青年海外協力隊!ソロモン!教師!

青年海外協力隊平成27年度1次隊、理科教育でソロモンへ派遣されます、西山裕介です!理科教師として、ソロモンの中、高学校で働きます。ソロモンのマルーという田舎町ですが、人々との触れ合いを一番大切に考え、一生懸命頑張ります。

2015年09月

大使館事業の学びを終え、そのままこの島で唯一お金をおろすことができる、アウキという一番大きな町に行かせていただきました。

この町は、車も走っており、中国系の店が数十件並んでいて、生活用品は手に入ります。

また、宿泊施設もいくつかあり、そこに泊まることができました。(1日だけ別世界です!)


私の宿泊した「BHファミリーイン」には沢山のソロモンの人々が滞在していました。


個人部屋はなく今回は雑魚寝です。楽しい!

他国へ行ったときにホステルなどでは部屋をシェアするスタイルが多いです。そういった環境では、少し浅い繋がりですが、色々な人との出会いを楽しむことができます。

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「ハローマイフレンド!」(お~こんにちは!調子はどうだい!)

いきなりこんな感じで握手にハグに親密な関係になるのも珍しくはありません。

普段ならば貴重品などは肌身離さず持っておいたり、カバンを常に持ち運ぶなど、盗難防止には気を付けますが、今回はそんなのはいりませんでした!


なぜか!?みんな先生だったからです!(奇跡!)


ソロモンはどこも同じ時期に休みになるため、その休みの間にアウキで、日本で言う「教員研修」が行われていたのです。

初任者にはまだ研修はありませんが、一般職員に対してはこのようにして研修制度があることを直接話す中で知ることができました。

ならば自分も一緒に学びたい!
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今回の研修では、1週間の合宿形式で「学校のリーダーシップ」について学んでいました。ものすごく興味深い!


☆学びの共有

①ソロモンの多様な民族が一緒に暮らす環境の中では生徒にも教員にも一人一人の「アイデンティティー」(個性)を尊重することが最も大切なリーダーの素質。その個性を“生かす”とか“引き出す”というよりは“受け入れる”“大切にする”という姿勢が必要である。

②教員、生徒に対して、平等の意識、一人ひとりを信じていくこと、平等に“生活の質を向上”させていくこと。道徳的なリーダー性が必要とされる。

※簡単に書いているので、実際はもっと細かく深い内容を議論しているようです。

※その研修会には飛びこむ時間がなかったのが悔やまれます。

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今回の先生たちはインタビューにはなかなか答えてくれません。

なぜか・・・。そんなことより、日本について知りたいのです!


「では今から二つの授業をします!」

そういって、運よく持って来ていたパソコンを使っての模擬授業を先生たちの前で行います。


今日のこの時間しかこの先生たちに伝えることができない。そう考えたときに、今手元にあるデータで、インパクトがあり、海外の人が誤解している内容を二つとりあげよう!

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☆地震と津波に関して。特に東日本大震災。(先生たちから要望があったため。)

☆日本のライフスタイルと、寺・神社・宗教・侍などについての伝統文化。(生徒向けのプレゼンデータがあったため。)

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沢山の先生たちと、このホテルのオーナーも来てくれました。

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先生たちは熱心に聞きます。

自分の国に「興味を持ってくれる」ことは素直に嬉しいことです。

自然とプレゼンに力が入り、時間も長くなります。


例えば、海外に行って違う国の出身の人が二人並ぶと、どうしても話の内容がどちらかの国に偏ったりすることもあります。そのときに、自分の国にも質問が一つや二つあると嬉しいものです。


色々な資料(モラルに反しない程度)をデータで提供しました。

アメリカでは、フリーラーニング(ネットで無料講義が受けられるボランティアサイト)が普及し、誰でも質の高い教育が受けられるために動いたりしています。

このように、途上国にもパソコンが学校に一台はあるような時代に、もっともっとデーター提供も並行して行っても面白いと思いました。
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ところで、隣町(コロフェ)にハワイからの薬草などについて調査に来ている若者を発見!久々の西洋人に会話が弾みます!

そして、マルーに向かう病院のジープを発見!(ついてるぞ!)

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その中で、生まれたばかりの赤ちゃんを発見!(奇跡だ!)

そろそろマルーに帰ろう。


「使える部下がいないという勘違い」

リーダーは忘れてはいけません。才能のある部下がいないのではなく、部下の才能を引き出せる人物が、まだこの場にいないだけだということを。(覚悟の磨き方:吉田松陰)


速報!
JICA月刊誌「mundi」の10月号にマルーの写真に思いを書き添えたものが載ることになっています!
是非ご覧になってください!
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URL: http://www.jica.go.jp/
注文:order@idj.co.jp


 


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2回にわたって「大使館草の根事業」について伝えました。

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最後は、感謝の意味も込めて山口さん自身について書きたいと思います。

尊敬する師匠としてしっかりその考え方を吸収したい。

もと協力隊員であり、先輩として憧れの存在であるから。

山口さんにも了解していただいています。

 

山口さんは、石川県金沢市出身であり、自分では“田舎もんだよ”っていつも言っています。

しかし、私の住む京都の田舎に比べると間違いなく都会ですよ。

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高校時代まで全く勉強をしなかったと自分では言っておられます。それを今でも後悔していると。そういった後悔に今の原動力があるのかもしれないと感じます。

そういうわけで、高卒という学歴を持ち、少しの間ニートを経験された後、社会で勤められます。その時は、働く一方で“何か違う”と感じながら日々生活をされていたそうです。自分もそういった時期があっただけに、すごく共感できます。

クラシックが好きな山口さんは、金沢で働きながら音楽サークルに入り活動されます。今もサックスを演奏されているようなので、ホニアラに行ったときは聞いてみたい。

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その音楽サークルで出会った友達が山口さんの人生を変えます。

その友達が青年海外協力隊員として海外へ行くことになり、その話を聞かされる中で、自分もその友達のような経験がしてみたいと思うようになり、協力隊に応募されます。

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20代半ばで隊員としてベリーズに派遣されます。教員ではなかったのですが、子どもが好きで子供と関われる職種を選択されます。

ベリーズでは公用語は英語とされていますが、日常生活ではスペイン語を話す人が多かったそうです。

そこで、高校時代英語を全く勉強せずに来た自分の後悔をバネにして、この2年間で英語の実力を上げるために真剣に言語に向き合おう、そう決意されたそうです。

それが、今の山口さんの英語力を形作っており、有言実行で大変感心する部分です。


隊員時代は、色々な国を旅して、人々と英語でコミュニケーションをとるという実践を通して着実に実力をつけられます。

アメリカのラスベガスに行った際は、スカイダイビングを経験されたり、グランドキャニオンに足を運んだりと、大変活動家であったと思われます。

その行動力は、今の仕事の中でも生かされているのではないでしょうか。

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隊員を終え、その後、協力隊OBと教育現場をつなぐ仕事を経験されたりしながら、ソロモン日本大使館の仕事との出会いを果たされ今に至ります。

 

JICAボランティアというのは周りから“たたかれやすい”。なぜなら、周りの人々は、ボランティアとは現地に何か貢献したり、変化や物を与えたり、何らかのものを作り上げたりすることが目的と思われているから。でも、そうじゃなくて、本当の目的は隊員が日本とかけ離れた環境の現地に行き、そこで長い間地域の人々と生活を共にする中で、多様な価値観や考え方を“学ぶ”こと、人々の優しさや醜さに触れ“自分を磨く”ことだ。」と言われます。

その学びによって成長した人々が日本や世界で活躍することが一番の目的なのです。

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また、「“現地の人々になりきる”ということを目指し、現地の人々により近づき入り込めたことに満足してしまい、大事な目的を忘れるのはよくない。」とも言われます。

自分はそういう部分があったと反省します。

現地の人々の優しさに甘え、一緒に楽しく過ごせて幸せを感じたとか、親切な心に感動したとか言っていますが、そこで終わってはいけないのです。これらの体験を日本や世界にどう自分が貢献できるものにつなげていけるかが一番大切だということです。まさにそれを実践され、そういった生き方を示してくださっているのだと思います。

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そして、「英語が大切だ!」と言い切られます。「現地語も大切であるが、日常生活のたわいもない会話でコミュニケーションがとれたように感じて喜んでいるようでは不十分。その次のステップに大切な心の関わりがあると言われます。言葉を選びながら、深い内容を、深い感情を伝えられるからこそ、本当の意思疎通が実現できるのです。」言葉を知ること、伝え方を学ぶこと、そういった努力を惜しまないことを教えていただきました。

日本語も英語も、言語に対して軽く考えている自分には突き刺さる言葉でした。

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最後に、「大使館の仕事もずっとは続けられるかは分からない。もし、この仕事ができなくなったら、次はもう一度大学に行きたいな。」

学ぶことの意味を知っています。

山口さんは将来について誰よりも真剣に考えている。

具体的に東南アジアにいいなぁって思う大学があるようです。

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そんな話と”彼女とのの苦い経験”も交えながら優しく話をしてくださいます。

別れ際、見知らぬソロモン人が寄って来て

「日本大使館の山口さんですか。今からこの町の重役が話をしたいと言っているので、時間を作っていただけないですか。」

車に5時間揺られ、疲れ切って宿舎でさあ寝ようと言うときに、仕事が舞い込みます。

「にっし~ごめん、仕事が入ったわ。先に帰ってて!また年末に会おう!」

 

この人は動き続ける人だ。学び続ける人だ。止まらない。

2日間本当に貴重な体験をありがとうございました。この経験が活かせるよう今後努力をしていきたいと思います。

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コロフェでの引き渡し式の伝統ダンスが引き続き行われている中、“次の案件”をアセスメントするためにハイラックスに飛び乗り、次の村、アイラリへ向かいます。

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アイラリは、コロフェから車で1時間半ほど行ったところで、途中道がなくなり、最後は車から降り“徒歩”で村の中心へ向かうことになります。

 

景色は終始熱帯雨林、力強い巨木と繁茂する葉緑体の中に、ところどころ人が顔を出すような感じ。他には何も見えません。

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最高に楽しいです。

心の底から癒されるのは美しい自然を見たときです。

また、マルー以外の土地へ車以外で出るということも何カ月ぶりかなので、移り行く景色が映画のように楽しみとして流れていきます。

生命線である車が通れるこの一本の道の最終地点まで向かいます。

 

山口さんと同行するのは、私以外に、ソロモン人の大使館アシスタントである山口さんの同僚一人と、運転手、アイラリに現在住んでいる案内人と関係者23人が後ろの荷台に乗ります。

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途中、ある港を視察しました。

その港は、次の案件である「病院建設」の際、荷物が到着する重要なポイントであり、荷物の積み降ろしの際には沢山の問題が発生するため入念にチェックする山口さんの姿がありました。

 

「日本の大切な税金を使っているんだから。」

「過去にあったような失敗はさせられない。」

「この事業には完成意外にない。」

そう常に口にします。

その眼差しには疲れを見せない厳しさが感じられます。

 

道が終わったところから、とんでもないジャングルの中の“獣道”を思わせるような道なき道をかき分け1時間ほど歩きます。
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人間が乱さない自然はきれいだ。
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川の水が気持ちいい。
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「えっ、こんなところに村があるの?」

 

どんな状況でも、山口さんは冷静です。

「ねーにっしー(私のこと)。病院建設の際は、村人がさっきの港からこの道を600袋以上の40キロのセメント袋を運ばないといけないだけど、行けると思う?」

 

「ん・・・・い・・・いけるんじゃないですか?」

 

正直“無理”だと思っていました。自分だったら・・・絶対に。

こんな急な坂道をジャングルをかき分けながら行けるのかな。

 

そこには山口さんの過去の“経験”がないと絶対に測れないものがあります。

「ソロモン人は意外に何でもやるからね~。すごく強いよ!」

経験則からしか分からない、こういった信じる対象が自分には全くないから答えられない。

 

月に23回色々な地域の色々な案件のために“現地に足を運び”危険を冒しながら、それでも冷静に調査する姿勢の蓄積がこの経験則を生み出します。

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現場では思わぬ困難が毎回あります。

今回であれば、途中一泊したホテルで、蚊なのか得体の知れない虫に1000か所以上刺された傷をニコニコ見せられ、思わず持っていた“きんかん”を渡すことしかできなかったです。過酷。本当に過酷な仕事です。

 

富士山の9.5号目を思い起こさせるような、一歩一歩の疲労感がどMの山口さんと僕にはたまりません。

やっとの思いで目的の村に着きます!

 

早速、始めてくる外国人にぞろぞろ人が集まってきます。

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生まれて初めて見る貝のオカリナ風の楽器の低音で村人をさらに呼び寄せます。

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「病院建設」について地域に対しての説明が今回の訪問の一番の目的です。

早速記者会見のような席が設けられスピーチします。(難しい英語がペラペラ出てくる!すげ~!)

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☆説明する山口さんの印象に残った要点を紹介します。

①地域の人々の参加が一番大切で、みんなが協力することで成し遂げられなければならない。地域の全ての人々にとって良いものになることが大切。

②作った後に、それをメンテナンスし、継続可能な施設の実現を目指している。

③お金がもらえることが良いことでは決してない。過去にお金のトラブルや一部の人だけにお金が流れたり、お金の行き先が分からなくなったりしたこともある。

④これからもっともっと詰めていく問題が沢山あり、それには時間がかかり、人々の“忍耐力”と“村を思う気持ち”が重要であり、それがあって初めて企画が進んでいくこと。

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村人は真剣に興味津々で聞いています。それだけニーズがあるのです。

 

それにしても、こうやって実際に村に足を運び、村人を地面に座らせ力強く思いを伝えていくその生き様に感動しっぱなしでした。ドキュメンタリーを見ているみたい。自分の中にある憧れがくすぐられます。現場主義人間!

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突然話を聞いているだけの自分に話が振られます!「むちゃぶり!」山口さんも笑います。

 

☆一応伝えた要点!

①この村に着いた時の感想。村人が快く歓迎してくれてすごくいい風を感じること。これから人々が協力できるような空気感を感じること。

②ここで話を聞いている一人一人に責任があり、このプロジェクトは現時点で進行していることを認識してほしい。

③私はソロモンに後1年以上いるので、村人の力でこの事業が完成できた際は、必ずお祝いに来るので頑張ってほしい。

※とにかくモチベーションを上げたいと思い、とっさにこういったことを言ったような。

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その後も、細かい部分を山口さんと村のリーダーが集まり会議を行います。疲れを見せず優しく大切な内容には厳しい意見をぶつける抜け目のない山口さんが目の前にいます。

細かい部分の例

・木を切る時のチェンソーの台数や借りるための代金。

・誰の土地か明確にし、問題が起きないように配慮すること。

・サインする契約者と村人との仲について注意を払うこと。

・どうやって港から運ぶか。

・港でもトラブルが内容にセキュリティーを強化すること。

・船のガソリンにはお金を出すが、エンジンにはお金を出さない。

・書類上の注意点Etc・・・

※話が円滑に進むよう、余計な話には「今はその話はやめましょう」と山口さんは切ります。

 

 

その様子を子どもたちが見ています。

どこに行っても子どもは元気です。子供は宝だと思います。

この子達が大人になった時のために病院を作る、という大人の思いを感じて育っています。

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夜は、豪華の料理をいただき、子どもたちと歌を歌います。

発見した壊れかけのギターで、壊れかけのラディオを歌うような。

自分にできることはこれくらいしかない。

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「病院ができて安心して生活できたらいいね。しっかり手伝うんだぞ!

 

この地に病院が建つ。
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壮大で世の中で生きていくために最も大切なもの。自分の小ささを感じます。

冷たいコンクリートを背中で感じながら、温かい未来を想像してその夜は全く寝られませんでした。隣で山口さんはぐっすり寝ています。きつい仕事だ。だからこそやりがいは計り知れないのだろう。

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貴重な体験と、貴重な考え方をありがとうございました。

 

昨日から、泊りで日本大使館「草の根事業」に同行させていただくことができました。

 

「山口さん」はソロモン日本大使館の中で、草の根事業の担当をされています。

今回、私が住むマルーの近くの町で水道事業を無事終了し完成を祝して、村を挙げた「引き渡し式」が行われるということで、一緒に参加させていただけることになったのです。

まず、大使館の担当事業に快くJICAボランティアを受け入れてくださるその心意気に感謝申し上げます。

ラブさんも大歓迎です。
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少し、事業の概要を・・・

草の根人間の安全保障無償資金協力は、人間の安全保障の理念を踏まえ、開発途上国における経済社会開発を目的とし、草の根レベルの住民に直接裨益する、比較的小規模な事業のために必要な資金を供与するもの。(原則1000万円以下)

 

草の根事業の対象団体は、開発途上国で活動するNGO、地方経協団体、教育機関、医療機関等の非営利団体です。

 

開発途上国の草の根レベルに直接裨益するきめの細かい援助であり、また、機動的な対応が可能な「足の速い援助」であるという特徴を有しています。

 

20158月現在、141か国を対象としています。

 

対象分野は主に、教育、保健、民生環境等を優先的に支援しています。草の根レベルに対する、裨益効果が高い案件、小規模な支援によって特に高い援助効果を発揮する案件、人道上、機動的な支援が必要な案件等を中心としています。(詳細は外務省ホームページで)

 

 

久しぶりの日本人との出会いにまずは心が弾みます。
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アウキでハイラックスを借り上げ、家の前まで迎えに来てくださった時の感動は、迷子の子どもがやっとの思いでお母さんを見つけるような。数年の遠距離恋愛から空港の待ち合わせ場所で再会するような。

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私の同僚のアンダーソン(校長)とも会ってくださり、この事業についての説明もいただきました。本当に丁寧な印象を受けます。

 

この写真の風貌からは全く想像できませんが、事業を完成させるまでの過酷で厳しい努力を体に鞭打ちながらも惜しまないその姿勢に心を動かされることになるのです。

手にもつ“きんかん”の意味も少しずつ理解できるのではないでしょうか。

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マルーから、車で30分ほどの村コロフェ―には水道設備がなく、去年からここに水を引く計画を立て村人の手によって完成させるというテレビでよく見る大きすぎる企画です。

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「引き渡し式」は盛大なお祭りとして村の人達によって行われます。

車から降りると、まずは、先住民の格好をした裸体の青年が鋭く尖ったヤリやナイフを持って大声を挙げながら歓迎します。

(そのヤリを本当に突き刺すんじゃないかと内心本気でビビっておりました・・・)

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カスタムダンスで入場し所定の位置につきます。

テレビ番組で見ているような光景が目の前で繰り広げられていることに非現実的な感覚が抜けることはありません。

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シェルマネー(貝殻のお金)を身に着け、裸で葉っぱで体を覆うような。

ただただ目が釘づけとなります。

ただただすごい。

ただただ心が動かされる。

ただただ玉ねぎの汁を直接目に流し込むより、目に染みる感じ。

新しいものを見たときに起こる興奮がありました。

 

事業を完成させた「山口さん」は終始落ち着いた表情で、堂々としています。なんだこの人は・・・その時から少しずつそのオーラに気づき始めます。

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山口さんの完成を祝う村人に対するスピーチが始まりました。

何と、事前にスピーチはこの村のラングス(方言)で書かれ、それに心を込めて、ゆっくり読んでいかれました。

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センテンスとセンテンスの中の“間”に思いが感じられます。

村人が“うんうん”と頷きながら、嬉しそうに、とても良い表情をして真剣に聞いています。

今日会って数時間しかたっていませんが、山口さんの人柄がじわじわと伝わってきていました。この事業の裏側にはとんでもない労力があるのだろうな・・・・

 

そして、事業の「本当の意味での目的」が理解でき思わず涙した場面がありました。

 

それは、子どもたちが初めて、”水道”から出る水を、蛇口に吸い寄せられるように飲む姿でした。

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地域の人々の参加によって、一人一人の力を集め、地域の子どもや、村人や、未来のために貢献していくということ。

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カメラを回しながら深く感動している自分を振り返ると、「あ~今まで生きてきた中で一番大切なものに出会ってたんだろうな」そう思います。

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純粋に素直な気持ちでただ「水が来てよかった」ってそう思いました。

 

盛大に宴会を行い、

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その後も、子どもから、おばさん、青年まで色々な伝統的な踊りや儀式が展開されていきます。

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嬉しくて嬉しく、よかったね~っていう思いと感覚から、一緒にダンスします。

子どもたちも巻き込んで日本人とソロモン人が一緒にダンスします。自分に今日できることはこれくらいだと思っていました。(恥ですかね・・・・)

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山口さんは言います。

「海外に出て国際協力をする時、”何かをしてあげよう”とか、”自分が助けるんだ”って思ったら絶対にうまくいかないと思うな。それよりも、自分を磨くために“学ぶ”姿勢、そしてその学びを還元させようとすることこそが一番の協力になると思うな。」

優しく丁寧にそう言葉にする山口さんが、まさしく有言実行の人だと、一緒にいればいるほど分かってくるんです。

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この時は、まだまだ、この「草の根事業」というものがどんなものなのか全く知る由もなかったのですが、このセレモニーの後から徐々にその全貌が分かってきます。

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この後、“次の案件”があるということで、まだ計画段階の村のアセスメントとアナウンスメントに同行させていただけることになりました。(この人は動き続ける人だ!学びたい!)

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休み期間も、もちろん部活は続けます!

 

アメリカでは、休みはしっかり体を休めるようにします。そして、季節によって違ったスポーツで体を鍛えたりもします。

しかし、日本式でさせていただきます!
「習慣」にこだわりたいから。

自分のためにも、子どもの見える位置に少しでも長い時間立っていたいから。

 

トレーニングの中にも、「モチベーション」を感じながら、顔の表情を伺いながら、色々なものを混ぜていきます。

 

もちろん、トレーニング器具を使わないものが基本となります。

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その中でも一番ハイモードになるトレーニングを発見しました!

それは、「忍者トレーニング」と名付けた日本で言う“馬跳び”です。

忍者や侍はマガジンや映画などからの影響で子どもたちも大好きです。

 

「それ~忍者になったつもりで鍛えろ!日本の人はみんな2mはジャンプするんだぞ!」

と励ましながら、馬たちを飛び越えていきます!

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また、軍隊で用いられる匍匐前進も人気です。

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体育の授業がないために、サッカーに行かされるトレーニング、プラス、体全体の運動能力・機能を高められる運動を取り入れていきたいと考えています。

例えば、マット運動や柔軟性を高めるトレーニングなど。

 

モチベーションを上げる方法として、いいプレーではしっかり「ハイタッチ」もしくは「握手」を忘れません。

また、気分が高揚した場合「ハグ」でもって、思いを伝えます。(日本ではできませんが・・)

 


そして、今日はさらに嬉しいことがありました!

中高生を指導していた時、隣で練習していた小学生たちが見たことのあるトレーニンを輪になってやっています。


「あれっ!そのトレーニング!?」

 
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中高生のするのを小学生たちが見て、面白そうだから真似して「自主的」に行っていたのです!

 

「小学生たちが自主的にトレーニングをしているぞ!セカンダリーの生徒より頑張っているぞ!すごいぞ!君たち本当にすごいぞ!!」


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普段の1万倍で褒めます!

セカンダリーの試合なんかほっといて、カメラを向けて、褒めまくります!ここぞと言わんばかりに777%で力いっぱい、愛情いっぱい、感情一杯で褒めます!

 

いや~本当に嬉しかったです。

嬉しさのあまり思わず、近くにいた保護者に固い握手を求めます。

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最初は、トレーニングってなんだよ、しんどいな~、だるいわ~って感じですぐに座り込んだり、帰ったり、弱音ばかりはいていた“やろうども”から、ついに、ついに、体を鍛えるための“地味”な“基礎トレーニング”を「自主的」に行う姿が見られました。

 

どうだ!と言わんばかりに、見せつけるように、笑顔で中高生の真似をする小学生たち。

 

この感じ。

何か懐かしい。

何だろう。

高校時代だろうか、中学時代だろうか、いや、もっと前に見た風景が浮かび上がってきて消えていきました。何だろう・・・

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松陰は「いかに生きるかという志さえ立たせることができれば、人生そのものが学問に変わり、あとは生徒が勝手に学んでくれる」と信じていた。(覚悟の磨き方:吉田松陰) 
こんなこといつか言ってみたいな~。


さあ、来月は第
1回「ソロモン、ジャパン、フレンドマッチ」と名付けて大会を行ってみよう!張り切って、もう作っちゃいました↓

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明日は、少し出かけよう!

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