青年海外協力隊!ソロモン!教師!

青年海外協力隊平成27年度1次隊、理科教育でソロモンへ派遣されます、西山裕介です!理科教師として、ソロモンの中、高学校で働きます。ソロモンのマルーという田舎町ですが、人々との触れ合いを一番大切に考え、一生懸命頑張ります。

2015年10月

子どもの頃はどんな遊びをしていただろう。

 

田舎育ちの自分は、夏の思い出と言えば学校の帰りに川へ入ったり、網を持ってアユ取りに出かけたり。

冬は外で雪だるまを作ったりかまくらを作って遊んだのを覚えています。

 

少年野球を始めてからは、家の庭で兄弟や近所のお兄ちゃんたちとホームラン競争をしてよく遊んだものです。

 

そんな遊びと並行するように、ゲームボーイやテレビゲームが流行り、ポケモンやたまごっちのように小さな画面に夢中になっていました。

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しかし、自分たちの子どもの頃であれば、まだ自然と戯れながら遊んでいた方だと思います。だから、高校になって大都市の学校へ通い始めものすごいギャップを感じたのを覚えています。

 

幼いころはそんな生活をしていたので、ソロモンマルーの大自然を目の前に物怖じすることなく生活できていると思います。

 

さて、この地の子どもたちはどんな遊びをしているのでしょうか。

 

もちろん、テレビゲームも小さなゲーム機もありません。

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女の子たちはロープ二本の両端をそれぞれ持ち、ロープの高さを変えながら、もう一人がそのロープをジャンプして遊びます。(縄跳びの感覚に似ていますね)

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また、棒や長い茎の草を手に立て、バランスをとって遊びます。(傘でよくやりますよね)

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最近はマンゴーのシーズンで、どっさりなった果実を採るために、木登りをします。

「ユウスケ~!」

と、どこからか声がしますが姿が見えません。そんな時、高い木のてっぺんを見上げてみるとよく子どもたちが上から叫んでいるのに遭遇します。

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動物も恰好の遊び相手です。

うちのラブ(子犬)もよく、子どもたちに遊んでもらっています。

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動物を糸に括り付けて飛ばして遊ぶのも楽しそう!

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例えばカブトムシの角に紐で結びつけ、うまいこと興奮させて暴れ回るようにして遊びます。また、虫同士を対決させ勝負を楽しみます。(動物心が分かっています)

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自分もチャレンジ!

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また、ササのような植物をうまいこと風車に組み立て、棒に突き刺して走り回ります。

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その向かい風で勢いよく風車が回って楽しそうです。

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お父さんと一緒に遊ぶのも最高に楽しそうです。

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海では魚をつかみ取りしたり、青いヒトデをブーメランにして飛ばして勝負しています。

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畑では、ふわふわの土の上を裸でのびのびと走り回り、お母さんに叱られて本当に楽しそう。その分お手伝いもしっかりしていますよ!

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少し高い場所があれば、そこで踊り狂うのはお互いに心を開き、安心した友達関係だからでしょう。

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ピッチャー第一球投げました!
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よく鳴き声も聞こえてきます。でも、すぐ泣き止んでまた遊んでいます。

喧嘩もすぐに始まってすぐに終わります。

 

自分たちで折り合いを自然につけられるところがすごいなって思って見ています。

後に引きずったり、相手を恨んだり、いじめに発展したり、陰湿な雰囲気が感じられないのは鈍感なだけですかね。

 

テレビゲーム、携帯ゲームについて最近日本はどんな議論がされているでしょうか。

同じ人間でも、社会という環境によって、徐々に身に着ける様々な能力や性格が違ってくるのは確かです。オオカミではなく人間が人間を育てていかなければならないのは誰もが納得することです。

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今と昔を比較して良い悪いと言うわけではありません。

ただ、大自然の中で生きる人と、ネット、テレビゲーム社会で生きる人とでは明らかに違うことがあります。それは、「生活の中で感じる“命”」の質だと思います。本当の“命”を目の前に感じて生きる「時間」が明らかに違うと思います。体温、呼吸、表情、目の奥の心を感じながら生活する「時間」が明らかに違います。

 

命を感じるから成功するとか、偉い人になれるわけではないのは分かります。

これは人間を育てるほんの一つの要因だと思いますが、少なくとも“生きることや死ぬこと”“心の痛みや悲しみ”については“生の生命を前にしている時間が長いほど”自然と体に入り込んでくるのではないかと感じます。

 

っと言いながら毎日パソコンに向かいあっております・・・・


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『執念』というのは、どんな時に発揮されるものでしょうか。

“執着して離れない心”をうまくコントロールしていくことはできるでしょうか。

 

今日は、その『執念』とも言える、粘りについて考える一日なりました。

 

来週から、卒業生(区切りの学年)のフォーム356が不規則なテストスケジュールに入っていくため、卒業式の『全校合唱』までの練習はそんなにありません。

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イレギュラーが当たり前。最初に正面にノックしたつもりのボールは、砂利だらけのグラウンドを何の拘束もなく縦横無尽にプランをかわしていきます。

 

どのクラスも「ユウスケ!シングシングトデー?」(今日は歌う?)

と、やる気満々で聞いてくれていました。

「当たり前だぞ!歌までしっかり勉強頑張れ!」

 

そんな会話をしながら、練習を予定していた放課後を迎えます・・・・・が・・・

 

“事件”発生!

 

来週のテスト範囲をカバーできていないことに突然気づいた熱い男バッドリーが、もう2時間余分に授業をすることになったのです。

そして、一応放課後練習ということで、授業が全て終わるのを待つことになりました。

 

そうこうしている間に、一番の問題が子どもたちを襲い始めます。

「腹が減った!」

“空腹”にはどんな理論も言葉も、楽しみも、励ましも通用しない現実があります。

 

お腹が満たされて、物が足りて初めて“心”に目を向けることができる。

 


そんな状況で、みんな順番に待つことにリタイアして帰っていきます・・・やばい・・泣きそう・・・

 

“諦めよう”という心と『執念』が葛藤を始めます。

今がうまくいかなくても、「歌」を子どもたちに歌ってほしい、「歌」が学校を変える、「歌」が国を変える、「歌」が世界を変える!という思いが、取り組む“姿勢”から少しでも伝わり、長い時間かけて浸透していけばいい。

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絶対この状況に負けたくない。もっと賢くやる方法はあるんだろうけど、考えている時間はない。

 

フォーム3の授業が終わる少し前に、教室の入り口で待ち伏せます。

そして、授業が終わった瞬間、出てくる生徒たちに向かって、泥だらけの地面に「土下座」して「お願いやから15分だけ時間をくれ!歌は大事なんや!世界を変えるんや!感動の卒業式にしたいんや!」

 

土下座をする日本人を見て、周りの先生たちも生徒もびっくり。

 

もう、手段は何でもいいと思いました。歌い出したら歌が好きな子どもたちだから歌ってくれる。だから、「始めるところ」まで持っていくのが至難の業なのです。

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お腹が減って力が出ない中、強行突破をしかけました。

もう、汗だく、全力で他の先生たちも強引に巻き込んで開始!

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最初は「腹減った~」って感じだった子どもたちも、さすがの”歌の力”には引き込まれていきます。

 

そして、立ち上がりました!
そして、歌詞を見ないで歌うことに挑戦し始めました!
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そして、顔を上げて生き生きと歌うようになりました!

みんな、ものすごく楽しそう。やっぱりこの村は「歌」だ!

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ごめんな~。

すまんな~。

最後には絶対感動させてみせるから、それまで踏ん張って~。

 

目を閉じたまま、そんなことを思いながら、必死に腕を振り、褒めまくります。

ありがとうな~!テスト頑張れ!固い握手で全員を見送りました。

 

さあ、どうなる。。。
 

☆自然と部活動も熱くなる!

チームスーパスターの期待!

○期待

・キャプテンミケの表情が鋭くなってきました。少し“厳しさ”とも思える指示を出すようになってきています。

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・全員バランス感覚がものすごくあります。おそらく、小さいころから木登りをしたり自然を走り回っているからだろう。ここを生かしたいです。

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・技術的な目標意識が出てきました。試合をしながら、自分たちから、コミュニケーションを速くしよう、ワンタッチパスを沢山出そう、という具体的な課題を課すようになってきました。

・言い訳をあまりしなくなりました。また、こけてもすぐ立ち上がるようになりました。粘りが出てきました。

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・トレーニングに対して積極的になりました。誰も文句を言わなくなってきています。

・そして、ミーティングを重視できるようになってきました。今日は、しっかり円を作ろうとして、みんなで手をつなぎ、きれいな円を“自分たちで”目指しました。

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自分自身も少しだけ変化が出てきました。

その一つに「待てるようになった」ということがあると思います。

ちょっと待ってみると、「なんだ、やろうとしてたのか!」と、子どもたちの自主性に気づかされる場面が増えてきたのです。仕掛けて待ってみよう!

 

私は「生きる力」を次のようにとらえています。①自分で目標を立て、それを達成する方法を考え、やりきって成果を出す力、②礼儀作法や基本的な生活習慣を身に着けて倫理観、道徳観の向上に努める力、③命を大切にし、自ら健康と体力の向上をはかっていく力。(カリスマ体育教師の常勝教育:原田隆史著)

 

その瞬間ではなかなか「生きる力」とか意識できてないな~・・・・・・


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『合唱練習』はどうなっていくでしょう。

予想をしてみても、計画を立ててみても、その通りに行くことが決してない現場でどうしていけばいいのか。。。。

 

悶々と考えたとしても、結局文化や国のせいにしてしまい、負のスパイラルに陥ってしまいそうで怖いです。

 

考えれば考えるほど、“ドツボにはまる”というのは本当にありそうです。

こういう時こそ「失敗して当たり前」「もともとできなかった」と開き直り、“直進”していくようにしています!

 

今日は、フォーム6から練習です。

このクラスがなかなかモチベーションを上げるのが難しい。(どうすればいいだろう。)

目的意識を持たせること、恥ずかしさの克服、楽しみを実感させること。

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一つこれかな、と思ったのが、”褒めるポイント・タイミング”を意識することです。

本当に良いと思うところで、歌の中でも”直後”に褒める!すると、少しボリュームが上がる。

最高学年よ、頑張ってくれ!

 

そして、フォーム3とフォーム5はボリュームが大きくなってきたことと、合同で練習することになり、教室から場所を移すことにしました。

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学校の近くに“声がよく響く”ちょうど良い場所があったので、パソコン片手にそこに直行!

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この二つのクラスは、なかなかやる気があり、パワフル女子たちも引っ張ってくれるので、輪になり、お互いの声を聴きながら練習することができました。

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楽しくなってきたのでしょう。

「もう一回お願い!もっと練習させて!」

こんな言葉が沢山聞けるようになってきました。

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いいぞいいぞ!感動の卒業式にしよう!

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しかし、テスト週間などを挟みながら、12月頭の卒業式までは何が起こるか分かりません。

一難去って、また“五難”くらいありそうな予感はします。

 


さあ、土砂降りの中での部活動行ってみよう!

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「ユウスケ!大丈夫か!?」

雨が降ってくると20倍ぐらいやる気が増す子どもたちは自分を気遣ってくれます。

 

「うお~!雨って気持ちいいよな!最高だ!!」

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子どもたち以上にこの自然環境を楽しんでいきたい!

スコールのシャワーも日々の水浴びも同じです。気持ちいいぞ!

 

土砂降りの雨でも、裸足で、全力で、滑って転びながらボールを追いかける姿が、“素敵”だと感じるのは自分だけでしょうか。

何か、底知れぬ生命力を感じます。「人間って意外に強いかもしれない。」よく、そう思う瞬間があります。

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キャプテンミケも帰ってきました!教会での数週間のお祈りを終えて、一段と凛々しい表情になっていました。頼むよキャプテン!

 

女子たちもノートに、プロサッカー選手になりたい、地域を励ましていける存在になりたいと書いてくれています!

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 ☆不安な点!!


あまり、弱音は吐きたくないのですが、一つひっかかるのが、他のチームとの「練習試合」が行えないことです。そのようなチームが他にあるのか分からない。あったとして、他の村にどうやっていけばいいのだろう。何をどうすればいいのかアイデアがない。

 

「全国大会出場だ!」「甲子園出場だ!」「県大会で一位になる!」

 

そんな、目標設定ができません。日本であれば、練習試合や合同練習に頼っていた自分は、長期的なプランを考えたときに、先行きが危ぶまれます。

 

さあ、どうする。

 

できること、できること・・・・

 

とにかくやっていくしかない・・・「願い」はプランや目標設定をこえるだろうか?


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『全校合唱』の練習はどうなっていくでしょう??

 

今日も勝負の一日となりました。

まだまだ、学校全体のシステム行事や流れが把握しきれていないことや、突然のトラブル、思いもよらない変更や計画の取り消しなどが日常茶飯事の世界。

 

次の行動、目の前の選択でどう転んでいくか全く読めず、“手探り状態”が永遠と続く感じ。一瞬一瞬がトレーニングと考えています。

 

アナウンスした時に、いくら「分かった!ユウスケ!連絡ありがとう!」と言っていても、その時間になったら、全くその通りにはいきません。

いくら、校長先生や主任の先生が全体へ声をかけても、その活動が体に染みつき習慣とならなければすぐには動けない感じがあります。(文章では伝わらないですね。すみません。)

 

今日も、放課後に集まるよう、朝一で、昨日の反省も含め“入念な”確認を行いました。

それでも、“事件”は起こります。

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なんと、フォーム6(高校3年生)の授業の先生が来ないということで、半分以上の生徒が帰宅。その事実が、教室を通りかかった時に発覚!「まずい。。」

 

ここでどうするか。そこには雑談をする半分以下の生徒たちがいます。自分の次の授業までは30分あります。

「よし、今のこの時間でやってやろう!」

 

すぐさま、その教室にパソコンを持って来て、歌詞カードを配り、歌い始めました。

歌い始めると、昨日と同じように“歌の力”で引き込まれるように楽しそうに練習します。

ポイントを説明し、何とかそこにいるメンバーにはメロディーは入ったようです。(いまいち・・・)

 

そして、フォーム4の授業をしているときに、帰ろうとするフォーム5の生徒を発見!!

「えっ、なんで帰るんや?」

 

「最後の2コマがなくなった!」(理由は不明)まずい・・・・

 

「よし、この授業が終わったらすぐに合唱練習するから、あと5分待ってろ!全員にそう言っとけ!」

理科の授業が終わると、ダッシュでフォーム5を理科室に入れ、練習開始です。(数名は帰宅)

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しかし、世の中悪いことばかりじゃない。奇跡が起こります!

フォーム5がやってくれました!

 

練習を重ねるにつれて、重なり合う歌声がものすごく気持ちよく聞こえ始めます。一体感を感じます。

よし、ここだ、とばかりに、今日は二つのポイントを説明します。

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①出だしをしっかり。(遅れがちな出だしのワードを黒板に書く)

②クレッシェンドとデクレッシェンドを使う部分を説明。サビの前。(よく考えると、音楽の授業がないから記号も分からない。しかし、音楽は体、声で表現して伝えられるから有難い!)

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ポイントを説明して、意識しなければならない歌詞に入る直前に、「ここだよ!」と言ってやるだけで、全く違う曲かと思うくらいに変わっていくのが分かります。

 

「すごいぞ!美しいぞ!いいぞ!できるぞ!」

全身で気持ちを込めて右手で大きく指揮をしながら感動します。

 

さらに嬉しいことが起こります!

女子の一人がみんなにアドバイスし始めたのです。

男女でパートに分けること、ハモル部分を全員に伝えます。この子すごい!(写真↓)

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どこの国でも合唱は女子がしっかり引っ張ってくれるのでしょうか。

また、「リーダーは生物が集団をなしたとき、必ず自然に発生する」ものだということを体験することができました。

 

そして、最後は、「立って歌おう!」とパワフル女子たちが引っ張ります!

やばいぞ!君たち、すごすぎるぞ!合唱してるよ!

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「もう1回やろう!いや、もう5回練習しよう!」

最高に爽やかで良い顔をして、こんな風に言ってきた時には涙が溢れそうになりました。

ありがとう!

 

 

しかし、今日はここでは終わりません。

授業が長引いていたフォーム3が理科室にやってきます。半分以上は、学校の授業料を払っていないということで休みです。(全クラス、トラブル!)

 

わかったよ、その状況にはもう慣れた。そんなことより、練習しよう!

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この時の練習は放課後ということもあり、熱い先生たち、エリザベス、バッドリー、ロジーも来て一緒に歌ってくれて大盛り上がり!

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そして、外から沢山の小学生ギャラリーが覗きながら、指揮を真似したり、一緒に歌っています!音楽は壁を乗り越えて伝わっていく・・・

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フォーム3も乗りに乗っています!パートに分かれてハモリます!天才!

「男子と女子で分かれて歌おうよ!その方が歌いやすい!」

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お~そんなことまで自主的に・・・

立ち上がり、自然と男女で集まり、“合唱”になってきている。すごい・・・

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ポイントを歌詞カードに書き込む生徒たち。

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そして、極めつけは小学6年生が練習していたことです。

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小学校の熱いデイビッドやジミーが一生懸命教えています。学校中で、「
We are the world」を口ずさみ始めました。

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さあ、どうなっていく・・・・


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昨日、卒業式についての委員会が行われるということで、アンダーソン(校長)にお願いして委員会に入れていただき、出席しました。

 

目的はもちろん『音楽祭』と卒業式のコラボレーションの企画でした。

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その話し合いの中で、音楽好きのエリザベスと作戦を立てているときには分からなかった問題が沢山浮かび上がってきたのです。

 

☆問題点

①小学生も一緒に卒業式を行うこと。(小学6年生の卒業式も)

②セカンダリーにも卒業するクラスが3つあること。(フォーム3、フォーム5、フォーム6は国が示す一つの区切りらしいです)

③卒業式の後は、大切な儀式などが家であるため、すぐに家に帰らせる必要があること。

④舞台は機材やゲストで埋め尽くされ、集会場の席には卒業生だけで、保護者・地域の人々、他の生徒は、周りから見る形になること。

⑤来週、卒業するクラスはナショナルテスト(国のテスト)がり、それが終わると、12月上旬の卒業式まで学校に来ないこと。

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「なんで言ってくれないの~~~!!」

こんな心の叫びが大きく響きわたって、むなしく消えていきます。

 

優しすぎるエリザベスは、私のことを精一杯喜ばせようと、話をうまく合わせ、あまりネガティブなことを言わないようにしていたのでしょう。小学生も一緒に卒業式をするなんて、日本では考えもしないことです。

 

また、こういった問題点をすぐには出さずに、なんとなくいけそうな雰囲気を出すカルチャー。細かい部分をすぐには詰めようとしないちょっとだけ面倒くさがりの性格。

 

他国では何が起こるか分かりません。

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こういったことは沢山経験してきたと思っていたのですが、またもや面食らってしまいました。

 

約束はあってないようなもの、心が通った信頼感が次の瞬間にはシャボン玉のように儚く消え去ってしまう。

 

“メンタル”は日本にいるときの160倍ぐらいは強くなっているような気がします。

色んなことに“臨機応変”に大分対応できるようになったと思います。

目の前に突然飛び出してくる問題たちに対しての解決の鍵を探せる“嗅覚”も少しずつ身についているような気がします。

 

“突破力”はこういうところで試されるはず。よし、思い切ろう!

「プランAがだめなら、すぐにプランBを出せばいい!」(地球のステージ:桑山紀彦さん)

 

☆大きな変更点

①卒業式の最後のフィナーレに『全校合唱』で締めくくる。(卒業生は保護者、地域の人々へ体を向け、他の生徒は卒業生と向き合う形にし、お互いが感謝を届ける。)

②卒業式の映像を撮影し、その合唱を中心とした地域のムービーを作成し、卒業記念にすることと、地域に残るものにする。

※チャリティー形式で有志や学級で行う音楽祭は次の学期に持ち越すことにします。

※この一曲「We are the world」に全てを集中させよう!

 

委員長が「やるんだったら、今週からやろう!」

そう前向きに言ってくれることが唯一の救いとなりました。ここに乗っからないと消滅する・・・

 

すぐに、計画表を作成!

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早速今日から練習スタートです!

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☆練習方法

①今週は卒業する3つのクラスだけにして、別々の教室で、放課後練習します。(それぞれ、担当の先生に入ってもらう。目標は共通にし、後は先生裁量)

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②一日ごとに、教師が入れ替わりながら教える。(全校合唱であるため、偏りが出ないように)

③音源はパソコンを使用する。(パソコン所有者に借りる)

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朝から、各クラスに連絡をしに走り回りました。

 

そして、放課後になり練習開始・・・・・と思ったら・・・3分の1くらいの生徒が帰宅している・・・・「くそ~。なんでやねん。うまくいかん・・・」

 

“半ギレ”“半泣き”の状態で、来てくれた生徒に、“なぜ”この企画がみんなにとって大切か、精一杯の力で伝えるところから始めました。

 

歌詞を配り、パソコンの周りに集め、最悪な雰囲気の中、音楽が鳴り始めました。

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歌は言葉や雰囲気をいとも簡単に乗り越えていく、不思議で強烈なパワーがあることに驚きます。

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雰囲気は一転し、
23回聴いただけで伴奏だけでも声に出して歌えるところまでいけました。

必死に指揮を執りながら、“強弱”“入り”を意識させる言葉を掛けるだけで、一気に美しくなるのが分かります。

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最後は、サビの一番心地良い所で「いいよ~!美しい!」と思いっきり褒めると、最高の盛り上がりを迎えました。

熱い男バッドリーも助っ人に。
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『音楽』に助けられ、何とか、『全校合唱』の練習もどきの練習がスタートしました。

 

何でこんなことするんだ。

何の意味があるんだ。

面倒くさいな~。

面白いのかな~。

 

そんな風に構えているときは、まずは“強引”にでも、それをやらせてみることも大切だと思います。「やってみたら、あら、楽しいじゃないか」そんな風に思わせられたら次も来るはずです。

 

危ない綱渡りを毎日ハラハラしながらぎりぎりで、そして、全力でしています。いつか落っこちるはずだ・・

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