仕事をセーブすることも検討しておかれたほうがよいのかもしれません。
16歳以上の実施ということで、学生の皆さんの接種のタイミングがいつになるのか気になるところで、スポーツの大会や入試といった大事な行事に関係のないときに行われるといいですが。

 日本の保険医療の問題として、医療費の削減が課題のひとつになっています。少子高齢化の進行で、医療を受ける人は増えるものの、保険料を払って支える側の勤労者が減っていくので、保険制度が維持できるかどうかの議論がこれからも進むものと思われます。
 
 以前から病院の入院日数を短縮させるように当局から指導が行われており、急性期の病院はどんどん手術してどんどん退院させていくような流れかと思われます。
 
 そのため、入院しながらじっくりリハビリを行うということは急性期の病院では不可能になり、リハビリ病院に転医して対応するような仕組みが脳卒中では行われているようです。しかし骨折や人工関節、脊椎の手術など、整形外科の扱う領域はリハビリ病院への転院まではなかなか行われず、外来通院でのリハビリになればいい方で、外来でのリハビリも十分に行えずに介護保険への移行を進められたり、「自分で運動して」と言われているケースも散見されます。
 
 大きな病院は、脳神経系や運動器系以外にも、心大血管や呼吸器系のリハビリも行われるので、どうしても運動器系は生命予後という点での優先順位は低いことから、十分なリハビリに至らないこともあると推測しています。
 理学療法士としても、大病院ではいろいろな分野が経験出来るメリットはある一方、運動器リハビリを究めたいと思っても、手術後のリハビリに偏り、外来のリハビリがほとんど行われなければ、手術が不要な病状については、こまめにリハビリに来てもらい詳細な経過を追うという経験が積めないことにもなります。
 
 まだまだ医療は医療施設間によるヒエラルキーがあって、大学病院がトップで、その関連病院がその下で、一般の病院がその下で、さらに下層に診療所があるという図式です。
 ブランド志向という言い方は適切ではないかもしれませんが、理学療法士として大病院、有名病院で仕事をしたいと考えるのは当然と言えば当然かもしれません。

「整形外科」という言葉には「外科」という用語が含まれることからもわかるとおり、本来は手術が主体の治療です。ただし、運動器エコーの診断機器の急激な発達により、痛みの部位が画像で推測できるようなケースも増えて、手術をしなくても済む症例も実は多いということもわかりつつあります。
 スポーツ選手においては、手術は選手としての活躍を制限するリスクもあり、エコーによる診断と原因となる部位へのエコー像をみながらの注射、さらに理学療法士によるリハビリで試合に復帰できることが望ましいです。
 一方、病院としては手術をどんどん行い、短期間で退院させて、次の患者さんを入院させて手術を行っていくということで収益を上げていかざるをえません。
 だから、大病院では一部の有名選手を除くと、なかなかスポーツのリハビリは受けにくい部分もあるのではないかと思われます。このため、大病院では保存治療のリハビリの経験しづらいと考えられます。
 
 当院で保存治療のリハビリを数年経験してから、病院での手術後のリハビリを学びたいということで当院を「卒業」していった理学療法士もいます。
 大病院だけでリハビリを経験した理学療法士と、上手に医療機関を渡り歩く理学療法士と、いつの日か治療技術に何らかの差がよくも悪くも出てくる可能性があります。
 
 これから進路を考える理学療法学科の学生の皆さんがどこに就職するかで、疾患に対する見方やいろいろな考え方も変わるような気がします。最終学年の学生は、就職先を考え始める時期かと思いますが、いろいろ考え抜いてみるいい機会でもあります。
 
 外来ではリハビリを行えず、「自分で運動して」と言われてしまう病院の理学療法士の皆さんはどんなことを考えているのかなと思うところでもあります。
 
 患者さんとしては、その疾患に応じて医療機関を選ぶでしょうが、手術を行う医師のもとでリハビリが続けられるとは限らない場合があるということも知っておかれてよいと思います。
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野球人口減少が進んでいるとはいえ、まだ他のスポーツよりは競技人口が多い野球で、連日のように野球選手が痛みのために当院へ受診されます。

学童野球を小学校低学年から始めて、中学、高校、大学と続けていく選手と、途中で野球以外に進んでいく子がいます。野球以外に興味を持つのならまだしも、故障で野球をつづけられないというのは避けたいところです。

両親が熱心で高校は県外の強豪校に進ませるという方針の家もあります。
高校でも活躍するためには、中学でひどい故障をしていてはダメなわけで、野球とは別に身体のケアや、ケガや故障を防ぐための知識も必要になります。強豪校は野球の実績や実力が必要なことはもちろんですが、ケガや故障をしていると入学の内定をもらえないことも予想されます。

中3や高3ならば、スポーツ推薦で進学するためには、要所要所の大会で活躍する必要があると考えられ、そもそも試合に出場しないことにはダメなわけですから、痛みを一時的にでも止めるという意味で、やむを得ず注射を併用することもあります。彼らの場合は人生を左右する試合があるということです。
大学に野球で進学するにはセレクションを受けるという話を聞くこともあります。そんな場合も痛みがあってはまずいので、過去にも注射を打ってセレクションに参加し、大学に進学した選手もいました。
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学童から中学になる段階では、多くの場合は入試もなく地元の中学に進学する子が多く、中学野球部にせよ、中学の硬式野球にせよ、入部のための試験もなければ、学童野球の実績も問われることはないものと思われます。

学童野球の時期に肘の故障をした選手は、高校でも肘の故障を再発しやすいという考え方があります。
そうだとすると、将来を考えて学童の時に故障をさせないようにプレーさせるよう、配慮されてもいいはずです。

ところが、学童野球大会のチーム数が多いままで、各チームの選手は減っている状況なのに、試合数の多いトーナメントが組まれていたりして、肘の痛い選手が減らないという状況が続くわけです。

小6は進路に関わらない野球なのだから、勝つことよりも故障しないような野球をすべきだし、故障したら急いで復帰する必要もないはずです。

「6年生の最後の大会」などと言いますが、野球人生の最後ではないし、進路に関わらないのですから、無理に出場するせず、中学の野球のスタートの段階でいい状態にすればいいと思うのですが、どうしても目先の大会にとらわれてしまう方が一定の割合でいます。

「まだ投げない方がいい」というアドバイスは「痛くないのに投げさせてくれない」と解釈され、「痛くなければ投げていい」というコメントをするといい医者と勘違いされることもあります。
画像所見だけでなく、身長や体重、痛む部位以外の身体の状態、今後の野球人生の見通し、現在のチーム状況、代わりの選手の有無、ポジション、大会の対戦相手の強弱、実際の練習参加状況をお聞きしたうえで、屋外リハビリで実際にボールを投げてもらって、コメントをしています。
屋外でボールを実際に投げてもらい、理学療法士がボールを受けて状態を確認するという施設はほとんどありません。
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他にも故障者がいるようなチームで徐々に選手の人数が減っているような場合は、何か問題あって選手が入団を避けているというケースもあり、注意が必要です。「人数が少ないから試合に出てくれ」という話になると、次の故障者が出ることにならないか心配です。

学童野球では目先の勝利よりも、数年後に中学や高校で活躍できる身体の状態でいられることが大切と考えますが、いかがでしょうか。
 

5月になり中学・高校の春のスポーツの大会が行われています。
栃木県の地元紙である下野新聞には高校総体の結果も詳細に掲載されています。

スポーツの大会が盛んに行われる時期になると、一定の割合でケガや故障が起こると考えられます。
また、春は新入生が新しい環境でスポーツを始めることから、運動のレベルが急激に上昇して身体の不調を訴えやすい時期でもあります。
そんなわけで、例年5月から中学生・高校生の受診も増えることが多く、実際今年も増えてきました。
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関東大会・県大会などが5月下旬~6月に開催され、その後に練習試合を毎週のようにこなし、夏の大会を7月始めに迎えるという日程で、選手たちも身体の疲労をため込む可能性があります。
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年生にとっては6月~7月に引退を迎えることから、最後の大会で力を発揮したいという希望をもって練習をされることと思います。
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骨が折れてなければ2週間もすれば治ると思い込まれているケースが多いのですが、骨以外の軟部組織の損傷もすぐに治らないことは珍しくありません。
損傷箇所が修復し、機能回復を図るとなると、とても2か月では足りないということが多いのです。

引退になる6月~7月まで2か月ありません。
これからケガをすると次の大会に間に合わないことが予想されます。
大会のための練習であって、練習でのケガで大会に出場できないとか力を発揮できないとなると本末転倒です。

現在故障を抱えている方は、ギリギリの時間でどれほど治療ができるかが課題になります。
リハビリの相談に早めにお越し下さい。

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