薬師寺運動器クリニック院長のblog

栃木県下野市の日曜診療・祝日診療の整形外科・運動器リハビリ・スポーツクリニックである薬師寺運動器クリニックの院長がつづるブログです。 土曜日も月に2回程度の診療をして、週末に多く発生するスポーツやレジャーでの痛みに対してなるべくその日のうちに治療開始できるようにしています。 栃木県や茨城県西部の野球選手が数多く来院されます。 診療に関連して是非知っておいていただきたいことや、診療に限らず新たな情報を述べていきます。

2025年06月

スポーツやレジャーでのケガや、家の片付けなど作業中の痛みは、学校や会社が休みの日に起こりやすいと思われます。

今でこそ学校は土曜が休みですが、そのむかし自分が小学生の頃は土曜は午前中授業だったわけで、その当時は「半ドン」という言葉もありました。

その名残かもしれませんが、医療では現在も土曜の午前中は診療という施設は珍しくありません。

さらに、土曜は15時まで、17時まで、18時30分までという施設もあります。

一方、日曜の診療となると、平常通りに診療を行う施設はほとんどなく、新聞の地方版に日曜の当番医が小さく掲載されるぐらいです。

休日当番医は専門的に診察をするわけではないはずで、診療科を問わずに応急的にくすりを1~2日分処方するぐらいの対応かと思われ、週末にしか受診ができないような勤労者の皆さんには、サービス業として医療を見た場合に、週末に平常通りの診療をしないのは不便に思われることでしょう。


当院は長年日曜に平常通りの診療を行ってきましたが、予約制導入前は多くの方が県内各地から来院して、待ち時間が長すぎてクレームが出ることもあり、20時過ぎまでの診療は当たり前で大河ドラマは見られないのが普通でした。

日曜は勤労者の皆さんが加入する社保のカルテが多くなり、またスポーツに関連して10代の受診が多くなることから来院する方の平均年齢が30代前半まで下がります。

日曜診療が長引いてしまうとスタッフの時間外労働の問題にもなるため、予約制を導入しましたが、一方では予約制にすることで、診察できる人数には限りがあり、さばききれない感じも出てきたために、土曜診療も部分的に導入をしたという経緯があります。

土曜は外部に委託する採血・採尿やMRI・CTの検査予約が行えるので、日曜診療よりは便利です。

また、土曜は他医が診療を行っていることから、日曜と比べて空いている傾向で受診しやすいです。

運動器エコー診療やハイドロリリース注射、運動器リハビリテーションなど、診療内容で当院を選ぶという方は、他医の土曜診療でなく当院の日曜診療に来院されます。

土日の両方とも受診できるのであれば土曜に受診するという方は、日曜には来院しないはずです。
そのためか、土日連続で診療をする場合の日曜診療については、土曜診療のない日の翌日と比べると空いている傾向があります。

ということで、土日連続の診察の場合は日曜の予約は入りやすいと思われます。

日曜は社保のカルテが増えると述べましたが、一方で、国保や後期高齢者のカルテは平日と比べて明らかに減ります。

高齢の方は、梅雨の時期に膝や腰の痛み、肩こりを訴えることも少なくありません。
症状があれば、時間の融通が利くかもしれない高齢者や自営業の方なども日曜診療をご利用下さい。


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当院は、毎週金曜と月に2回程度の土曜が休診です。

実際には、休診日でもリハビリスペースの芝刈りを自分でやったり、院内外で必要な物品を購入しに出かけたりしますし、清掃業者が入ったり、医療機器の点検で業者が来たりするのに立ち会ったりすることもあります。

労働環境の改善や人事の事務的作業の相談で社労士の先生に訪問いただくのも休診日です。

さらには介護保険認定審査会の書類の目を通したり、意見書を作成したり、紹介状や診断書を記入したりという作業も休診日にやることがおおいです。

学会のオンデマンドでの講演を視聴したり、日頃読めていない医療関連の書籍に目を通したりもしなければいけません。

ということで完全オフの日はほとんどないのが現状です。

しかしながら、ずっと仕事をしているとストレスにもなるので、例え半日のリフレッシュでも、きれいな景色や癒やされそうな環境に身を置きたいということもあります。

幸い栃木県は車で1~2時間も走れば山や川の静かな風景に行くことができるので、7~8時間出かけて気分転換をして、戻ってきてから夜まで仕事をするということもあります。


もはや家族には相手にしてもらえない時代になってきているので、ひとりで古い車に乗って、芳賀地区の里山であったり、奥日光へ行ったり、塩谷・那須方面に出かけるということもあります。

学生の頃は山に登ったり、川をカヌーで下ったり、就職してからも時にキャンプをしたりと、アウトドア系の遊びをしてきたので、装備を引っ張り出してきて車に積んで、いつでもふらっと出かけられるようにし始めました。

冬は渡良瀬遊水地でバードウォッチングなどの真似もしていましたが、緑がきれいな季節になりもう少し出かけてみたいと思うようになってきました。

何なら車で仮眠できるようなことも考えて、行動範囲も近県まで拡げたいと思うところですが、長野や新潟までとなると日帰りでは大変かもしれないですね。

地質とか、日本遺産とか興味の対象も拡がっていますし、少しずつ軽い登山も再開したいと考えています。

やりたいことはたくさんあるけれど、時間もお金もないですね。

直近では、思いつきで無計画ながら、尚仁沢湧水まで出かけてきました。
宇都宮郊外の屋外のカフェでランチを食べ、日光市のはずれで饅頭を買い、矢板方面へ行ってみようと移動してみたのですが、トレッキングシューズも車に積んでいたので、現地では履き替えて歩いてみました。
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道路から外れてからの山道に入ると、最初は急登でその後も階段のアップダウンも何度かありますが、比較的容易に到着できました。標高も590mということと、沢の上を流れる風もあって、涼しい爽やかな空気に触れることはできますが、汗もかいてしまうので、ちょっと暑いぐらいでした。

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15時頃ということもあって、数人の人たちとすれ違うぐらいで、沢の流れる音以外は静かな場所です。

ほんの小旅行ですが、リフレッシュできました。

当院に帰ってからは、現実の世界に戻って、介護審査会の書類に目を通すこととなりました。

この時期は各種スポーツの大会を控えて、運動器リハビリテーションを行う10代が多くなります。

運動器リハビリテーションを行ううえでネックになるのが、国の定めている「発症または手術から150日間」の期限です。

まず、発症からすぐに受診できないことも多く、リハビリ開始時点で発症から数週間経過していることも多いですし、リハビリ開始後もせいぜい週1回から多くても週2回のリハビリという方がほとんどなので、150日間に実際にリハビリを行う回数は20回いくかどうかです。

痛み、動き、パワー、スタミナといったあたりの問題が残ったまま期限が来てしまうことも珍しくありません。

都合よく新たな問題となる症状が見つかれば、そちらの病名で運動器リハビリテーションが行えるでしょうけれども、そうはいかない場合がほとんどです。

通院をせず、高齢者の場合はどこかの体操教室に行ったり、ときには介護サービスに流れたりすることがあります。

これらは個別での運動を行うとは限りません。ひとりひとり病状も年齢も持病も体力も性別も異なるのに、同じメニューで集団で体操をしても効果が出るとは考えにくいです。

介護サービスでの運動は、いろいろな方にお聞きするところでは、転倒などのケガを回避するために、自由に立たせない・歩かせない環境がベースにあって、そのうえで短時間当たり障りのない「運動」をさせることも少なくないように思われます。

専門職としての理学療法士が介入できてないことが多いような印象です。

一方、運動器リハビリテーションの期限終了後にスポーツジムに行くという方は、運動の意識が高くてよいのですが、運動の意味・目的がリハビリテーションとジムでは異なることに留意していただく必要があります。

運動器リハビリテーションで行うのは、医学的な診断をしたうえで、問題の原因となっている場所へアプローチして、改善をさせるための運動です。医療従事者としての医師と理学療法士が介入しています。

スポーツジムで行うのは、医学的な背景を理解したうえで行うものではなく、原因となっている部分へのアプローチするとはわけではない運動と思われます。そこには医療従事者は介入していません。運動の内容も治療とは異なるものです

そこで、当院では、運動器リハビリテーションの期限が切れてしまった後に、あくまでオプションではありますし、健康保険が使えない自費治療になるのですが、理学療法士によるコンディショニングを行っています。

コンディショニングは、病状を把握し医師と連携できる理学療法士が、身体の状態を見ながら治療で改善させた部分を維持したり、新たな病状の出現を予測してその予防につなげるという運動を指導するもので、自宅での自主トレーニングのメニューも提案するという内容です。


いつまでも元気な高齢者でいていただくために、80代以上でもコンディショニングを行っているケースがあります。

いちばん上の方は99歳で通院しています。カート歩行はしていますが、しっかりとした足取りで温泉に行くことを楽しみにしていらっしゃいます。

スポーツの競技のためにコンディショニングを行うことも増えつつあり、特に進学に関わるような高校3年や中学3年の生徒は、夏の大会が人生を左右する可能性もあって、結果を出すことが求められることから、ハイドロリリースの注射と組み合わせて大会に向けてコンディショニングを行うこともあります。

くり返しになりますが、コンディショニングは健康保険の使えない自費診療です。

ハイドロリリースの注射は健康保険での治療のため、同日に注射とコンディショニングは行えませんので、あらかじめご了承ください。




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