薬師寺運動器クリニック院長のblog

栃木県下野市の日曜診療・祝日診療の整形外科・運動器リハビリ・スポーツクリニックである薬師寺運動器クリニックの院長がつづるブログです。 土曜日も月に2回程度の診療をして、週末に多く発生するスポーツやレジャーでの痛みに対してなるべくその日のうちに治療開始できるようにしています。 栃木県や茨城県西部の野球選手が数多く来院されます。 診療に関連して是非知っておいていただきたいことや、診療に限らず新たな情報を述べていきます。

2025年10月

骨折や人工関節、靱帯再建手術など、他の病院で整形外科の手術を受けた方が、退院後に手術を受けた病院では、外来リハビリを受けられないというケースがあります。

大きな病院では運動器リハビリだけでなく、呼吸器や循環器、脳神経系のリハビリも行うのではないしょうか。

脳卒中後のリハビリはかなり重要ですし、症例数も多いはずです。

整形外科の扱う運動器領域は、高齢者であれば介護予防や転倒予防に直結する疾患が多く、手術をした後のリハビリが大変重要なのですが、残念ながら病院でリハビリを行えずに、途方に暮れている高齢の方も少なからずいるものと考えられます。

場合によっては介護サービスの導入を勧められたりしていないでしょうか?

運動器リハビリテーションは手術から150日間の実施が認められます。たとえ週1回であっても、効果を期待できますし、リタイアして午前中や午後も15時頃の時間に余裕のある高齢の方であれば、週2回以上の実施も当院なら可能です。

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当院でリハビリの継続を希望される方は、手術をしていただいた病院の整形外科の先生、リハビリを担当された理学療法士の先生から、それぞれ紹介状を作成いただければと思います。

また、手術前後の画像もフィルムやコピー用紙ではなく、画像データとしていただければ幸いです。

後期高齢者の方で、ご自身では車の運転をしないケースもあると思いますので、土曜診療の日に相談に来院いただくと、当院は空いている日ですし、ご家族の車での来院もしやすいでしょう。

どうぞ予約を入れてお越し下さい。

一緒に骨粗鬆症の検査と治療もおすすめします。

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日本肩関節学会に参加するため、福岡国際会議場へ10月10~11日に行ってきました。

朝5時台は13℃ぐらいしかなかった下野市ですが、福岡は30℃ぐらいまで上昇し、まだツクツクボウシが鳴いていたりしました。

学会の会場では基本的に座って講演を聴き、会場の移動で屋内を歩くのみなので、歩き足りない感じがするため、博多での学会の場合は、その日のプログラムが終了したら、歩いてホテルまで移動し、翌日も会場まで歩くのを基本としています。

福岡は空港が博多の街から近くて便利ですが、学会の会場は駅からちょっと離れた港に面した場所なので、学会初日はやむを得ず博多駅からタクシーです。

朝5時20分頃に自宅を出て、JRで品川、京急で羽田空港第1ターミナル、スカイマークで福岡空港、地下鉄で博多、そしてタクシーと乗り継いで会場到着は12時20分頃となり、なんだかんだで7時間かかります。

自分の計算間違いで、ランチョンセミナー開始に間に合わず、昼食を食べ損ない、そのまま工藤公康の講演とシンポジウムの聴講を続けたので、朝5時に茶碗1杯のご飯を食べてから19時近くまで飲まず食わずでした。
 
全体懇親会では知り合いの何名かの先生方に挨拶をさせていただきました。

学会初日終了後は、単独行動だったので、櫛田神社経由で博多駅近くまで歩き、豚骨ラーメンをひとり寂しく食べておしまいです。

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学会でかつての職場の先輩や後輩と一緒に飲むということがなくなってしまったので、単独行動が増えており、普段の診療後に行うような雑用がないため、23時ぐらいには寝てしまうとショートスリーパーの私は朝は4時過ぎに起きてしまい、入浴と朝食をさっさと済ませて出発ということが多くなりました。

翌日はホテル近くの筑前國一之宮の住吉神社を朝6時過ぎに参拝してから会場に向けて歩きました。
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相撲の神様でもあり、古代力士像や土俵がある神社です。

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境内の看板には本殿は黒田長政が再建したものと書かれています。
いずれ御朱印をいただきに改めて訪れたいと思います。

朝の住吉神社は気が引き締まるような空気でした。

そこから敢えて中洲の中央を通り、神社とは一転して宴の後のけだるい中洲では、小松政夫さんがよく行かれていたというラーメン屋の位置を確認しました。次の機会に行ってみたいと思います。

その後「きんしゃい!」と書かれたアンパンマンミュージアムの下を通って昭和通りに入り、大博通りを経て会場に行くというパターンでした。

過去には発掘調査をしている現場があったり、一本裏の路地に入ると職人さんの

博多は掘ればいろいろな遺跡が出てくる街のようで、かつてブラタモリで取り上げられていましたし、古い寺や神社も多くあって、歩いてみないと気づかないことが多いです。

遣唐使とか、元寇とか、黒田長政とか、教科書で出てくる用語や人名が街の中に息づいているようです。
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2日目は飛行機の時間も気にしながら、会場からタクシーで移動して大濠公園、福岡城址、平和台球場の跡地、鴻臚館跡を慌ただしく巡りました。


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大濠公園の大濠といえば、高校野球ファンなら福岡大大濠が近いのだろうと思うところで、地図を見ると確かに近くにありますね。

そして平和台と共にかつて福岡国際マラソンのコースで瀬古利彦選手が走ったあたりなのかなと思うところです。

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福岡に城があったことは不勉強で何年か前までは理解していませんでした。
天守台は発掘調査中のようで、入場できませんでしたので、また次回の福岡出張の際に来てみたいと思います。

城から海を見渡せたはずですが、いまは福岡タワーやみずほペイペイドームが見えました。
順当なら日本シリーズで阪神とソフトバンクが戦うことも想定されます。

黒田長政と言えば、栃木県民であれば日光東照宮の大鳥居を福岡から石を運んで建てた武将として知っておくべき武将です。小山市思川の河岸からどうやって日光まで運んだのだろうかと思うような巨大な石で、徳川の威力や、福岡と栃木のつながりを感じさせるものです。


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そしてかつての西鉄ライオンズの本拠地であった平和台球場の下には鴻臚館の遺跡があったのも驚きで、掘れば何か出てくる福岡の歴史の深さを感じるところです。

防人という言葉もありますし、時代が下って鎌倉時代には元寇もあり、国の守りの最前線でも遭った土地なのでしょう。天神駅の近くに警固神社とか警固公園がありますが、この警という文字を用いる地名が珍しいと思っていたのですが、鴻臚館とも関係があるようですね。


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2時間ぐらいで慌ただしく歩き回り、地下鉄空港線で赤坂駅から空港へ移動しました。
30℃を超える暑さで、汗だくで恥ずかしいぐらいの汗染みのワイシャツ姿で歩き回っておりました。

2日間の学会出張で座っている時間も長かったですが、2日間で27000歩ぐらいの歩行でした。

まだまだ福岡をはじめ、九州は知らないところだらけなので、何回かに分けて出かけてみたいところです。

短い滞在時間でしたが、肩について学ぶところも多かったですし、福岡のすごさも知ることができました。

知らない街を歩いてみたいと思うところで、学会出張の際の街歩きも楽しみのひとつです。

来年の肩関節学会は熊本で、勉強も街歩きも楽しめるものと思っております。

10月に入り30℃を超えるような暑い日はなくなりつつあり、スポーツの秋ということもあって、10代のスポーツによるケガや故障による受診が増えてきました。
もちろん、20代以上のスポーツでのケガあるいはレジャーでの痛みの発生での受診もあります。

多くの方は土日が休み、祝日が休みということで、スポーツやレジャーは土日と祝日に行うものと思われます。

そして痛みは土日や祝日に発生していることが多いのではと思われます。

痛みが発生した場合に、患者となった皆さんは早く診断を受けて安心したい、治療の見通しを早く知りたいと思うのではないかと考えます。

休日に診療をしている整形外科という検索をして当院へ受診する方が日曜や祝日は多くなります。

そのなかには車で1時間以上かけて来院する方もいて、多くのケースは「休日は近くの整形外科が休診で受診できないので」という理由です。

ケガは急性の発症ですが、その背景には機能低下あるいは機能不足が慢性的に存在していることが多く、ケガの部位の治療だけではなく、全身的に長期にわたって治療をした方がよい場合も少なくありません。


骨折があるかないかという点に注目されがちで、それは患者さん側だけでなく、医療側も全身的に評価をすることのない施設では「骨には異常がない」「捻挫」「打撲」「湿布で様子を見て」「電気治療をして」などでお茶を濁しているケースも多いように思われます。


スポーツによる痛みは骨以外に原因があることが大変多く、レントゲン撮影はそれほど有用ではなくMRIやエコーの検査をしたり、触診や動き、力の入りやすさなどの確認、特別な名前の付いたテストを行うなど理学所見の評価が重要なことがほとんどです。

レントゲン撮影以外の画像検査もせず、理学所見も確認せずに「診断」してしまうと間違いも起こりがちです。

足関節(足首)では靱帯損傷がギプス固定が行われずに放置され、何度も同じように捻るようになると「捻挫ぐせ」などと間違ったコメントをされているケースも少なくありません。

バスケット、バレー、サッカーでは足関節を捻ることが多く、果たしてテーピングでどれほどの時間安定性が得られているのか、試合の前半の時間すら維持できているのかどうか。

スポーツに熱心に取り組んでいる選手は、もともと関節が柔らかいことが多く、運動器リハビリによる介入をしていない場合には関節がゆるいことも多く、ラケットを使うような競技やバレーボールでは、ライン際にボールが狙ったとおり打てずにアウトになるというような訴えも多いです。

スポーツ関連の症例は進路に関わる10代の選手も多いことから、慎重に診断をした方がよいのですが、「痛くなければプレーしてよい」と安易に言われることも多いようで、結果として後遺症に至る場合もあります。

最初に受診する施設が重要だったりします。
整形外科はどこも同じではありません。


整形外科の扱う領域は頸~足まで広範囲であり、また高齢者から乳児まで年齢も幅広く、得意分野と不得意分野がどうしても出てきやすいです。

スポーツ整形をアピールしている施設でも競技の偏りがあるかと思われ、待合室で待っている中学生や高校生の服装でなんとなく気配があるかもしれません。

スポーツで進学を考えている家庭の方は保護者も熱心な方が多いので、少々遠くてもよい施設といわれるところに通院をさせていることが多いです。

当院にも2軒目や3軒目の整形外科として受診される方が少なくありません。


いろいろな選手と1軒目の整形外科として出会いたいということもあって、当院は日曜や祝日の診療を行います。


現在は自分の働き方の問題もあって、土曜診療は月に2回しか行えていませんが、土曜も含めた週末と祝日の診療を休日診療とすれば、その必要性は高いと言えます。


月に2回の土曜の診療がその月によって2週連続だったり、次回は3週後だったりと一定のリズムで行えていないところもあって、当院の土曜診療は大変空いています。

土曜診療の日程は院内の掲示やホームページさらにはSNSでお知らせしていますので、ご確認のうえ予約を入れてお越し下さい。


少々待ち時間が長くても予約なしで土日の診療を受けたい方は、根気よく気分を損ねず待合室でお待ち下さい。

待ち時間がどうしても短くしたいという方は、学校を遅刻または早退して平日の16時ぐらいまでに受診をお願いいたします。

早期の適切な診断と早期治療のスタートで、競技復帰を早めるよう努めますので、どうぞ当院をご利用下さい。


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