11月14日に軽井沢町で開催中の日本足の外科学会に参加してきました。
整形外科は頸から足の先までの広範囲の運動器を扱う診療科です。
対象となる年齢も、新生児から後期高齢者の寝たきりになるまで幅広くカバーします。
パーツあるいは分野ごとに専門化しているため、大学病院や大きな総合病院では、たとえば膝を専門とする医師は極端に言えば膝の疾患ばかり扱っている傾向が出てきます。
持っている能力には限りがありますから、幅広く勉強をすれば奥行きは減り、ある分野に特化すればものすごく深い知識や経験を積めますがそれ以外の分野は手薄、となりがちです。
開業の整形外科医は、いろいろな分野の疾患を初期に診断し、手術が必要か必要でないか、手術をしないならどんな治療を選択するか考える役回りです。
野球に置き換えると、いろいろな疾患という打球をキャッチして、手術のできる病院という1塁ベースに送球をするのか、自分で治療というベースを踏んでアウトにするのか、打球の判断を的確に素早くする必要があります。
そうすると、いろいろな打球の処理に慣れておく必要があり、いろいろな打球のノックを受けるように、幅広く学んでおくことと、経験した症例を整理してあとでカルテを見返すことができるようにしておくという手間をかけておく必要があります。
学会に行くと、自分の手薄な領域をいやというほど知らされるので、勉強しなくてはという気にさせられます。
現在学会の名の付くものは、整形外科学会のほかに、肩関節学会、肘関節学会、股関節学会、足の外科学会、スポーツ整形外科学会、臨床スポーツ医学会、リハビリテーション医学会、整形外科超音波学会運動器科学会に加入しています。
学びには終わりはないし、自分の生きている間に学べることも限られるという限界も理解しながら、日々の診療にあたっています。
大病院で専門的な治療を行う整形外科の先生は、より深い研究と、手術を中心とした治療を行われており、開業の医師とは異なるシステムで動いているといっていいでしょう。
どんどん学問を究めていただいて、われわれのような末端の医師に知識を提供していただき、われわれはそこから学んで日常診療の引き出しに自分の知識として収めていくという棲み分けになっていると思います。
専門的な仕事を20年も30年もやってきた立派な先生が開業の医師に何かの理由で転向すると、守備範囲は実は広くないので、診断や治療に疑問符が付くケースもないわけでありません。
いまだに「骨は異常ない」のコメント、「歳のせいだから無理しないように」というアドバイスだけで、電気治療・湿布・痛み止め内服の治療ぐらいしかしないのは、病院では立派な先生だったかもしれないのでうすが、そういう対応では、治療がなかなかうまくいかないことも少なくありません。
一方、開業の医師も紹介後の治療手段としての手術の技術はなくても知識は持っているべきと考えますので、来年以降も学会に行ける範囲で現地参加しようと思います。
学会に行ってみると、勉強に来ている開業の先生もいますが、全く出かけない開業医もいるわけで、地元で平日の夜や週末に細々と開かれる講演会で単位を取るだけで、専門医を維持しきれない先生もいるようです。
受診される方からすれば、どこの整形外科がいいかわかりにくいところですが、湿布をいっぱい処方する医師とか、毎日のように電気治療を受けに来る患者さんがオープン前に並んでいるような施設は、医療費削減の圧力の強い時代では、遠くないうちに時代錯誤になるでしょう。
運動器の疾患は生活環境・生活スタイルの影響もかなり大きいので、よくなりたかったら生活の中味を変えないといけない方も実は大変多いです。
そちらの指摘をすることで、よく思われないことも少なくないのですが、ふとんで寝ているのをベッドに変えるとか、車で動いていたのを電車・自転車・徒歩など移動手段を変えるとか、便利な道具を買って使ってみたとか、知恵と道具で症状がよくなることも多いです。
また、症状のある局所だけでなく、全身的な運動連鎖を常に考えて対応をするようにしています。
そういった観点でも治療を進めていくようにしています。
地球の重力に逆らうだけの運動器のコンディションをどう維持していくかが、中高年以上では大切になり、高齢化社会での介護予防や医療費抑制にもつながっていきます。
運動器リハビリとエコーを併用してのハイドロリリースなどの注射が原因に対する治療の中心になるのと、高齢者の骨粗鬆症や腰部脊柱管狭窄症などの慢性疾患では内科的な疾患に考慮しつつの薬物併用も必要になります。
手術を突き詰めてきた専門的治療よりも、広く浅く運動器疾患に関心を持って治療経験を積んできたつもりで、これを少しでも広く深い方向にもっていけるよう、学んでまいります。
どこの整形外科も同じではないことをご理解いただくと、どこに受診すべきかは絞り込めていくものと思います。「近ければいいではない」「どこも整形外科は同じではない」ことは明白で、それを知っていただいた方は片道1時間以上かけてでも通院をされます。
よりよい医療を提供できるよう精進しようと、軽井沢の夕日をみながら思ったところです。

整形外科は頸から足の先までの広範囲の運動器を扱う診療科です。
対象となる年齢も、新生児から後期高齢者の寝たきりになるまで幅広くカバーします。
パーツあるいは分野ごとに専門化しているため、大学病院や大きな総合病院では、たとえば膝を専門とする医師は極端に言えば膝の疾患ばかり扱っている傾向が出てきます。
持っている能力には限りがありますから、幅広く勉強をすれば奥行きは減り、ある分野に特化すればものすごく深い知識や経験を積めますがそれ以外の分野は手薄、となりがちです。
開業の整形外科医は、いろいろな分野の疾患を初期に診断し、手術が必要か必要でないか、手術をしないならどんな治療を選択するか考える役回りです。
野球に置き換えると、いろいろな疾患という打球をキャッチして、手術のできる病院という1塁ベースに送球をするのか、自分で治療というベースを踏んでアウトにするのか、打球の判断を的確に素早くする必要があります。
そうすると、いろいろな打球の処理に慣れておく必要があり、いろいろな打球のノックを受けるように、幅広く学んでおくことと、経験した症例を整理してあとでカルテを見返すことができるようにしておくという手間をかけておく必要があります。
学会に行くと、自分の手薄な領域をいやというほど知らされるので、勉強しなくてはという気にさせられます。
現在学会の名の付くものは、整形外科学会のほかに、肩関節学会、肘関節学会、股関節学会、足の外科学会、スポーツ整形外科学会、臨床スポーツ医学会、リハビリテーション医学会、整形外科超音波学会運動器科学会に加入しています。
学びには終わりはないし、自分の生きている間に学べることも限られるという限界も理解しながら、日々の診療にあたっています。
大病院で専門的な治療を行う整形外科の先生は、より深い研究と、手術を中心とした治療を行われており、開業の医師とは異なるシステムで動いているといっていいでしょう。
どんどん学問を究めていただいて、われわれのような末端の医師に知識を提供していただき、われわれはそこから学んで日常診療の引き出しに自分の知識として収めていくという棲み分けになっていると思います。
専門的な仕事を20年も30年もやってきた立派な先生が開業の医師に何かの理由で転向すると、守備範囲は実は広くないので、診断や治療に疑問符が付くケースもないわけでありません。
いまだに「骨は異常ない」のコメント、「歳のせいだから無理しないように」というアドバイスだけで、電気治療・湿布・痛み止め内服の治療ぐらいしかしないのは、病院では立派な先生だったかもしれないのでうすが、そういう対応では、治療がなかなかうまくいかないことも少なくありません。
一方、開業の医師も紹介後の治療手段としての手術の技術はなくても知識は持っているべきと考えますので、来年以降も学会に行ける範囲で現地参加しようと思います。
学会に行ってみると、勉強に来ている開業の先生もいますが、全く出かけない開業医もいるわけで、地元で平日の夜や週末に細々と開かれる講演会で単位を取るだけで、専門医を維持しきれない先生もいるようです。
受診される方からすれば、どこの整形外科がいいかわかりにくいところですが、湿布をいっぱい処方する医師とか、毎日のように電気治療を受けに来る患者さんがオープン前に並んでいるような施設は、医療費削減の圧力の強い時代では、遠くないうちに時代錯誤になるでしょう。
運動器の疾患は生活環境・生活スタイルの影響もかなり大きいので、よくなりたかったら生活の中味を変えないといけない方も実は大変多いです。
そちらの指摘をすることで、よく思われないことも少なくないのですが、ふとんで寝ているのをベッドに変えるとか、車で動いていたのを電車・自転車・徒歩など移動手段を変えるとか、便利な道具を買って使ってみたとか、知恵と道具で症状がよくなることも多いです。
また、症状のある局所だけでなく、全身的な運動連鎖を常に考えて対応をするようにしています。
そういった観点でも治療を進めていくようにしています。
地球の重力に逆らうだけの運動器のコンディションをどう維持していくかが、中高年以上では大切になり、高齢化社会での介護予防や医療費抑制にもつながっていきます。
運動器リハビリとエコーを併用してのハイドロリリースなどの注射が原因に対する治療の中心になるのと、高齢者の骨粗鬆症や腰部脊柱管狭窄症などの慢性疾患では内科的な疾患に考慮しつつの薬物併用も必要になります。
手術を突き詰めてきた専門的治療よりも、広く浅く運動器疾患に関心を持って治療経験を積んできたつもりで、これを少しでも広く深い方向にもっていけるよう、学んでまいります。
どこの整形外科も同じではないことをご理解いただくと、どこに受診すべきかは絞り込めていくものと思います。「近ければいいではない」「どこも整形外科は同じではない」ことは明白で、それを知っていただいた方は片道1時間以上かけてでも通院をされます。
よりよい医療を提供できるよう精進しようと、軽井沢の夕日をみながら思ったところです。

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