山崎努 36.12.2

2017年01月10日

駆込み女と駆出し男 (2015)5

予告編から大泉洋さん主演の時代劇コメディと思っていたら、実に骨子のある時代劇の大作でした。原田眞人監督は結構凝り性の監督で、そう言う作品を残してきているのですが、本作で描く江戸時代の時代劇、誰もその当時の人々の喋りを記憶しているわけではなく、時代考証して創作している訳ですが、実にそれらしいダイナミズムのある映像展開が感じられる演出でした。原案が井上ひさし氏と、その作品のポテンシャルが高いせいもあるかと思いますが、脚本・監督と原田氏の技量が感じられます。キャスト陣も、大泉さんがしっかりした俳優さんと感じられたし、ちょっと人気のピークから落ち始めているかなと感じられる、女優陣(満島ひかり、戸田恵梨香、内山理名)もこの作品では利いていました。樹木希林さんは演技が重鎮ですし、法秀尼役の陽月華さんが新鮮で良かったです。
監督:原田眞人
出演者:大泉洋、 戸田恵梨香、 満島ひかり、 樹木希林
収録時間:144分
レンタル開始日:2015-12-02

Story
『わが母の記』の原田眞人監督、大泉洋主演による人情時代劇。江戸時代の“縁切寺”を舞台に、離縁を求める女たちの人生の再スタートを手伝う男を描く。戯作者に憧れる信次郎は、離縁を求める女たちの身柄を預かる御用宿に居候することになり…。 (詳細はこちら



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2016年01月28日

藁の楯 わらのたて (2013)3

この映画はその内容や倫理性とか、ドラマ展開は胸糞悪く、人が犬死していく映画ですが、その映像スペクタクルとか、映画製作の大胆さについては、さすがに三池崇史監督らしい作品です。台湾撮影スタッフが関わっていると言うエンドロールから、なるほどあのシーンは台湾で撮ったのですね。”オバサンくさい”と言われつつも、松嶋菜々子さんが結構頑張っていました。藤原竜也さんが狂人に挑戦ですね。もっともっと役の幅を拡げて行ってほしいものです。「カイジ」とイメージがダブっているようでは、まだまだですか。
監督:三池崇史
出演者:大沢たかお、 松嶋菜々子、 岸谷五朗、 伊武雅刀、 永山絢斗、 余貴美子、 藤原竜也、 山崎努
収録時間:125分
レンタル開始日:2013-09-18

Story
『悪の教典』の三池崇史監督によるアクションエンタテインメント。孫娘を殺害された財界の大物・蜷川は、犯人・清丸の首に10億円を懸ける。市民、警察官、機動隊員までもが彼の命を狙う中、5人のSPと刑事が48時間以内に清丸を移送しようとするが…。 (詳細はこちら



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2013年01月22日

はやぶさ 遥かなる帰還 (2012)4

日本の宇宙開発における、小惑星探査機「はやぶさ」に関する、世界的偉業を伝える公開映画は3作あり、本作を最後に見る事になりましたが、本作は「はやぶさ」の日本人的で神業的な偉業を伝える事と共に、先駆者から後継者へ、親から子へと‘伝える事’の大切さを、ひとつの筋の通ったドラマ展開で伝えている、東映供給作品として瀧本智行監督による、芯の通ったヒューマンドラマと感じました。キャスティングも渡辺謙さん、江口洋介さん、夏川結衣さん、山崎努さん等々、大人向けのロマンを演出しています。
監督:瀧本智行
出演者:渡辺謙、 江口洋介、 夏川結衣、 小澤征悦
収録時間:136分
レンタル開始日:2012-07-27

Story
小惑星探査機・はやぶさプロジェクトの苦難の道のりとその偉業を渡辺謙主演で映画化した感動ドラマ。2003年5月、JAXAプロジェクトチームが万感の思いで見守る中、岩石サンプルの採取というミッションを果たすべく“はやぶさ”が打ち上げられる。 (詳細はこちら



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2012年12月26日

黒の奔流 (1972)4

松本清張先生の’黒の’というタイトルから、すごいギトギトしたものを想像するが、このタイトル「黒の奔流」と言うのは映画のタイトルで、清張先生の原作は「種族同盟」と言う小説との事である。映画のタイトルを’黒の’としたことで、松本清張先生、ギトギトした人間のサガを扱ったサスペンスをイメージさせるのに成功していると思う。ドラマの内容も、主人公の翻弄される人、いや、エゴで社会を、女を翻弄しているのは当人なのであり、その新進気鋭の弁護士役として山崎努さんが煩悩だらけのギラギラした男を好演しています。それから一途な女役、岡田茉莉子さんも怪演ですね。
監督:渡邊祐介
出演者:岡田茉莉子、 山崎努、 松坂慶子、 谷口香
収録時間:90分
レンタル開始日:2005-11-26

Story
松本清張の「種族同盟」を元に、渡邊祐介監督が映画化した名作サスペンス。殺人容疑者・藤江の無罪を勝ち取った矢野弁護士。矢野は一躍メディアの英雄となり、私生活も順調だった。そんな時、矢野は藤江と関係を持ち、次第に彼女に溺れ始めていく。 (詳細はこちら


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2012年12月24日

あ、春 (1998)3

佐藤浩市さん演じる、マスオさんファミリー(奥さんの実家で庭付きの家)を舞台にした、相米慎二監督によるホームドラマ。ニワトリを庭で飼える、庭付きの一戸建て暮らしは、家付きの奥さん(斉藤由貴)との逆玉結婚なのでしょう。お舅さん(藤村志保)は付いて来ますが、ひとり息子にも恵まれて、幸福な日々かと思えば。。。勤めている証券会社の経営状態が不安です。そこに死んだはずだと聞かされていた、ちょっと傍若無人な父親(山崎努)が転がり込んで来て。いったいこのドラマのどこに’あ、春’と感じるところがあるのでしょう。そう言った相米監督の問いかけが気になる作品でした。山崎努さんを巡って、3人の女性(藤村志保、富司純子、三林京子)が絡み合うところも面白いですね。
監督:相米慎二
出演者:佐藤浩市、 斉藤由貴、 富司純子、 山崎努
収録時間:100分
レンタル開始日:2012-03-28

Story
映画界に今もなお影響を与え続ける名匠・相米慎二監督によるホームドラマ。妻とひとり息子に恵まれ、サラリーマンとしても順調に歩んできた男の下に、幼い頃に死別したと聞かされていた父親が突然姿を現し…。“あの頃映画 松竹DVDコレクション”。 (詳細はこちら



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2012年12月15日

マルサの女 (1987)3

1987年公開作品で、当時としては、「お葬式」、「タンポポ」、と次々と興業的ヒット作を連発していた、伊丹十三監督の監督第3作目と言う期待と、マルサという、それまで馴染みの薄かった職業にスポットを当てたと言うセンセーショナルな話題で、巧妙に鋭い視点と、興業的面白さを散りばめた、テンポの良い作品と受け止めていましたが、こうして何度も再放送されるのを見ていくと、中心人物となるキャストが、宮本信子さんだったり山崎努さんだったりと、シリーズ物の様に、毎回おなじみの造り込みになっていて、ちょっと飽食感を感じてしまうのは、言い過ぎでしょうか。それも伊丹監督が狙っていることの様で、芸術賞が取れるような作品作りではなく、寅さん映画の様に、場末の映画館まで、観客が楽しんで見に来てくれる様な作品を造っていくのが狙いだとしたら、それはこの作品をそう言う観点で、良く出来た興業映画だと評価するのが妥当なのでしょう。
監督:伊丹十三
出演者:宮本信子、 山崎努、 津川雅彦、 大地康男、 伊東四朗
収録時間:127分
レンタル開始日:2005-02-25

Story
伊丹十三監督による、マルサと巨額納税者の行き詰まる戦いをスリリングに描くサスペンスドラマ。国税局査察部の女監察官・亮子に、ある日権藤商事という会社に関する脱税のタレコミが入る。調査を開始した亮子は、ついにガサ入れまでこぎつけるが…。 (詳細はこちら


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2012年03月24日

SPACE BATTLESHIP ヤマト (2010)4

ブルーレイで見ました。山崎貴監督のVFXがカッコ良くて、楽しい、「宇宙戦艦ヤマト」の実写映画化作品です。主演・古代進役の木村拓哉さん、本作の熱いヒーロー演技は、2011年TVドラマ「南極大陸」にも引き継がれています。アクションもこなす、ヒロイン森雪役の黒木メイサさんがカッコイイです。でもやっぱり本当の主役は宇宙戦艦ヤマト。VFXもセットも男子の憧れです。役者さんも、結構ヤマトのセットに興奮気味なのが、撮影現場のメイキング映像からわかります。ある意味では、地球の将来の不安の核汚染や、過去の過ちのミリタリーコントロールの危険も、視野に入れて見てしまいました。他国からの侵略ではなく、宇宙からの侵略のSF映画ではありますが。
監督:山崎貴
出演者:木村拓哉、 黒木メイサ、 柳葉敏郎、 山崎努
収録時間:138分
レンタル開始日:2011-06-24

Story
『ALWAYS 三丁目の夕日』の山崎貴監督が、人気アニメ『宇宙戦艦ヤマト』を最新VFXを駆使して実写映画化。地球を滅亡の危機から救うため、惑星・イスカンダルを目指す宇宙戦艦ヤマトの戦いの旅を描く。主演の木村拓哉ほか、豪華キャストが共演。 (詳細はこちら



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2012年02月19日

刑務所の中 (2002)3

給食グルメ番組かと見間違える位、平和で、生活が安定していて、提供される給食を、グルメネタの様に楽しんでいる受刑者のお話で、自ら体験した刑務所生活を綴った、花輪和一氏原作の大ヒット同名漫画を映画化とあるが、とても”くさい飯”を食ってきた人の話とは信じられない。主人公の受刑者役の山崎努さんも、飄々としたもので、ちょっとソフトな軍隊生活の様な環境が好きな人もいるのでしょうし、シャバで生活苦にあくせくするより、よっぽど心穏やかに暮らすことが出来るのでしょう。冒頭のミリタリーごっこの延長と考えれば、悪いことをした人が自由な生活から隔離される刑務所、と言う意味合いはみじんも感じられない。
監督:崔洋一
出演者:山崎努、 香川照之、 田口トモロヲ、 松重豊
収録時間:93分
レンタル開始日:2003-08-22

Story
花輪和一が自ら体験した刑務所生活を綴ったコミックを崔洋一が映画化。刑務所で繰り広げられる日常を淡々と描く。性格の異なる4人の受刑者たちと、同房となったハナワは、次第に奇妙な連帯感で結ばれていく。山崎努、香川照之など、個性派俳優が出演。 (詳細はこちら


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2011年12月16日

お葬式 (1984)4

伊丹十三氏の監督としてのデビュー作品ですが、この時既に50代と言う事で、名監督を父親に持つ、かえるの子はかえると言える、満を持してのデビュー作として、完成度が非常に高い興業作品としてヒットしました。葬式の形態と言うのも、年代や、地方性によって、まさに風習のごとく人間組織のあり様を映し出すものですが、本作の1984年の、家で出す葬式が、古いと言えば古いですが(最近はすべからく斎場任せ)、葬式の根本は非常に良くとらえた作品です。色々と葬式に参列する機会はありますが、いざ自分が喪主になったら。。。その辺の生態描写と、参列する近い親戚から遠い縁者までの、お葬式に集まった多彩な人々の生態を、アイロニーを交えてユーモラスに描く、伊丹映画のはじまりはじまりです。
監督:伊丹十三
出演者:山崎努、 宮本信子、 菅井きん、 奥村公延
収録時間:124分
レンタル開始日:2004-12-20

Story
巨匠・伊丹十三の監督デビュー作となる、山崎努が主演を務めたコメディドラマ。ある日突然、妻・千鶴子の父が亡くなったことで葬式を出すことになった俳優・佗助。しかし、葬式を出すのは初めての経験とあって、彼はまったく勝手がわからず…。 (詳細はこちら


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2011年02月07日

静かな生活 (1995)3

伊丹映画と言うのは、実に人間の煩悩をシニカルに淡々と描いた作品が多く、時にコミカルで興行作品としても成功してきたと思うのですが、本作「静かな生活」は伊丹監督のフィルモグラフィーからは晩年に当たる1995年の作品で、義弟(親類)に当たる大江健三郎氏の私小説的作品を原作にしており、監督の身近での出来事を温かい視線で静かに描いているようで、シニカルな作風と言うより、作品の中に人間の死生観を微妙にインプットし、自己の静かな生活のあり様を描いたような落ち着きを感じる作品です。
監督:伊丹十三
出演者:渡部篤郎、 佐伯日菜子、 山崎努、 柴田美保子
収録時間:121分
レンタル開始日:2004-12-20

Story
伊丹十三監督が、ノーベル文学賞作家・大江健三郎の同名小説を映画化。両親が外国へと旅立ったことで留守を預かることになった障害を持つ兄妹。その後、彼らはさまざま出来事に遭遇し…。本作で渡部篤郎が日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。 (詳細はこちら



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